こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は111話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
111話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- カリストとの遊び
(遊び?)
突然、カリストがまだ私の手を握っていることに気づいた。
頭の中で警告音が鳴る。
(嫌な予感が・・・)
「ええと・・・、私は戻らなければいけません。殿下、多大な贈り物に感謝いたします」
急いでこの場を立ち去ろうとすると。
カリストが手を離して、私の頬をつまんだ。
「キャッ!」
驚いて悲鳴をあげる。
(一体何なの!?何でこんなことを?)
「じっとしてください」
その瞬間、カリストが頭を下げ、顔を私に近づける、
真っ赤な目がすぐ目の前に。
彼の息が顔に触れる。
思わず目を閉じそうになると。
突然の熱気が両眼に感じる。
「お姫様、病気にならないでください」
カリストがそう呟く。
「あなたが病気だと、私はどうしていいか分からない」
涙を拭うように、彼の親指が目の下を触る。
呼吸ができない。
心が空っぽになったように感じる。
カリストがなぜこんな行為を突然したのか分からなかった。
「これで良いでしょう」
彼は、⻑い間無意味な⾏為を繰り返した後、私の顔から手を離した。
誇らしげな顔をして、彼はその場を立ち去る。
部屋に戻るまで、私の⼼は混乱していた。
(一体、彼の行為にはどういう意味が?)
まだ心臓が激しく鼓動していたので、何度も深呼吸をする。
肌寒い気候なのに、私の顔は熱かった。
彼の指の感触がまだ残っている。
中央の階段を登っていると。
清掃を終えた使用人たちと出くわした。
彼らはその場で立ち止まり私に挨拶しようとするが、彼らは私の顔を見て恐怖の表情を浮かべる。
「「ひっ!」」
「え?」
彼らはすぐに頭を下げて挨拶し、逃げるようにその場を立ち去った。
「何なの?」
訳が分からず、頭を傾ける。
しかし、この家の使用人は元々私を怖がっているので、あまり気にならなかった。
残りの階段を上がった後、自室のドアを開けて中に入った。
そこには寝具を掃除していたエミリーの姿が。
「お嬢様!ど、どうしたのですか!?」
「な、何?どうしたの?」
「ええと・・・。すぐに鏡を見てください!」
戸惑いながら洗面台に向かうと・・・。
鏡の向こうにはゾンビがいた。
「ええ!何なの一体!?」
短い叫び声をあげた後、顔を鏡に近づける。
目の下の隈は頬まで届き、異様な雰囲気を出している。
そして白いパジャマドレス。
細身の体と相まって、本当に復活した死体のように見えた。
「い、いつから!?」
過去を思い出すと、一つだけ心当たりがある。
いきなり頬を摘み、私の目の下を擦ったカリスト。
『最近、貴族の間で流行っている遊びがあるのを知っていますか?』
「あ、あのろくでなし!」
この化粧に気づいた彼は、わざと私の顔をめちゃくちゃにしたのだ。
しばらくの間は抑えていたが、もう我慢出来なかった。
「カリスト・レグルス、あなたは狂った男よ!」
(もう最悪!)
しばらくの間、未知の叫び声が公女の部屋から漏れていた。
狂った皇太⼦への怒りで、忘れていたことを改めて思い出したのは数⽇後のこと。
「え?トレーニングに参加していない?」
早朝にイクリスの様子を執事長に尋ねた。
「はい。同じ部屋を使⽤している騎士によると、彼は何⽇も部屋から出ていないそうです」
「なぜ?」
「申し訳ありません。そこまでは・・・」
執事長は言葉を濁した。
「お兄様はその事を知ってる?」
「いいえ、まだ知らないかと」
それが最⼤の懸念だったが、とりあえず安心した。
騎士団長のデリックが許可なく訓練をやめたことを知っていれば、ここから追い出されることは間違いないから。
(けれど、どうして?)
理由が分からない。
トレーニングに熱心だったイクリス。
ネックレスや剣、他にも沢山のプレゼントを渡したはずなのに。
何の問題もなく好感度も上昇している。
「執事長。イクリスの服は届けたの?」
「はい、お嬢様が仰ったように、私はすべての騎⼠がそれを⾒ることができるように休憩中に届けました」
「本当?よくやったわ」
「ですが・・・」
執事長は躊躇して言葉を続けた。
「その後、彼は箱はそのままにしていました」
「え!?」
知らず知らずのうちに⼤きな声が出た。
「イクリスは私が与えた贈り物を見ていないの!?」
それは訓練をしていない報告よりも、私に衝撃を与えた。
「一体どうして?」
その瞬間、頭に浮かんだ光景が。
少し前にカリストに会ったとき、誰かがに森の中に消えていくのを⾒た。
(あれは本当にイクリスだったのかしら?)
眉をひそめた後、口を開く。
「執事長。見習い騎士が使用する寮はどこ?」
「はい、それは⼀般訓練場の近くです」
「案内してください」
頭の中で警告音が鳴り、「今すぐイクリスに会いに行った方がいい」と私に告げていた。
⾒習いが使⽤する寮は、森の近くに存在した。
おそらく全員が訓練を受けているため、建物の周囲は空っぽだった。
「こちらです、お嬢様」
中に⼊ると、狭い廊下と階段が続く。
それは⾒習い騎士にとって悪くない宿泊施設だった。
「何階?」
「彼の部屋は4階です」
階段を上ってからどれくらい経っただろうか?
「・・・うわー。見てみろよ、これ。どれくらいの価値があるんだろうか?」
階段を上がるのを止めて、声の聞こえる方へ向く。
「あいつは奴隷でラッキーだよな?」
「本当だぜ。狂った雌犬があいつに夢中らしい。以前にも、あの女が武器を購入したって聞いたよ」
訓練中のはずなのに、4人の声が聞こえる。
そして、彼らが話している内容は、私とイクリスの事だろう。
「あいつの何が良いんだろうな?」
「狂った雌犬が夜に奴隷を呼んでるって聞いたぜ。狂った雌犬を喜ばせるのが上手なんじゃないか?」
「違いない、ハハハハハハハ!あいつの代わりに俺が行ってやろうか?」
爆笑する声が聞こえてくる。
執事長は青ざめた表情で立ち尽くしていた。
静かに歩き、声のする部屋の前に。
⼤きな箱を囲んで、4人の馬鹿が厚い⽑⽪のような服を持って笑っていた。
それらは私がイクリスに与えた贈り物。
「あなたが嫉妬しているなら、もう少しマトモな外見になってから言ってちょうだい。そんな貧相な外見では売春婦でも喜ばせるのは難しいでしょう」
彼らの笑い声は、突然の異常な発言によって遮られた。
「え・・・」
男たちの⽬は⼤きく開いていた。
その反応は見飽きている。
「けれど、生まれつきの顔だから仕方ないわよね?」
頭を傾けて言葉を続ける。
「それなら、魔法であなたの顔を変えるように手伝ってあげましょうか?悪くない話でしょ?」
「・・・」
「もしかしたら、狂った犬が喜んでくれるかもしれないわね?」
「こ、公女様!?」
「さっきの話聞いてたわよね?執事長?」
後ろに控えていた執事長が苦笑いを浮かべる。
「彼らの顔を覚えて、お兄様に伝えてください。彼らの話した言葉全てを」
カリストの悪戯は面白かったです(笑)
そして、予想通り引きこもってしまったイクリス。
彼の心境は?
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