こんにちは、ちゃむです。
「優しいあなたを守る方法」を紹介させていただきます。
今回は165話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

神聖帝国の聖女の娘、レティシャ。
だが、彼女は母に虐待を受けて育った。
母の企みにより、かつて母に兄を殺されたゼノス公国の王子、ディトリアンと結婚することになる。
しかも彼を半年以内に殺さなければ自分が死ぬという呪いをかけられてしまう。
結局互いの気持ちを知らぬままディトリアンは死んでしまう。
しかし、気がつくとレティシャはディトリアンと結婚する前の過去に戻っていた!
愛するディトリアンを救うため、運命を変えることを誓うレティシャだったが……
レティシャ:本作の主人公。
ディトリアン:ゼノス王国の皇太子。レティシャの結婚相手。
ヨゼフィーナ:神聖帝国の聖女。レティシャの母親
ノエル:レティシャの1人目の翼。アフィンの恋人。
アフィン:レティシャの2人目の翼。ノエルの恋人。
バネッサ:レティシャの3人目の翼。ゼノス王国の騎士。
カリスト:レティシャの4人目の翼。神聖帝国の皇太子。
マノ:ゼノス王国皇后。
ユルケン:ゼノス王国騎士団長。
エノック:ゼノス王国騎士団員。
ディニュート:女神。
ジグムンド:ゼノス公国を守るドラゴン。
リーヒル:ヨゼフィーナの長男。

165話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 窮地④
その時だった。
クエエエエ!
遠くないところから不気味な魔獣の鳴き声が聞こえてきた。
アイリーンが怯えながら口を開く。
「殿下、神殿に魔獣が現れたようです」
ディトリアンはすぐにアイリーンをなだめる。
「アイリーン、魔獣が全部悪いわけではないよ。皇女殿下が闇の翼として覚醒したという知らせは聞いた?闇の力は魔獣を治めるという。この都市の中で皇女殿下の命に逆らう魔獣はいない。だから心配しなくてもいいよ」
「ほ、本当ですか?」
「そうだよ。おそらく、あの魔獣は皇女殿下が治めているのだろう」
「なるほど。良かったです」
アイリーンは安堵のため息をついた。
彼女を宥めながら、ディトリアンは魔獣の鳴き声について考える。
(もしかしたら、本当に皇女が治める魔獣なのかもしれない)
一応子供をなだめるために言った言葉だったが、考えれば考えるほど自分の考えが合っていると思った。
ここは首都の真ん中、皇女の地だ。
あえてその地で今日覚醒した闇の翼に逆らう魔獣はいないだろう。
(思ったより仕事が上手くいくかもしれないね)
近くに皇女がいるなら、ルヒルの翼と戦う時に大いに役立つだろう。
自分はオーラを扱えるが、とにかく平凡な人間だ。
超越者である翼との戦いは容易ではないと予想していた。
だからこそ、魔獣の鳴き声が嬉しかった。
「アイリーン、スピードを上げるからしっかり掴んで。かなり揺れるよ」
ディトリアンはアイリーンを抱いて走り出す。
暗闇に沈んだ木々がサッと通り過ぎていく。
アイリーンは目を丸くした。
その姿がどれほど可愛いのか、状況に合わない笑いが出そうになる。
ディトリアンもレティシャとの子供を切に願っている。
しかし、子供を迎える前に解決しなければならないことが残っていた。
ある意味、今彼とレティシャが各自の席で奮闘しているのは子供のためかもしれない。
悪人を追い出して歪んだ運命を正した後、呪いを解決してこそ、子供を迎えることができるから。
キエーエー!
その時、またもや魔獣の鳴き声が聞こえてきた。
さっきよりずっと距離が近い。
ディトリアンの神経がピタリと動いた。
(状況を調べてこないと)
どうも動き回る雰囲気が尋常ではない。
ディトリアンはひとまずアイリーンを安全な場所に置いた後、自分で直接魔獣の正体を確認することにした。
遠くないところ、古い祈祷場が会った。
ディトリアンはアイリーンを降ろした後、祈祷場のドアノブを握る。
「アイリーン、ちょっとここで・・・」
その時、中から人の気配がした。
ディトリアンはすぐドアを開けて、一瞬で剣を抜いて中に飛び込んだ。
そして隅にうずくまっている若い男に剣を向ける。
「誰だ?」
「すみません、すみません!」
男が思索になって祈り始めた。
「助けてください!私には幼い娘がいます。私が見たことは誰に言いません。本当です!」
男が涙と鼻水を流しながら祈る。
ディトリアンの目つきは依然として厳しかった。
彼の背後には子供がいる。
絶対に警戒を緩めてはいけなかった。
「私は本当に公王妃とは何の関係もありません。むしろ嫌いです!ヨ、ヨゼフィーナ様万歳!万歳!」
「お前、何を言ってるんだ」
「えっ、えっ、た、助けて」
「この血は何だ?誰を攻撃したんだ?誰だ!」
ディトリアンは男の胸ぐらを掴んだ。
よく見ると、コートについているのは土ではなく血だった。
男が流した血ではない。
「ちゃんと言え!」
「お父さん?お父さんが何でここにいるの?」
ディトリアンは立ち止まり、驚いて後ろを振り返った。
アイリーンが首を傾げると、卒倒寸前だったドクターがパッと目を覚ました。
「アイリーン?」
ドクターは顔を上げて、アイリーンを見るやいなや一言叫んだ。
「アイリーン!」
ドクターの顔が今にも泣きそうに歪んだ。
アイリーンが駆けつけてドクターに抱かれる。
ドクターは跪いて涙を流した。
「ああ、生きてまた君に会えるなんて。女神様、本当にありがとうございます。死ぬまでこの恩を忘れません!」
「お父さん、どうしてここにいるの?患者は?」
「わあわあ、アイリーン、アイリーン!」
一瞬戸惑ったアイリーンはすぐに落ち着く。
自分の父親がたまに感情の起伏が激しいことを知っていたのだ。
「殿下、この方は私の父です。お父さん、公王殿下が私を助けてくれたの。悪い人たちが私たちの部屋に無理やり入ろうとしたんだけど、殿下が二階から飛び降りる私を受け止めてくれたんだ」
ディトリアンは心から謝罪する。
「ドクター、初対面で本当に失礼いたしました。今の無礼は心よりお詫び申し上げます」
「殿下?今、公王殿下って言ったのか?」
「うん!」
ドクターが驚愕の表情でディトリアンを見る。
「本当にすみません。状況があまりにも急迫して人の気配を誤解してしまいました。アイリーンから聞いたように、何者かがアイリーンを追いかけています。ルヒルの手下である可能性が高く___」
「殿下!助けてください!」
ディトリアンの言葉を遮り、ドクターが彼のズボンを掴んだ。
「ユリア騎士様が死にかけています!」
ドクターと再会できて良かったです。
ユリアが死にかけているとは、やはりシデルが襲ってきたのでしょうか?







