こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は226話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。

226話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 血生臭い戦場
怪物の⼝からの⽕の海は途⽅もない速度でやって来て、宮殿全体に⽕をつけた。
背中の後ろで肌が火傷するような暑さを感じる。
「⽔!⽔!氷の魔法のようなものは!?」
急いで鏡の杖を⾒た。
けれど、どんな魔法の呪⽂があったとしても、叫ぶには遅すぎた。
私たちの背中のすぐ後ろに続いた巨⼤な⽕がその⼝を⼤きく開いて私たちを飲み込んだ直前。
「ペネロペ!」
カリストが私を引っ張っる。
⿐が彼の鎧を強く打つと同時に。
Shhhrriikk—!
炎が私たちに襲いかかった。
「きゃああああ!!」
⽬を閉じて叫ぶ。
しかし、それは奇妙だった。
すぐに感じる熱や痛みがないのだ。
注意深く⽬を開けると、カリストが私と同じように⽬を閉じて、できるだけマントで覆っている姿が⾒えた。
彼の後ろで、炎は私たちの両側に広がり、2つの枝に分裂していた。
まるでモーセの奇跡のように。
「何が起こったの?どうして炎が・・・?」
⼾惑う⽬に突然、空中に浮かんでいる何かが輝いているのが⾒えた。
「あれは・・・!?」
それは私のポケットに⼊れられていたヴィンターの枯れたバラ。
『緊急時に⼀度だけ、防御魔法が発動します。発動の合図があります。それは・・・』
『あなたの悲鳴です』
万が⼀に備えて、ヴィンターがくれた防御魔法。
常に存在する炎に直⾯して、花の流れが直⽴して浮かんでいるのを⾒るのは奇妙に感じる。
⾒事に咲き誇り、⼿に届くとすぐに枯れてしまった花。
不審なヴィンターへの愛情もまた、彼のやり⽅も⾮常に良かった。
「殿下、⽬を開けてください」
カリストのまぶたは怯み、彼の⾚い⽬が開く。
「私たちは冥界で再び会ったのですか?」
「残念ながら、私たちはまだ死んでいません」
彼は私の⾔葉に⼾惑いながら周囲を⾒回した。
紅海のように引き裂かれた炎が⾜元から通り過ぎていたが、暑さはまったく感じられない。
「何が起きたんだ?」
「あれを・・・」
私は彼の困惑した質問に空中に浮かんでいる花を指さす。
バラの花からの透明な膜が私たちを完全に保護していた。
「これが以前に話していた防御魔法ですか?」
「・・・素⾜の魔法使いから与えられた防御魔法のアーティファクトです」
躊躇して答えると、カリストはひどく眉をひそめた。
「お姫様は私の贈り物は全て捨てたのに、あの魔法使いの贈り物は身に着けるのですね?」
ようやく炎が消える。
狂ったドラゴンが⽕を噴き出すのを止めたのだ。
同時に、空中に浮かんでいたバラは粉塵になって消えていく。
「Hrrraar—!」
ドラゴンは⾶び跳ねて巨⼤な体を揺らす。
いつの間にか、鮮やかな⾦⾊の鱗を飲み込むように、⿊い煙がいたるところに広がっていた。
Hurler-quang—!
⿓の前⾜に当たった柱が⽊の箸のように折れ、天井の⽚側が崩れる。
私は混乱の中からイヴォンを必死に探した。
「イヴォン!」
ピンクの髪が、その瞬間、⿊い背景で、遠くに煌めく。
イヴォンは、⻘い光が漏れている鏡を持って、壁の崩れかけた⻲裂をすばやくすり抜けていた。
「どこに逃げるつもり?デキナ・・・!」
すぐに鏡の杖を取り、イヴォンを追いかけて威嚇しようとした。
「お姫様!」
しかし、私を掴んだ⼒によって⽌められる。
「危険です。あの狂ったドラゴンは宮殿を完全に破壊するでしょう!」
「Crrr.Uhh-oh-oh!」
その時、駆け寄ってきたドラゴンが突然⽻を広げた。
「うーん!」
カリストが私を無⼒に巻き上げているのを捕まえたとき、途⽅もない轟⾳とともに、ドラゴンは千の破⽚を⾶ばす。
辛うじて持ちこたえていた建物が砂の城のように崩壊し始めた。
「なんて危険なの・・・!」
「とりあえずここから出ましょう」
カリストと急いで⾛る。
幸いなことに、彼がまだ無傷の太陽の宮殿のドアを開けて跳ね返るとすぐに、柱が私たちの背中の後ろに落ちて⼊り⼝を塞いだ。
カリストと私は、淡い顔で向かい合って、荒い息を吐く。
緊張していたので、⼿は汗だくだ。
「・・・あなたと⼀緒にいると、⾊んな経験をしたような気がします。そうではありませんか?」
突然、カリストは笑い出し、私の⼿を握っていた⼿を振った。
「あなたはそれが好きではないのですか?」
「まさか。⼈⽣がとても楽しくなったと言っているのです」
ようやく呼吸がゆっくりと落ち着き、外の状況が私の⽬に留まる。
皇帝の庭で、帝国軍と反乱軍の間で⾎なまぐさい戦いが起きていた。
Whoo-hoo-whoo-ooh-ooh—。
突然⿊い影がその上を覆う。
戦闘中の兵⼠が現在使⽤している剣を⽌めるのには⼗分な⼤きさの影が。
空を⾶ぶドラゴンが轟く。
再び降りてくる不吉な⽣き物の姿を見て、私は急いで宮殿を⾒回した。
「イヴォンはどこ・・・?」
「あちらです」
周囲の暗闇にもかかわらず、カリストはピンクの髪を⾒つける。
イヴォンは剣と槍の間の⾎なまぐさい戦場の真ん中で静かに歩いていた。
彼⼥は太陽の宮殿から少し離れた尖塔の近くに。
「早く⾏け!」
私とカリストはすぐに階段を降りる。
「気をつけて、お姫様」
「死なないでください、殿下!」
⽚⽅の⼿で私をしっかりと握り、彼は彼らを認識し、急いで⼊った反乱軍の何⼈かと⼀緒に道を切り開いた。
カリストを認識したのは反乱軍だけではなかった。
「殿下?」
剣を振るう騎⼠が歓迎した瞬間。
「がっ!」
私の⽬の前で、騎⼠が⾎しぶきを上げる。
そして。
「・・・ご主人様」
⾎の剣が滴る男が現れた。
「イクリス・・・」
剣を持った⼿で頬にかかった⾎を静かに拭いた後、イクリスは私を⾒つめる。
奴隷オークションハウスで初めて会った時のように空っぽの瞳で。
彼は蝋⼈形のような無機質の表情で⼝を開いた。
「私は狂⼈のように皇后の宮殿に⾛りました」
「・・・」
「空襲であなたが危険に晒されるのではないかと⼼配したので、ご主人様を宮殿から追い出そうとしました・・・」
「・・・」
「私と一緒にここから出ようと伝えようと思っていたのに・・・。それすらもさせてくれないのですか?」
ぼんやりと沈黙した⽬が私をちらりと⾒下ろし、どこかに固定された。
それはカリストと⼿を繋いでいた私の手。
「・・・私と一緒に来てくれれば、私はイヴォンを殺すつもりです。そして、私はご主人様に帝国を与えるつもりです・・・」
イクリスの無表情な顔は、まるで⾃分自身に話しかけているように呟き、少しずつ歪んでいく。
「それなのに、どうしてまたその男の⼿を握るのですか?」
「彼は何について話しているのですか?」
カリストはイライラして不平を⾔う。
「イクリス、あなたが私の⼿を振り払ったので、私たちの話は終わったと思いました」
「・・・ご主人様」
「これはあなたの最後のチャンスです。邪魔をしないでください。私はあなたと話しているの時間がありません」
私の⾔葉は灰⾊がかった茶⾊の⽬を弱く震わせた。
「あなたも彼と⼀緒なのですか?」
イクリスは痛烈な声で尋ねる。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
同時に、巨⼤な影が頭上を通過した。
まるで私たちを⾒つけるかのように、ドラゴンはゆっくりと空に浮かんで吠えていた。
イクリスに構っている時間はない。
真っ⿊な体を⾒上げ、⼤声で叫んだ。
「サンダーフィルム!」
クアン—!
稲妻の閃光が暗い空を襲う。
イクリスは⼀撃の稲妻で死ぬことはなかったでしょう。
「失神してちょうだい」
落雷したイクリスを振り返る⾃信がなかったので、急いでカリストの方を向く。
「行きましょう、殿下!」
しかし、私はそれについて考えていなかった。
「・・・言ったはずだ、ペネロペ」
ゲームの攻略対象は、雷に直撃された後も元気だったことを。
イクリスは体から煙が⽴ち上るグロテスクな姿をしていた。
「私はそのろくでなしを殺して、あなたを⼿に⼊れるつもりです」
すぐに彼は剣を⼿に迫ってくる。
ヴィンターの薔薇がペネロペを守ってくれました!
ドラゴンが出現しましたが、倒す術はあるのでしょうか?
イヴォンを倒す前に、イクリスとドラゴンを相手にしなければいけません。
イクリスの相手はカリストが担うのでしょうか?




