こんにちは、ちゃむです。
「優しいあなたを守る方法」を紹介させていただきます。
今回は104話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
神聖帝国の聖女の娘、レティシャ。
だが、彼女は母に虐待を受けて育った。
母の企みにより、かつて母に兄を殺されたゼノス公国の王子、ディトリアンと結婚することになる。
しかも彼を半年以内に殺さなければ自分が死ぬという呪いをかけられてしまう。
結局互いの気持ちを知らぬままディトリアンは死んでしまう。
しかし、気がつくとレティシャはディトリアンと結婚する前の過去に戻っていた!
愛するディトリアンを救うため、運命を変えることを誓うレティシャだったが……
レティシャ:本作の主人公。
ディトリアン:ゼノス王国の皇太子。レティシャの結婚相手。
ヨゼフィーナ:神聖帝国の聖女。レティシャの母親
ノエル:レティシャの1人目の翼。アフィンの恋人。
アフィン:レティシャの2人目の翼。ノエルの恋人。
バネッサ:レティシャの3人目の翼。ゼノス王国の騎士。
カリスト:レティシャの4人目の翼。神聖帝国の皇太子。
マノ:ゼノス王国皇后。
ユルケン:ゼノス王国騎士団長。
エノック:ゼノス王国騎士団員。
ディニュート:女神。
ジグムンド:ゼノス公国を守るドラゴン。
リーヒル:ヨゼフィーナの長男。
104話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 呪いの解決方法
スクロールの効果はすごかった。
アフィンが言ったように丸一ヶ月かかった距離を一週間で到着したのだ。
砂漠の真ん中で最後のスクロールを破るやいなや、目の前が白くなる。
移動魔法を使ったとき特有の揺れが押し寄せ、しばらくして両足が地面に触れた。
ゆっくりと目を開けると、見知らぬ都市の風景とともに空からは雪が降り注いだ。
神聖帝国皇居がある2番目の都市。
「相変わらず雪がたくさん降りますね」
「完全な冬ですね」
アフィンはレティシアを支えながら尋ねる。
「レティシア様、頭痛は耐えられますか?」
「少し大変ではありますが、それでも耐えられます」
スクロールの副作用。
スクロールに慣れていない人には頭痛が酷かったのだ。
「ああ!」
その副作用を特に酷く経験する人が、まさにバネッサだった。
堀にもたれかかっているバネッサの姿にアフィンが舌打ちをする。
「神聖力を使える人がどうしてこんなに弱い?スクロール酔いで倒れるとは、同じ翼として恥ずかしい。反省して精進するように」
「小言を・・・、どうか・・・、もうやめてくれ・・・」
「丁寧に話せ。君は三番目で、私は二番目だ」
アフィンは首を横に振りながらも、バネッサに神聖力を吹き込んだ。
公国の騎士たちが皆元の状態に戻った後、アフィンはレティシアを支えて歩く。
雪が積もった路地の奥をしばらく歩いた。
「人がほとんどいないですね」
「わざわざ人通りの少ない場所に泊まるところを設けました。人の目を避けなければなりませんから」
アフィンが続けて話す。
「今頃は移動魔法スクロールの波長を皇子殿下が感じたと思います。それなら、きっとノエルが・・・」
「レティシア様!」
アフィンの言葉が落ちるやいなや、小さな体格の女性がレティシアをギュッと抱きしめる。
「ノエル!」
「ずっとレティシア様が来るのを待っていました。お体の調子はいかがですか?」
「私は大丈夫です」
「はあ良かった。気が揉んで死ぬかと思いました」
ノエルはレティシアの手を包み、ふうと息を吐き出す。
「寒いでしょう?ついて来てください。少し行けば邸宅がありますから」
レティシアはノエルの手を握ってしばらく歩いた。
天気は寒かったが、心は暖かい。
「皇子殿下がしばらく屋敷を空けました。皇女殿下に何かあったようです」
「皇女殿下が?」
「ええ、でも大丈夫ですよ。レティシア様も四番目の翼がどれだけ徹底しているか、ご存知じゃないですか」
ノエルが案内した邸宅は非常によく管理されていた。
規模は小さいが、必要な物は全て揃えられている。
「こちらに来て体を温めてください」
暖炉の火が暖かく燃え上がっていて、温かさがドアの外にまで感じられるほどだ。
「温かいお茶をお持ちしますね」
「ありがとう」
ノエルがお茶を持ってくる間、レティシアは椅子にもたれたまま目を閉じる。
(なんでこんなに疲れるんだろう)
数日前からしきりに眠りに落ちた。
無理やり目を開けていると、ノエルがココアの入ったコップを手渡してくる。
レティシアは甘い香りを嗅ぎながら優しく微笑んだ。
「ありがとう、ノエル」
ノエルはレティシアがココアを飲み干すまで待ち、すぐに深刻な表情で聞いた。
「お体の調子はいかがですか?もしかして痛いところはありませんか?頭痛は感じていませんか?」
そんなノエルを見ていたレティシアが笑い出す。
「まったく、ノエル。どうしてアフィンと同じような反応なのですか?私を心配してくれるのは嬉しいけど、これは過保護です。私は子供ではないのだから」
「あ・・・、そうですね」
ノエルはしばらく黙り込み、そして何か決心でもしたかのようにレティシアを見た。
「レティシア様、実はですね。レティシア様に絶対に申し上げたいことがあるのです」
「言いたいこと?」
「レティシア様の呪いを破る方法を見つけました。皇子殿下が呪いの文様の一部を解読したんです」
「え?」
「公王ディトリアンを殺せばいいのです」
その言葉にレティシアの目が大きくなる。
ノエルは唇をギュッと噛んだ。
「もしかして彼を愛していますか?」
「ノエル・・・」
「まだ愛しているのではないでしょう?公王と一緒に過ごしたばかりではないですか」
「私のせいで公王殿下を犠牲にすることはできません」
「レティシア様、罪のない者を傷つけるのが不便だということは知っています。ですが、他に考えてみてください。公国はレティシア様のおかげでヨゼフィーナの脅威から抜け出しました。公王の命で、その借金を返すと考えてください」
レティシアは口を固く閉ざし、ノエルは必死に彼女に懇願した。
「どうか今回だけ許してください。私は絶対にレティシア様を失うことはできません。だから、どうか公王を殺す許可をください。本当に不便でしたら、命令を出す必要はありません。生きたいという言葉だけ言ってください。必ず生き残るとだけ言ってくだされば、私がすべて自分でやります。レティシア様、どうか___」
「ノエル、やめて」
「レティシア様!」
「はあ」
レティシアは低いため息をつく。
いつか今回のように翼がすべての真実を知る瞬間がアフィンだと思っていた。
カリストが呪いを解釈していたから。
しかし、こんなに突然だとは思わなかったのだ。
ノエルとの再会。
からの不穏な発言でしたね。
翼としては主の命が最優先ですが、レティシアがディトリアンを愛していることを知ったら、ノエルはどんな反応をするのでしょうか?
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