こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は119話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
119話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 鉱山の契約
ヴィンターの発言に、私は唖然とする。
「あ、あなたはは全部見ていたのですか!?」
顔が今まで以上に暑くなる。
「えっと、今日のは・・・」
「ああ、私は動物の五感を感じることができるので、動物を介した魔法の時は可能です。しかし、無機物を使用した場合は不可能です」
とりあえず、彼が初めてウサギを送ってたとき、私の反応を見ていたということね。
笑うべきなのか、泣くべきなのか分からない。
「驚かない方法を考えていたら、あなたに渡したハンカチを思い出したのです」
「・・・」
「残りのマナを頼りにしていたので、上手く伝わって良かった」
私はしばらく黙った後、口を開く。
「これはお返しします」
うさぎの形をしたハンカチを丁寧に取り出した。
テーブルに置くと、ヴィンターは黙ったまま、ハンカチを見下ろしている。
そんな彼の姿を⾒て少し驚いた。
それでも躊躇うことなく話を続ける。
「可能な限り手紙で連絡を取り合いたいのですが」
毎回こんな風に連絡を取り合うと、いずれ心臓が爆発するから。
それを聞いたヴィンターがゆっくりと頭を上げる。
再び現れた紺碧の⽬は浅く揺れていた。
「あなたと契約を結びたいと考えています」
彼は私の言葉に戸惑っていた。
「契約について話す前に、聞きたいことがあります」
「・・・?」
直球で尋ねる。
「私がエメラルド鉱⼭の所有者であることをどうやって知ったのですか?」
そう質問すると、マスクから見える目がゆっくりと大きくなった。
「偶然、あなたは私の後ろにいたのですか?それとも」
「・・・」
「私にハンカチを渡したのは、これが目的?」
「盗聴という意味ですか?」
ヴィンターは自分が疑われているという事実に、これまでに見たことのない戸惑いを示した。
「違うのですか?」
しかし、この問題ははっきりしておいたほうがいい。
「お嬢様・・・」
ヴィンターは嘆かわしいため息をついて、私の額に触れた。
「盗聴という繊細な魔法はハンカチに残っていません。⾒てください」
彼は自分の指輪でウサギを軽く叩きながら⾔った。
ウサギは嘘のように崩れて、しわくちゃのハンカチに。
「今⽇のメッセージはマナの波を使ってほとんど配信されませんでした。私が配信しているときにたくさんのノイズが聞こえませんでしたか?」
「・・・」
「さらに、盗聴は犯罪⾏為です。疑問がある場合は、帰ってください。帰ってから、雇用している魔法使いに確認してもらうと良いでしょう」
不審で⾵変わりな魔法使いの設定は、流石にそこまで危険ではないようだ。
「結構よ」
私の答えを聞くと、ヴィンターの目がしなやかになる。
「前回から、この場所はいくつかの⿊魔術に繋がっていると思っていたから」
「それは単なるデマです、お嬢様。私は何も悪いことをしていません」
「へぇー」
「鉱⼭の件は半分は憶測です」
私が遠い目をしていると、ヴィンターは私の好奇⼼を解決するために静かに⼝を開いた。
「私が狩猟⼤会であなたのお⽗さんに会ったとき、彼は国の南東部にあるエメラルド鉱⼭から⾼品質の宝⽯が注ぎ出されたと嬉しそうに話していました」
その発言に眉をひそめる。
「公爵が?」
振り返ってみると、公爵とヴィンターは狩猟大会の時に親しげに話していた。
彼は静かに話を続ける。
「もちろん、家族内の魔法使いで宝石を処理されると思っていたのですが、しばらくするとオークションハウスを⾏ったり来たりして、ある情報を手に入れたのです。所有者が変わったということを」
「・・・」
「所有者があなたの⽗親かあなたの兄弟のいずれかであったなら、私は手を出さなかったでしょう」
ヴィンターは、私の代理人として動いていた執事長に気づいたようだ。
「ですから、エメラルド鉱山の所有者はお嬢様だと推測したのです」
彼の推測は、純粋に称賛に値するものだった。
(まさか、そこまで知られていたなんて・・・)
ヴィンターの信頼できる答えに、私はうなずいて次の質問をする。
「でもなぜ私なの︖」
「・・・」
「なぜ私の鉱山と契約を結びたいのかしら?」
実は、これが一番気になっていること。
「それは・・・」
彼は少し躊躇っていた。
「お礼は裁判の件で受け取ったはずです」
その瞬間、マスクの向こう越しでもヴィンターが笑っているが分かった。
「お嬢様、あなたも数えているのですね」
彼の⾔葉にゆっくりと⽬を⼤きく開いた。
『あなたはいつも数えるのですね』
先日、私がヴィンターに言った言葉をそのまま返されたから。
しかし、あまり不快には感じない。
どうしてかは分からないけれど・・・。
「じゃあ、率直に話してもいいですか?」
突然、彼が私をまっすぐ⾒つめる。
「私はあなたに興味があるからです」
その言葉を遅れて理解する。
「え?」
「あなたはどんな⼈で、どんな考えを持っていて、どんな価値観を持っているのか?このように振る舞ったら、どんな「あなた」が⾒えるのだろうと思っていました」
「・・・」
「しかし、私がお嬢様と連絡を取るために使うことができるのは、ハンカチしかなかったのです」
彼がそう話し終えたとき、私の⽬はヴィンターの頭上に向かっていた。
鮮やかな紫⾊のゲージバー。
(あれは何?紫は愛の⾊なの?)
⾊の意味は分からないけれど、紫は愛だと⾔っても過⾔ではないのでは?
(それともただの変態?)
⾝も凍るような思いが私を襲い、思わず後ろを振り返った。
「えっと、どうしてそんなに好奇心が強いのでしょうか?」
「私は情報を収集し、売買する人間です」
ヴィンターは台詞を準備をしていたかのように、躊躇うことなく返答する。
「あなたは相手のことがよく分かっていると思っていました」
「私も以前はそう思っていました。お嬢様に会うまでは」
彼の答えを聞くほど、私は混乱を増すだけ。
ヴィンターが何を考えているか分からない。
「分かったらどうするのですか?契約は終わるのですか?」
「恐らく、それはないかもしれません」
彼の答えは曖昧だった。
「魔法使いは好奇⼼旺盛な人間です。どんどん溢れてくるでしょう」
私は眉をひそめる。
(彼は脅威になるのだろうか?)
「提案させてください」
ヴィンターは馬鹿げた⾔い訳の後、主要な話題に戻した。
「帝国には、宝⽯に強⼒な魔法を刻むことができる魔術師は、私以上の人物はいません」
彼の声には自信があっった。
「純粋な鉱物ほど、魔法を刻むのが難しくなります。これは、処理中に鉱物が変性または破壊される可能性が⾼いためです。そのため、魔法使いが契約を結んだとしても、すぐに販売を開始するわけではありません。採掘されたすべての⽯が壊れた場合、それは破産への近道ですから」
私がその事実を知らなかったかのように、ヴィンターは非常に威厳のある方法で話してきた。
「原⽯の加⼯と流通を私に任せれば、他よりも早く、短期間で最⾼の利益を得ることができます。だから、私に任せてください、お嬢様」
ヴィンターに興味を持たれたのは良いこと?
それとも・・・?
とりあえず彼と協力すれば、資金集めには苦労しなくても良いかもしれません♪
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