こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は129話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
129話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- カリストの目的
「殿下は本当にそう考えているのですか?」
「ええ」
カリストがうなずく。
「なぜ、世界で何も恐れることのないエカルト家の唯⼀の王⼥が、あの狂った集団の1⼈になる必要があるのですか?」
疑う素振りすら見せない彼の口調にドキドキする。
「ええと・・・、私がレイラ国と繋がっていないと信じてくれているのですか?」
「は?あなたが?」
カリストが嘲笑する。
「本気で言ってるのですか?狩猟大会の前夜に起きた出来事をもう忘れたのでしょうか?」
「もちろん覚えています」
私が彼らの召喚した魔物を退治したのだから。
「何が正しいのか、何が間違っているのかにかかわらず、⾃分の信念を信じているだけの狂った人たちの目は同じです」
そう言った後、カリストが私の顔を指差す。
「彼らは、お姫様の腐った魚のような目ではありません」
「腐った魚の目とは、どういう意味でしょうか!?」
嫌悪感を抱いて一歩離れる。
カリストがニヤリと笑う。
「そして、もしあなたがレイラ国の信者だとしたら、あの洞窟で認識していたでしょう」
「洞窟ですか?」
「宮殿に⾨を彫ろうとしたのは、古代のレイラ⼀族ですから」
洞窟の魔法使いがレイラ国と関係しているのは驚きだ。
さらに驚くべきことは、カリストが、ヴィンターが調べていたレイラ族について詳しく知っているという事。
「殿下はレイラ族について詳しいのですか?」
カリストは私から頭をそらし、前に進みながら無関⼼に答える。
「お姫様よりは知っていますよ」
「・・・」
「もしあなたが知っていれば、あの時になんとかしてポータルを完成させようとしたでしょうから」
ぼんやりした目で彼を見つめる。
自分の気持ちが理解できない。
カリストが私をまったく疑っていないことに安心しているのはどうして?
複雑な気持ちを抱いたまま歩いていると、カリストが突然⽪⾁な表情を浮かべた。
「私が研究室に直⾏したとき、マナを使い果たした幼い⼦供たちを目撃しました」
「・・・」
レイラ国の信者たちが想像していたよりも残忍なことに驚く。
彼はため息をつく。
おそらく私が想像しているよりも悲惨な光景を見たのだろう。
「彼らは何⼈の⼈間を誘拐し、あなたが殺した魔物を作るためにどれだけの犠牲を払ったか分かりますか?」
「・・・」
「もしお姫様がレイラ国の残党であったなら、あなたはすべての魔物を無意味に殺さなかったでしょう」
カリストの説明に矛盾はないが、それでも私は尋ねてしまう。
「疑いを避けるために魔物を殺したとしたら?」
自分でも天邪鬼だと分かる。
それでも私は・・・。
「それで、もし私が本当にレイラ国の残党であるとしたら?」
⾓を曲がると、新しい⽮が現れる。
「殿下は、私をどうするおつもりですか?」
カリストはゆっくりと⽴ち⽌まり、振り返った。
「そうだとしたら、私はあなたの力になります。この腐ったインカ帝国を破壊するために」
彼は悪戯をしたかのように微笑む。
「冗談を聞きたいのではありません」
「冗談ではありません。あなたが本当にレイラ国の残党であり、インカ帝国を破壊しようとしているのなら、私はあなたを助けます」
「殿下、どうしてですか?」
唖然とする。
「分からないのですか?この国は核⼼が腐っています」
カリストは肩をすくめた。
「私が皇帝になったとき、最初にすることは王室と貴族の頭を切り落とすことです」
「殿下・・・」
「その後、彼らのすべての富を空腹の⼈々に分散させます。その後は戦争をし続けるでしょう」
「・・・」
「このクソみたいな国が灰に吹き⾶ばされるまで」
本気か冗談か分からない表情で、カリストはそう呟く。
「そんなことになれば、皇帝のお墓は血の涙で染まると思いませんか?」
それはカリスト自身も死ぬという意味。
彼の姿が少し不気味に思えた。
黙って彼を⾒つめていると、カリストが私の肩を数回叩く。
「私が戦争を始める前に、最初に王⼥に皇居を引き継がせてください」
恐ろしい言葉が聞こえた気がする。
「残念ながら、私はレイラ国の残党ではありません」
「それは残念です」
私の疑惑から始まった会話は、カリストの狂った側面を思い出させることで終わりを告げた。
「さあ、今度はどっちに行けばいいのですか?」
カリストは、洞窟のあちこちを⾒ながら尋ねてきた。
私は気持ちを切り替えることにして、矢印の方を指差す。
「こちらです、殿・・・」
「お嬢様・・・」
その時、誰かが左の⽳から⾶び出してきた。
見慣れたウサギのマスクを見て、私は驚いて叫ぶ。
「ヴィン・・・」
隣にカリストがいることに気づき、なんとか言葉を変える。
「ホ、ホリアン!」
何故か心の中で、ホリアンという名前が浮かぶ。
「ホリアン・・・?」
カリストが不快な表情を浮かべた。
「あなたは誰ですか?」
皇太⼦の突然の出現にヴィンターの⽬が⼤きくなる。
「私は・・・」
「えっと!彼は私と⼀緒に来たボランティア活動の責任者です!彼は私のように魔法の使い⽅を知っています」
「その奇妙なマスクは何ですか?皇太子に対しての冒涜と思えるのですが」
カリストが明らかな不快感を示している。
彼が狂⼈のように剣を抜く前に、私はヴィンターの前に立ち塞がった。
「それは極東の習慣なのです。彼らはマスクを外すと、悪霊が生まれると信じられているのです」
カリストが眉をひそめた。
「お姫様は、どうしてそのような人と知り合いなのですか?」
「トラタンのように、本当に⽀援が必要な場所でボランティア活動を⼿配する場所は、私が思っていたほど多くはありませんから」
「なるほど。じゃあ帰ったら、私がお姫様の支援を行いましょう」
ようやく私の言い訳が通じたのか、彼は渋々受け入れてくれた。
謝罪の表情でヴィンターを見つめる。
(秘密にしておきましょう)
意味のあるウインクをすると、ヴィンターの瞳が大きく揺れた。
すぐに彼は、まるで選択の余地がないかのように頷く。
「お嬢様が向かおうとした先に、おそらくラオンがいるでしょう」
「あなたは外国⼈だと⾔っていましたが、とても上⼿に話しますね?」
カリストはヴィンターを⾒て傲慢に命令した。
「あなたは魔術師だと⾔った。あなたが先導してください」
ヴィンターは命令に従った。
(もしかして、カリストは気づいている?)
ヴィンターが侯爵と魔法使いであることを知るのは私だけなのでは?
何か嫌な予感がする。
突然、カリストが立ち止まった。
彼がじっと⽴っていることに気づき、彼に話しかける。
「殿下、どうされたのですか?」
怪しげな⽬で通路に⼊ったヴィンターをじっと⾒つめていたカリストが、ようやく私の呼びかけで動いた。
「お姫様、⾒て」
私の耳元で、彼が囁く。
(もしかしてバレた?)
心臓がドキドキする。
動揺を隠して声を出す。
「な、何でしょうか?」
「彼は裸⾜です」
カリストはヴィンターの⾜元に指を向けた。
「彼はすでに悪霊に取り憑かれています。どの国から来たのかは分かりませんが、彼は素足で洞窟を歩いているのですから」
その言葉にヴィンターの肩が怯む。
おそらく聞こえるように言っているのだろう。
(ごめんなさい、ヴィンター・・・)
悪魔に取り憑かれた事になったヴィンターを悼んで、私は心の中で謝った。
カリストの本心が垣間見えた気がします。
自分を殺そうとする皇室に対して、良い感情があるわけがないですよね・・・。
ノーマルモードでの彼はどんな気持ちだったのでしょうか?
そして、意外と早いヴィンターの登場。
カリストとヴィンターのやり取りが非常に気になります♪
https://tsubasa-cham.com/akuzyo-love-fell-matome