こんにちは、ちゃむです。
「悪女が恋に落ちた時」を紹介させていただきます。
今回は199話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

どういうわけか目が覚めるとそこは大好きだった小説の中の世界…!!
しかも大ファンだった悪女「ルペルシャ皇女」に生まれ変わっていた。
この機会を逃すまいと私はルペルシャ皇女として二度目の人生を歩むことを決心する。
ただルペルシャ皇女は不治の病にかかっており、病を完治させるためにはいくつかのミッションが…。
ミッションをこなしつつも大好きな小説の中の登場人物に会いオタ活を満喫していたのだが徐々にルペルシャ皇女の秘密が明らかに…。
美男美女総出演のファンタジーストーリーが今始まる!
ルペルシャ:主人公。皇女。死の病「ラファエリス」を患っている。
ラビロフ:皇太子。小説の主人公。独占欲が強い。
アリエル:小説のヒロイン。彼女を巡って、多くの登場人物が死亡する。
ユジン・デ・ボルタン:マクナハン一族に認められた「自由騎士」
カイン・デ・アイリック:公爵。ヴァンパイと人間のハーフ
ヘレイス:情報ギルド長。ダニエルは親友。
ダニエル:悪役のボス。ヘレイスは親友。滅亡した国の最後の王族。
イビエン:アリエルの親友。
ジェイン:メイド。アリエルに助けられるが、彼女を守り命を落とす。
エマ:メイド長
リニ、アリン:皇女専属のメイド二人。
ロックス:専属医師。
リシアン・バヌス:ルペルシャの母親。正真正銘の悪女。

199話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ヴァンパイア公爵
「ご主人様、聞きたいことがあるのですが」
「うん?」
序盤に堂々と短剣を投げてきた血に狂った人間はどこへ行ったのか。
一ヶ月で目の前の人間は、別の意味で血に狂った人間になっていた。
(いや、そもそも人間じゃないのか)
しばらく言葉を止めてじっと見ていると、思い当たることがあるのか、ソワソワしながら顔色を伺っている。
天下のラペルテルン公爵が非常に可愛いそぶりを見せていた。
「危険手当などはありますか?」
「ある」
待っていたかのように出た答えにベンは微笑んだ。
狂った人間たちを避けて来たらヴァンパイアに会うなんて!
「あるのですか?」
「ああ。出ていかないのであれば、金銀財宝を毎月箱で渡そう」
「わぁ!」
私の哀れな血!
「ふふ、良いですね。先に積もった危険手当をまとめて受け取る前に、とりあえず話しましょう、ご主人様」
冷たい風が吹く。
私の勘違いだろうか?
風が酷く困惑している感じだ。
ベンは冷ややかな笑いを吹き飛ばした後、輝く銀髪をヒラヒラさせながらリードした。
「応接室に先に行ってますね」
「ああ、ついて行くよ」
帝国の秘密兵器であるヴァンパイア公爵、アメロット・ラペルテルン。
彼は小さくて弱い子犬が歩いて行くのをぼんやりと眺めていた。
[過度な人間!]
[王様!処理・・・まではちょっとあれだから、少し叱ってあげましょう!]
[王様、血だけを抜けばいいのでは]
「うるさい」
思わず風の囁きを退けた後、公爵は足を運んだ。
「最近、私は変だ」
新鮮な餌が入ってきたが、これがただ新鮮なだけでなく珍味だった。
「いや、珍味以上だ」
それで節約しようした。
ストレスにならないように。
「でも」
彼を見るだけでも心臓が変にざわめく。
多くの人間の知っていることとは異なり、ヴァンパイアの王には心臓があった。
冷たくて機械的な血生臭い心臓が。
その心臓がドキドキしている。
「間者でもなく、貴族派の暗殺者でもない。本当に空から落ちてきたように綺麗で」
いや、そんな裏調査をしなくても分かっている。
「あの少年」が自分に何もしなかったということを。
「何かをしたのは私の方だ」
終始見た目も素晴らしかったが、それ以上に血の味が素晴らしいのだ。
大事に食べるとしても、一日一回は食べなければならない・・・。
彼の血は中毒性があった。
歯の跡もほとんど残さないようにしているのに。
「大きい蚊か・・・」
公爵は少し意気消沈する。
「・・・」
カタツムリのように歩いたが、いつの間にか応接室だった。
彼は何か分からない圧迫感を感じながら唾を飲み込む。
「入るぞ」
そしてその日、公爵は閑散と微笑む自分の侍従に思わず個人情報をバラしてしまったのだ。
二人の関係が本格的に妙な様相を呈するようになったのは約三ヶ月が過ぎた頃だった。
「どうして私は君が欲しいのだろう?」
「・・・はい?」
黒髪の美男子が憂愁に濡れた瞳でペンを持ち上げていた。
思わず聞き返したベンが気を引き締めて答える。
「私の血が美味しいから・・・?」
しばらく沈黙が続く。
冷たい風だけが大騒ぎしている。
ベンは目を転がした。
実は、最近彼女はマナを感じ始めていた。
彼女は光のマナを持っていたのだ。
それは、彼女の家門の人たちが光のマナを持っていたから。
(だからそれは自然なことだけど、問題はあの風が話しているのが聞こえるってことよ)
だから分かっていた。
このどこか変なヴァンパイアの王が「ベン」を愛していることを。
「はあ・・・」
「どうした?」
「いいえ」
複雑な表情を浮かべて、ベンが密かにため息をつく。
(私は今、男装中なんだけど)
もしかしてヴァンパイアは性別を選ばない?
(それとも性向がそっちなのかな?)
ただ、そのような全ての疑問に先立ち、ベンを混乱させることが別にあった。
「なんで、気分が悪くないんだろう?」
狂った求婚者のために、ベンは誰かが自分を愛していると言えば悪寒が出ていた。
(それなのに、どうしてヴァンパイアの君主は違うの?)
混乱した。
それでベンは不本意ながら駆け引きをすることになったのだ。
もちろんそれは長続きしない。
約6ヶ月ぐらいになった時、ベンが風邪を引いたのを公爵が昼夜を問わず看護してくれたことをきっかけに二人は心が通じたのだ。
その時に女性の体だとバレて。
「私がどれだけ悩んだのか知っているのか!?はぁ〜」
「そ、それは・・・」
ベンの性別問題で大騒ぎになったが。
いずれにせよ、二人はその後一年も経たないうちに結婚にゴールインした。
そしてベアトリス・リンデアはハッピーエンドに・・・。
「きゃあ!」
至らなければならなかったはずなのに。
ベアトリスは自分を刺したナイフを睨みつけ、泣き叫んでいる公爵をぼんやりと眺めた。
「・・・アメロット」
彼女を忘れられなかった求婚者の一人の仕業だった。
実力が相当な人間。
ヴァンパイアの君主が見ている前でその伴侶を殺すなんて。
愛しています。
目の前が曇ってきた。
彼の顔が見えない。
ベアトリス・リンデアの結末は悲劇だった。
そして。
「ベン、君を探し出す」
ラペルテルン公爵はその場で誓ったのだ。
「歳月がどれだけ流れても、君を見つける」
君があれほど念願した私たちのハッピーエンドに達するために。
悲しいお話でした・・・。
ヴァンパイアの血を引いているのはカイン?
ラペルテルン公爵の続きが気になりますね。




