こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は143話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
143話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- この燃える夜にあなたと踊りましょう
皇太子の突然の出現で、貴族たちはざわめきだす。
できるだけ早く彼から離れたい。
⼀歩離れると、スカートの裾が突然引っ張られた。
頭を向けると、カリストが⼦供のようにスカートの裾を持っている。
「何をされているのですか?」
「私と踊ってください、お姫様」
「⼀⼈で踊るように⾔いましたが?」
「これは誕⽣⽇の宴会です。私が王⼦としてパートナーに拒否されたことが判明した場合、私はとても哀れな目で見られるでしょう」
「殿下は⼦供ではありませんよね?あなたの何が問題なのですか?」
彼の⾏動はとても失礼な行為。
しかし、貴族たちの⽬の前で王室の⼿を叩くことはできない。
深いため息を吐き、⻭を⾷いしばって⾔った。
「私ではなく、殿下と踊りたいと考えている女性は多いはずです」
「大丈夫です」
カリストはそう答えて周りを見回す。
こちら側を見守っていた貴族たちの何人かは、露骨に視線を避ける。
若い貴婦人たちのグループも、カリストの視線に入らないような場所に移動している。
「ご覧になりましたか?」
カリストが頭を傾ける。
「お姫様は、前回から私を惨めにするコツを熟知しているようですね」
「・・・」
ホール内にいる貴族の⽬には、明らかな恐怖と警戒が見られる。
全員の前で暗殺者の⾸を切り落とした男。
さらに、ゲームでは、カリストは「⾎まみれの殺⼈者」と広く噂されていた。
彼は⻑い間戦場で戦い、帝国に勝利をもたらした。
それにもかかわらず、誰からもその功績は認められていない。
彼⾃⾝の⽗、皇帝にさえも。
「お姫様、私はあなたと踊りたい」
カリストの言葉で、私は我に返る。
理由は分からないが、彼は私のスカートを⼿放さず、しっかりと握りしめていた。
「殿下、私は踊れないのです」
考えてみると、それは真実だ。
私は貴族の踊りが分からない。
「それなら大丈夫ですよ、お姫様」
「え?きゃあ!」
カリストが握っていたスカートの裾を手放し、腰に手を置かれる。
予想外の行動をされて、私は彼の肩を握りしめて、甲高い叫び声を上げてしまう。
「な、何をしているのですか!?」
彼の体がとても近くにあり、彼の息遣いさえ感じられる。
筋肉質な体の感覚がストレートに感じられて、思わず顔を赤くしてしまう。
「さあ、ゆっくりと踊ってみましょう」
「え?」
「皇室の⼀員の体に触れるのは重罪なので許せません。代わりに好きなだけ踏んでもいいですよ」
「ち、ちょっと待って・・・」
カリストはゆっくりと歩みを音色に合わせる。
初めての感覚に戸惑ってしまう。
私たちの距離が近すぎること。
そして、⼈々が徐々に私たちを取り囲んでいることを私は知らなかった。
突然⽿元から笑い声が聞こえてきた。
「お姫様、好きなだけ踏んでください」
この混沌とした状況で、カリストは楽しそうに笑いながら話しかけてくる。
「私をからかっているのですか?」
出来るのであれば、踵で彼の⾜を潰したい。
でも、⾜を離すとバランスが崩れて転んでしまいそうになる。
「あなたは本当にダンスが苦⼿なのですね」
「この・・・!」
踊れないわけではなく、あなたのせいで踊れないの!
そう反論しようした瞬間。
頭を上げてカリストの表情と直面して、私は言葉を失った。
彼の目、彼の顔は、とても明るい笑顔を浮かべていたのだ。
それはいつものような嘲る笑顔ではない。
純粋な喜びに満ちた表情。
そんなカリストの表情に見惚れてしまう自分がいた。
今この瞬間、私は曲も⼈々の視線も気にならなかった。
⼿に負えない呻き声が胸から全⾝に広がり始めた瞬間、⾳楽は終わる。
グランドフィナーレとともに、カリストはゆっくりと腰から手を離した。
「お姫様、踊ってくださりありがとうございます」
彼は⼀歩後退し、他の男性と同じように⾝をかがめる。
お手本に近い完璧な姿勢。
<システム>
[この燃える夜に、あなたと踊りましょう]
[クエストは成功しました!]
<システム>
[報酬を受け取りますか?]
[はい/いいえ]
この忌々しいゲームは、条件が満たされた場合、拒否した場合でも⾃動的に達成されることになる。
<システム>
[[カリスト]の報酬として[好感度+5%]と[名声+50]を獲得(名声:560)]
報酬を⾒ると、まるで⻑い⼀⽇の眠りから⽬覚めたかのように、ゆっくりと現実感が戻ってくる。
いつの間にか、会場の注目の的を浴びていることに気づく。
「お姫様」
カリストが困惑した声で私を呼んでいるのが聞こえたが、気にする余裕もなかった。
不慣れなダンスを見られたことが恥ずかしくて。
(もう最悪!こんなときこそ、システムの恩恵が発動するんじゃないの?)
他⼈の視線を避けるために暗いテラスに辿り着く。
ノーマルモードのヒロインが「本物の公女」のタイトルでデビューするたびに、宴会に参加するたびに、ここが最も好まれた背景でもあった。
急いでドアを閉めようとしたが、誰かの足が扉に挟まり、思い通りに閉めることができなかった。
「なんで逃げるのですか?」
ガラスの扉を挟んで、カリストは不思議そうな表情で尋ねる。
「ダンスは終わりました。ですから、私を⾏かせてください、殿下」
無理矢理ドアを閉めようとする。
「うーん、踏むように⾔えば踏まないのに、今は私の⾜を潰そうとしていますね。これは皇室への侮辱ですよ、お姫様」
私は彼の⾔葉に答えずに、ドアから彼の⾜を強く蹴った。
「あはは!このままだと、貴族も警備員も私たちに会いに来てくれるのでは?その前に私を⼊れてカーテンを閉めた方が良いのではないでしょうか?」
うんざりしていたので、ため息をついてガラスのドアを開ける。
「なんでついてくるのですか?私はあなたが要求したように踊りました」
「皇太子の私がここに来てはいけない理由が?厳密に⾔えば、お姫様が私の場所を使⽤しています」
「じゃあ出て⾏きます。さようなら」
「はぁ・・・、冗談を⾔うことすらできないのですか?」
カリストは急いで私の道を塞ぎ、カーテンを閉める。
「ところで・・・」
しかし、突然、彼は私を⾒下ろす。
「どうして私が送ったドレスを着なかったのですか?」
子供っぽい行動をするカリストが可愛いですね♪
強引に踊ることになりましたが、美男美女のダンスに全員も見惚れていたのではないでしょうか?
出来るのであれば、他の攻略キャラとのダンスも見てみたいですね!
https://tsubasa-cham.com/akuzyo-love-fell-matome