こんにちは、ちゃむです。
「悪役のエンディングは死のみ」を紹介させていただきます。
今回は291話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

大学の友達に勧められ、乙女ゲーム「公女様のラブラブ・プロジェクト」を始めた主人公。
自分と似た境遇のハードモードのヒロイン、 悪女「ペネロペ」に感情移入し、ゲームに没頭してしまった。
ゲームの途中寝落ちして、起きたら自分がゲームの中の「ペネロペ」になっていた。
死亡エンドを避けるためには…攻略対象からの好感度を上げ、 ゲームをクリアするしか手はない!?
ペネロペ・エカルト:主人公で悪役令嬢。ゲームではハードモードのヒロイン。公爵家の娘だが、実際には血の繋がりは無い。
イヴォン:ヒロイン。エカルト公爵家の娘だが、18歳になるまでは平民の娘として過ごしていた。ノーマルモードでは彼女がヒロイン。
デリック・エカルト:エカルト公爵家の長男。冷酷な貴公子キャラ。
レナルド・デカルト:エカルト公爵家の次男。気が短く、口が悪い。
カリスト・レグルス:イオカ帝国の皇太子。人の命を軽視する暴君。
ヴィンター・ベルダンディ:侯爵であり魔術師。様々な情報や裏取引を扱う。
イクリス:亡国の貴族出身の奴隷。ペネロペを同情した唯一のキャラ。

291話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ユディット・レグルス④
「他のものは触ってないですよね?もしかして皇龍の死体とか・・・」
「他は大丈夫だったよ」
幸いなことだ。
「なぜよりによって真実の鏡を・・・」
「この子も知ってるんだね。それが自分の母を捕食する物だということを」
「何を言ってるんですか。それが怪物だとでも言うのですか?」
「起きたら褒めてあげないと。勇敢に怪物を打ち破ったと」
返ってくるカリストの返事に呆れたが、一方ではホッとした。
冗談を言っているのを見ると、彼は私がいなくなるのではないかと、かなり不安を感じているようだ。
「もう行かないと」
その時、カリストが突然席を外して立ち上がる。
「仕事がまだ終わっていない」
「日も暮れたのに・・・、まだなのですか?」
私は一緒に席から立ち上がり、ドアの方へ向かう彼の後をついて心配そうに尋ねた。
「ユディットを探していたからですよね?」
答えは聞くまでもない。
(やっぱり、目が覚めたら怒らないと)
固い私の表情からそのような誓いを呼んだのか、カリストは眉をひそめて言った。
「あまり怒らないで。子供のいる父親たちは皆そうなのだから」
あの分別のない皇太子がこんなことを言う日が来るなんて。
私は自らを「父親」と称するカリストに少し不慣れで鳥肌が立ち、ぼんやりと眺めながら口を開いた。
「今の言葉はすごく・・・」
「すごく、何?」
「・・・脂っこかったです」
「子供も寝ているから、もっと脂っこいことをしてみようか?うん?」
皇帝はふと赤い目を輝かせながら電光石火のようにサッと手を伸ばした。
私の腰を抱きしめた彼は、私の顔の上にむやみにキスをする。
「うっ、やめてください。目が覚めたらどうするんですか!」
私は彼の肩を叩きつけ、囁くように叫んだ。
するとカリストはもっと強く私を抱きしめて詠んだ。
「あなたさえ静かにすれば、すぐにでも二人目を持つことができる」
「狂ってるんですか?また髪を焦がされたいようですね」
「はは」
脅迫のような私の言葉に、彼は静かな笑いとともにキスを止めた。
「ふぅ・・・、行きたくないね」
カリストは私を抱きしめながら私の首に顔をうずめて呟く。
疲れ果てた声に気の毒な気持ちになり、私は手を上げて彼の後ろ髪を注意深く撫でた。
「最近も忙しいのですか?」
「うん。もっと遅くなれば、セドリック・ポーターとその一味が私たちの家族に呪いをかけるほどに」
「それじゃあ早く行かなければなりませんね。陛下はともかく、うちの子まで呪われては行けませんから」
「はあ、私の妻はどうしてこんなに冷たいのだろう?」
抱きしめられた懐から無理に抜け出した後、彼の背中を押すと、彼はブツブツ言いながらドアノブを握った。
「すぐ帰ってくるよ。あなたももう宮殿に戻って休むように」
「洗ってベッドで待ってますね」
見送りとともに最後に耳元で囁く。
すると、カリストは「本当に魔性の女性だ」と舌打ちして私の頬を掴んだ。
かなり長いキスの後、ぐずぐずしていたカリストがようやく王女宮を去った。
ドアを閉めて、また娘のベッドに歩いていた瞬間。
突然膨らんでいる布団がモゾモゾと音を立てた。
そして、その中から小さい声が漏れた。
「・・・ママ」
「ユディット」
「ぐすん・・・」
寝返りを打っているのか子供が涙ぐんだ。
(完全に目が覚めたら終わりよ・・・!)
中途半端な眠りに違いない。
目が覚めると一晩中飛び回ってしまう。
私は急いで娘のそばに横になった。
「会話の音で目が覚めたの?ごめんね。もっと寝てなさい」
胸元を優しく叩きながら囁く。
安心したのか、娘は涙ぐましい顔をして小さなため息をついた。
しばらくそのように息を整えていた娘が、歯を食いしばって動き私の胸に食い込んだ。
「ママ・・・、行かないで」
「うん。ユディットが寝るまで行かないから心配しないで」
「違う、違う。行かないで。ユディを置いて行かないで」
「分かったわ。それじゃあ今日はママと一緒に寝る?」
「うん」
怖い夢でも見たのかな?
今日に限って甘えが酷いようだったが、それさえも可愛かった。
私は柔らかい額にキスをして産毛を撫でる。
するとユディットが私の裾をギュッと掴んでブツブツ言った。
「ユディを置いていったら怒るから」
丸々とした赤い瞳が私を見上げる。
「また寝れなかったのね。あはは」
この間ですっかり目を覚ましたようだ。
ユディットが真実の鏡を壊したのは、何か理由があるのでしょうか?
「置いて行かないで」と言った意味が気になりますね。







