こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は196話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。
196話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 短い旅
顔が真っ赤になっているのが自分でも分かる。
カリストにバレないように、唇を⼿で覆って彼を⾒つめた。
(あなたは恋人ではなく、あなたはパートナーになりたいと⾔いました。じゃあ、これはどういう事なのですか?)
そんな疑問が浮かび上がる。
ところが、私を⾒つめながら⽴っていたカリストはとても暖かい笑顔を浮かべていた。
そんな彼の表情を見ると、心臓が激しく鼓動するのが止められない。
気持ちを切り替えて、私は⾃分が持ってきたバッグを探る。
金貨を取り出して、奇妙な⽬で私たちを⾒つめている本物の船⻑にそれを⼿渡した。
「船長、あなたは良い仕事をしました。戻って船を修理し、このお金を使って負傷者を癒してください」
男は⽬を⼤きく開いて⼿を振った。
「い、いや!それは公平じゃありません!あ、あなたは私たちの命を救った。それなのに・・・」
「あなた達がいなかったら、私はここまで来ることができませんでした」
「あ、ありがとうございます!」
最終的に、男はそれを拒否せず、受け⼊れる。
再び遠くのアルキナ諸島に⽬を向けて、私は⽬の前に魔法の地図を伸ばした。
「どこへ⾏くべきでしょうか?」
地図上には、島の端、丘の頂上に⾚い点があるが、地理が分からないので、どこに行けば良いのか分からない。
前回を思い出して、地図上に触れてみる。
タブレットのように、指で直接触れる部分が拡大された。
しかし、島の中をチェックすればするほど、混乱してしまう。
「どうして?」
巨⼤な秘密が隠されているように⾒える島は、どれだけ⾒回しても砂しか存在しない。
「レイラの信者が至る場所にいると思ったのに」
どう⾒ても荒涼とした砂漠だ。
その時。
「レイラ寺院はおそらく島の真ん中にあります」
横から⾒守っていたカリストが突然地図の中央に指を向けた。
しかし、その場所は砂丘だけ。
「殿下、どうして分かるのですか?」
「私が軍事作戦を計画していたとき、何度も何度も魔法使いで偵察しましたから。バリアが⾮常に強いので、表⾯をチェックしただけですので、確かではありません。それでも、トラブルをできるだけ少なくしたい場合は、中央の領域を考慮に⼊れる⽅がいいでしょう」
「・・・」
「場所を間違えて遭難した場合、終わりはありません」
カリストの⾔葉は理に叶っている。
魔法の地図がいくつあっても、広々とした砂漠をずっと歩き続けることはできないのだから。
思いがけない助けをくれたカリストを見ていると、突然、私の⽬は光で眩む。
<システム>
[古代の魔法地図を使⽤したい場合は、呪文を叫び、地図内のどこに移動するかを指摘してください]
(開始⾔語:ヤラブラアルティーノ)
「変な呪文ね・・・」
奇妙な呪文に眉をひそめていると。
「お姫様は呪文を知っているのですか?それなら先に進みましょう」
カリストの発言で、私はある事に気づく。
「・・・殿下も一緒に来るのですか?」
「誰かのせいでここまで来ました。タコの⾜を切って帰りましょうか?」
彼は⽬を輝かせて返事をした。
「それなら、殿下は戻らなければなりません。あなたがいなかったら反政府勢⼒の抑圧が・・・」
「国が私なしで単⼀の反政府勢⼒を⽌めることができないなら、破壊されたほうがいいでしょう」
「殿下」
「これは私にとってもっと重要です。そして、アルキナ諸島に⾏くにはお姫様の許可が必要なのですか?」
カリストは凶暴な表情で傲慢に尋ねる。
実際、それは本当のことだ。
⽬的が何であれ、カリストが何をしようとしているのか、そして私は彼を⽌めるつもりはなかったのだから。
「・・・お姫様、あなたは私と⼀緒に⾏きたくないのですか?それならあなたは⼀⼈で行ってください。私も地図のコピーを持っているので」
私を見つめる彼の顔は緊張に覆われていた。
まるで残されたくない⼦供のように。
その表情が少しだけ可愛いと思ってしまうのは秘密にしておきましょう。
「殿下、あなたは呪文を知りません」
「・・・うるさい」
私が冷静にカリストの間違いを指摘したとき、彼は前髪を⼤まかに⼀掃し、冷静に⼝を開いた。
その後。
「・・・私も連れて⾏ってください」
彼は要求の⽴場にあったが、まったく願いを求める⼈のようには⾒えず、それはむしろ威厳のある言い方。
けれど、私は彼の⽿の端を見てしまった。
真っ赤に見えるのは気のせいでしょうか?
「何を笑っているのですか?」
カリストの目が再び輝く。
「い、いいえ」
私は嘘を言い、何とか笑わないふりをして呪文を呟いた。
「ヤラブラアルティーノ」
<システム>
[[古代魔法の地図]を1回使⽤して指定の場所に移動しますか?]
[はい/いいえ]
迷わず[はい]を押すと⽬が真っ⽩に。
再び⽬を開けると、太陽が輝いている砂漠の真ん中に私たちは⽴っていた。
まるで蒸し器に閉じ込められたかのように、燃えるような熱⾵が顔に当たる。
カリストが反射的に眉をひそめながら頭を上げた。
「あっちです」
遠くの砂の灯台の上に昇るもやを通して、建物がぼんやりと⾒える。
彼の⾔葉は真実だった。
すると何かが頭に落ちた。
「え、えっと・・・」
「太陽は暑いですから」
戸惑っていると、カリストは静かにそれを私の頭と顔にしっかりと巻きつける。
それは彼の⾚いマント。
彼のハンサムな顔だけが、燃える太陽の下で露出された。
「殿下は?」
躊躇して尋ねると、カリストは嘲笑とにやにや笑いで答える。
「お姫様は猫よりもネズミについてもっと考える必要があると思います」
「ですが___」
「私が戦争中にこんな⾵に砂漠に⾏ったことはないと思いますか?」
私を優先する彼の⾏動に違和感を覚えた。
「これが起こることを知っていたら、私はローブを持ってきました」
自分の短慮に落ち込んだ時まで、カリストは私を励ましてくれる。
「後悔するのをやめなさい、お姫様」
私は彼と⼀緒に短い旅を始めた。
神殿が⽬の前にある最後の砂丘の頂上にたどり着いた時。
長距離を歩いていないのに、汗まみれの体が疲れた。
「はぁ・・・、はぁ・・・、少し待ってください」
膝をついて浅く喘ぐ。
目的地はもうすぐなのに・・・。
けれど、カリストは不平も言わずに立ち止まってくれる。
しばらくして、呼吸を安定させたとき、ずっと⾆をくすぐっていた⾔葉を発する。
「何も聞かないのですか?」
「何が?」
「色々です」
カリストの性格上、彼はきっと私を⼀掃するだろうと思っていた。
毒は何なのか、私がここにいた理由は何なのか、ヴェルダンディ侯爵との関係は何なのか・・・。
彼の⾚い瞳は何も求めず、私は荒れた砂の平原に座る。
「殿下が⾸都に⾏ったなら、あなたは私についてのニュースを聞いたことがあるでしょう」
「ああ・・・、本物の公爵の娘を殴り、家から逃げ出した公爵の継娘のことですか?」
「え?」
「小公爵は血眼になって、お姫様を探していますよ」
彼は⾃然に眉をひそめた。
(嫌な奴。あんな屈辱の後で、私に何を求めているの?)
うんざりしていると。
「首都のことは⼼配しないで、お姫様のやりたいことをしてください。悪魔を捕まえたいなら、私はレイラを捕まえます。公爵の娘を殺したいなら、私は彼⼥を殺します」
「・・・」
「ペネロペ・エカルト、私をあなたのそばにいさせてください」
カリストの言葉で、私は躊躇しながら頭上を見上げる。
(なぜカリストがそんな言葉を発するのか分からない)
昼間でも、⾚いゲージバーは独⾃の⾊を放っていた。
成⼈式で、私はすべての感情的な可能性を予測したと思い込んでいた。
ハードモードは終わり、そして今私に残されているのは、更なる旅のためのノーマルモードの話だけ。
それなのに、どうしてあなたは・・・。
かつて、攻略対象の⼀⼈が私を救うだろうと思い、好感度の数字が脱出の絶対的な指標であると考えていた。
けれど、今では好感度と脱出の⽅法の両⽅が消えている。
(今、私にとって重要なことは・・・?)
どういうわけか私はその考えに夢中になった。
「重要なことは、お姫様がやろうとしていることは、私もやろうとしていることです」
カリストは彼の意図をはっきりと告げる。
「私に何ができるか知っているのですか?」
「死んだレイラをすべて起こして世界を征服しようとしていますか?」
彼は遊び⼼のある声で返事をした。
「殿下、あなたはこの帝国の皇太⼦です」
「皇太子の立場なんて捨てても構いません。私が帝国を占領して皇帝になるのも悪くないでしょう」
「冗談ですよね?」
「お姫様、あなたのそばにいてはいけませんか?」
そう尋ねるカリストの表情は、先ほど船で⾒たときと同じ。
いつも⾃信に満ちていた彼の顔は、必死な表情を浮かべていた。
(カリストは洗脳されていない)
それが事実。
私は許可の意味で頷くと、カリストは落ち着きを取り戻して笑顔を浮かべる。
(どうしよう・・・)
消したはずの感情が、再び心臓を鼓動させた。
常に自信に満ちているカリストが、ペネロペの前だと不安になるのが良いですね。
これからの二人の旅が非常に楽しみです!
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