こんにちは、ちゃむです。
「優しいあなたを守る方法」を紹介させていただきます。
今回は164話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

神聖帝国の聖女の娘、レティシャ。
だが、彼女は母に虐待を受けて育った。
母の企みにより、かつて母に兄を殺されたゼノス公国の王子、ディトリアンと結婚することになる。
しかも彼を半年以内に殺さなければ自分が死ぬという呪いをかけられてしまう。
結局互いの気持ちを知らぬままディトリアンは死んでしまう。
しかし、気がつくとレティシャはディトリアンと結婚する前の過去に戻っていた!
愛するディトリアンを救うため、運命を変えることを誓うレティシャだったが……
レティシャ:本作の主人公。
ディトリアン:ゼノス王国の皇太子。レティシャの結婚相手。
ヨゼフィーナ:神聖帝国の聖女。レティシャの母親
ノエル:レティシャの1人目の翼。アフィンの恋人。
アフィン:レティシャの2人目の翼。ノエルの恋人。
バネッサ:レティシャの3人目の翼。ゼノス王国の騎士。
カリスト:レティシャの4人目の翼。神聖帝国の皇太子。
マノ:ゼノス王国皇后。
ユルケン:ゼノス王国騎士団長。
エノック:ゼノス王国騎士団員。
ディニュート:女神。
ジグムンド:ゼノス公国を守るドラゴン。
リーヒル:ヨゼフィーナの長男。

164話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 窮地③
「デラは正確にはどこに行ったの?彼のところに案内してくれる?」
キエーッ!
片目の魔獣が鳥肌が立つ音を立てて素早く飛び始めた。
皇女は魔獣の体液がついたことも忘れたままスカートの裾を掴んで走り始める。
「皇女殿下!」
騎士たちを無視したまま走っていたことが顔負けするほど、皇女は結局立ち止まることに。
一生懸命走りすぎて足の力が抜けたのだ。
「はあ、はあ、ちょっと待って。はあ、はあ、ちょっと待って」
低質体力がこんなに辛いなんて。
じっとその姿を見ていた魔獣が床に落ち、影の中で黄色い目が光った。
しばらくして、周囲の空気が震え始める。
振動音とともに魔獣の体が膨らんだ。
鋭い足はふわふわする足になり、羽は大きな両腕に。
「何、何?どうしたの?」
くえぇっ!
「え?私に、あなたに乗れって?」
くえぇっ!
「私が?あなたの背中に?」
クエエエエ!
それと同時にばったり、両腕を床に踏み込んだ魔獣がうつ伏せになった。
皇女が衝撃で固まっていると、魔獣が再び音を立てる。
「・・・この隙にもルヒルの翼が遠ざかっているから早く乗れって?」
魔獣は鼻息を吐きながら頷く。
結局、皇女は泣きたい気持ちを堪え、魔獣の肩を掴んだ。
魚の鱗を掴むような感触に危うく悲鳴を上げるところだったが、なんとか我慢した。
「私は普通の人よ。健常者の義務を果たさないと」
唯一の常識的翼として義務を果たし、自分はこの国の後継者、魔獣などに乗ることは造作もない・・・、はず。
皇女がじっと目を閉じると、激しい風が彼女の頬を打ちのめした。
「死んで生き返ったのは、本当に得なのかしら・・・?」
デラが神殿に入って、その知らせを聞いた皇女が魔獣の背中に乗って飛び上がったちょうどその時。
ディトリアンはアイリーンを抱いて神殿の庭に入っていた。
ギリアードの力が見せてくれた未来を実現するために。
ディトリアンがアイリーンについて見た未来は二つだけ。
まず、薄いワンピース姿で急いで2階の窓を開ける子供の姿。
第二に、子供から少女になったアイリーンがよちよち歩く誰かの手を握って公国王城を歩いている姿。
『妃殿下に私たちが来たと伝えて』
『分かりました、アイリーン様』
それを最後に、アイリーンに対する夢は終わった。
チラッとアイリーンの手を握っていた子供が舌足らずで誰かが呼んだようだったが、まともに聞くことはできなかった。
アイリーンが誰なのか、彼女がなぜ公国にいるのか、アイリーンと一緒にいた子供は誰であり、アイリーンがなぜレティシャを探すのか、彼が見た未来の兆候では分からなかった。
しかし推論することはできる。
アイリーンは公国に行く人で、未来が叶うように自分が努力しなければならないと。
それでディトリアンは首都を探して自分が夢で見た建物を見つけたのだ。
ちょうど宿の窓を開けるアイリーンを見つけて助けることができた。
「アイリーン、とりあえず屋敷に帰ろう。今は女神の翼のそばにいるのが一番安全だよ。お父さんの心配はやめなさい。その方は私が責任を持ってあなたのところに連れてくるから」
実際に会ったアイリーンは、やはりレティシャと関連が会った。
甚だしくは誰かに追われていることさえ。
ディトリアンは相手がルヒルの手足である可能性が高いと考えている。
誰もがレティシャを称える今、かつて彼女の客だった子供を攻撃するほど肝の大きい人間はいなかった。
「はい!屋敷で大人しく待っています!」
アイリーンが目をキラキラ輝かせて答える。
ディトリアンがレティシャの夫であることを知った後、アイリーンはディトリアンに無限の好意を示していた。
「殿下、ところでここはどこですか?」
「神殿庭園で、あの灰白色の建物は東の神殿だよ。アーチを横切るとまた大通りが出る。その道に沿って少し歩けば、君が住んでいた邸宅が出てくるだろう」
神殿はとても静かだった。
騎士たちが神殿を捜索した痕跡が目まぐるしく残っているだけ。
ディトリアンはできるだけ什器が散らばっているところを歩いた。
自分の痕跡を隠すために。
(これで十分ではない。ルヒルの手足ならきっと痕跡を見つけるだろう)
アイリーンを抱いていたので、痕跡を残す時間が十分ではなかった。
ディトリアンはさらにスピードを上げ、次の計画を見直した。
後を追うのが本当にルヒルの翼なら、きちんとした計画が必要だ。
(オーラがあるから攻撃を受けることができるだろう。姉が影、弟は死を扱うと言ったよね。どっちが動くか分からないな。もちろん両方かもしれないが)
翼の力は種類が固定されたものではなかった。
その時代に最も必要な力が発現する方式なのだ。
浄化の炎や闇の力のように大混乱の時期にしばらく現れて消えるものもある。
その他にも様々な種類の力が存在してきた。
いずれにせよ確かなことは一つ、翼は全部で9だということ。
(影は影の軍隊を、死の力は死体を操ると言った。一度に大勢を使うことができる力だから、私一人で相手をするのは簡単ではないだろう。だが弱点はある。特に姉の方が治める影は・・・)
自分が一番常識人だと思っている皇女が面白いです。
ディトリアンが見た、アイリーンと一緒にいた少女とは?







