こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は101話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
101話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 課金要素
「え!?」
反射的に、私の⽬がイクリスの頭上に向く。
目を大きく見開いた。
「・・・消えた!」
今まで頭上にはっきりと輝いていた[好感度77%]の⽂字が[好意度チェック]に変更された。
そして、⽩で埋め尽くされたゲージバーが真っ⾚に変わっている。
何が起こったのか理解する前に、新しいメッセージが表示された。
[ゲージバーに値数値ではなく⾊が表⽰されました]
[好感度をチェックするためには、対象と物理的に接触する必要があります]
「・・・イクリス」
動揺する⽬でシステムウィンドウを⾒て、なんとか声を上げた。
「そのネックレスを貸して下さい。私が付けてあげます」
震えながら笑顔を浮かべるのは苦労した。
イクリスがゆっくりとネックレスから手を離す。
私は引ったくるように、ネックレスを受け取った。
彼が私の前で頭を下げる。
イクリスの髪に触れて、彼の首にネックレスをかける。
再び⽩いメッセージが表示された。
[あなたへの好感度をチェックするには、[200万ゴールドor 200名声]を支払って下さい]
[[イクリス]の好感度を確認しますか?]
[200万ゴールドor200名声]
「え・・・」
与えられた新しい選択肢に、無意識に声を出してしまう。
「ご主人様・・・?」
イクリスが驚きの表情で私を見つめる。
しかし、彼に構う余裕がなかった。
(どういう事?ゲームシステム?)
そこまで考えて、過去の記憶を思い出す。
『ああ!また死んだ!』
『現金で好感度を購入・・・、それは嫌』
ハードモードをプレイしていた時、なぜお金が必要なのか何度も疑問を抱いた。
そう。
このクレイジーなゲームは、「完全無料」のゲームではなかった。
その事実を私は完全に忘れていたのだ。
メッセージを睨みつけ、[200万ゴールド]を支払う。
これが私の初めての課金だったので、どのように支払われるのだろうか?
[[200万ゴールド]を使用して[イクリス]の好感度を確認します]
[残りの資金:98,000,000ゴールド]
[好感度78%]
1%だけ増加したが、不満は残る。
だってその200万は、狩猟大会で獲得した賞金から引かれたのだから。
(わ、私のお金が・・・!)
握りこぶしを振り、静かに項垂れる。
(私がどれだけ頑張ったと思ってるの!?)
簡単に200万の現金が失われた。
- 不誠実な態度
「ご主人様・・・。だ・・・、大丈夫ですか?」
私が何も喋らずに落ち込んでいる様子を見て、イクリスが慎重に尋ねてくる、
「似合っていないでしょうか、ご主人様?」
彼の目の角が、少しだけ垂れ下がっている。
(不味い!)
「・・・いいえ、似合っているわ。私は好きよ」
笑顔を無理矢理浮かべる。
実は今、ちゃんと笑えているか分かっていない。
私の答えは、無機質で灰⾊がかった瞳孔に輝きをもたらした。
「今日贈ることが出来て良かったわ。じゃあ、私は戻るわね」
そう言って振り返ると、イクリスの頭上にあった傘も遠ざかる。
「そんな・・・」
すぐに去ろうとしていた私の手を、イクリスが握る。
「もう帰るのですか?私が傘をお持ちしても?」
再び降り注ぐ雨に晒されたイクリスは、哀れな表情で私を見つめている。
「ああ・・・」
少しずつ平常心を取り戻す。
今更ながら、彼に対して不誠実であることに気づく。
水滴がイクリスの目の中に入るが、それでも彼は瞬きせずに私を見つめてくる。
「プレゼントはそれだけじゃないわ」
彼に手を差し伸べ、目の周りの水滴を拭き取る。
[[イクリス]の好感度を確認しますか?]
[200万ゴールドor200名声]
そのメッセージを無視して、私は何とか慈悲深いご主人様としての役割を果たす。
「私はあなたを幸せにすると⾔いました。まだたくさんのプレゼントが残っています」
「私はプレゼントが欲しいので頑張っているわけではありません」
「シーッ。これは、私があなたに会いにくる機会が多くある事を意味しています」
すぐにイクリスの泣き⾔を断ち切り、彼に囁く。
「このままでいると、あなたと私は⾵邪をひくでしょう。今すぐトレーニングをやめて、宿舎に戻る必要があるわ」
「・・・」
「言うことを聞いてくれるわよね?」
「・・・」
「ね?」
答えを求めると、イクリスは目尻を下げて、私に優しく答えた。
「・・・はい」
「良い子ね」
彼の目の下に触れ、指で頬をゆっくりとなぞりながら、愛情を込めて微笑んだ。
イクリスを置き去りにして振り返った後、私の笑顔は洗い流されていた。
- 私のお金が・・・
すぐに部屋に戻って、私は最初に宝箱をチェックした。
急いで鍵のロックを解除して蓋を開けると、⾦⾊の光が点滅して⽬を眩ませる。
金貨はまだ大量だったが・・・。
「私のお金が!」
かつて積み上げられて箱から溢れた⾦貨の高さは微妙に減少していた。
退屈するたびに箱を覗いていたので、すぐに知ったのは私だけだろう。
システムが⾃動的に⽀払ったことを意味した。
「はぁ・・・、あり得ないでしょ!」
積み上げられた金貨に拳を振る。
簡単に好感度を見れなくなった今、それを見るにはお金や名声を使用しなければいけない。
「畜生・・・、ノーマルモードにはなかったのに!どうしてハードモードにはあるの!?」
拳をさらに数回叩いて叫ぶ。
「200万ゴールド?高過ぎ!」
1億ゴールドがあるので、チャンスはあと50回。
いいえ、さっき1回使⽤したので、現在49回のチャンスがある。
しかし、⾃分の名声を無謀に使うわけにはいきません。
今はたった4400の名声ですが、それらを捨てると、私の評判は再び底を打つでしょう。
「・・・まさか名声をこうやって使うなんて」
ノーマルモードでは、名声はイヴォンが「本当の王⼥」としての地位を確⽴するのを助ける役割にすぎなかった。
公爵や他の貴族、攻略キャラから⽀持を得たり、予期しないクエストで単純なミニゲームをスキップしたりするために使⽤した。
事前に知っていたら、もっと慎重に行動していただろう。
⾎の涙を飲み込む。
ハードモードは、私が想像していた以上のものだった。
「・・・落ち着いて。すぐに80%になるのだから」
深くため息をつき、落ち着きを取り戻そうと頑張る。
「戻ったら、このゲームの難易度を設定したプロデューサーの顔を見る必要があるわね。もちろん銃を持参して」
そう考えて、宝箱の蓋を閉める。
起き上がってベッドに横になる。
思いがけないシステム変更に驚き、疲れてしまった。
しかし、考えてみると悲観的すぎる必要もないはず。
イクリスのエンディングはもうすぐ。
彼に集中すれば、好感度はあっという間に100%になるのでは?
[200万ゴールド]はイクリスだけに使用するべきでしょう。
そうすれば49回も使用しなくて大丈夫。
その考えは私を安⼼させました。
「・・・ちなみに、あの⾊って⼀体何なの?」
ふと思い出す。
お⾦を失うという考えに⽬が眩んでいたので、忘れていた。
好感度ゲージが凝固した血液のように赤くなっていた事を。
「どうしてあんな不吉な色に・・・」
未知の不安を抱いた時だった。
コンコン。
ここでハードモードの設定が出てくるのですね・・・。
200万ゴールドはまだ払えると思いますが、名声200は厳しくないでしょうか?
これはイクリスにだけ適用されるのか、全員に適用されるのかで大きく変化しますね。
好感度ゲージの色も気になります・・・。
https://tsubasa-cham.com/akuzyo-love-fell-matome