こんにちは、ちゃむです。
「優しいあなたを守る方法」を紹介させていただきます。
今回は97話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
神聖帝国の聖女の娘、レティシャ。
だが、彼女は母に虐待を受けて育った。
母の企みにより、かつて母に兄を殺されたゼノス公国の王子、ディトリアンと結婚することになる。
しかも彼を半年以内に殺さなければ自分が死ぬという呪いをかけられてしまう。
結局互いの気持ちを知らぬままディトリアンは死んでしまう。
しかし、気がつくとレティシャはディトリアンと結婚する前の過去に戻っていた!
愛するディトリアンを救うため、運命を変えることを誓うレティシャだったが……
レティシャ:本作の主人公。
ディトリアン:ゼノス王国の皇太子。レティシャの結婚相手。
ヨゼフィーナ:神聖帝国の聖女。レティシャの母親
ノエル:レティシャの1人目の翼。アフィンの恋人。
アフィン:レティシャの2人目の翼。ノエルの恋人。
バネッサ:レティシャの3人目の翼。ゼノス王国の騎士。
カリスト:レティシャの4人目の翼。神聖帝国の皇太子。
マノ:ゼノス王国皇后。
ユルケン:ゼノス王国騎士団長。
エノック:ゼノス王国騎士団員。
ディニュート:女神。
ジグムンド:ゼノス公国を守るドラゴン。
リーヒル:ヨゼフィーナの長男。
97話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 混沌
ピンク色の雰囲気である公国とは違って、帝国の雰囲気は混沌そのものだった。
神宮を騒がせた事件が伝えられたからだ。
関連する噂は全部で3つに分かれる。
第一に、自分を新しい聖女だと主張する人が現れた。
彼女の正体は驚くべきことに、皆が悪女だと信じていたレティシア。
第二に、皇帝の息子カリストが自分は彼女の翼だと主張して神宮を壊した。
第三に、結局ヨゼフィーナはテヌアとアフィン、両翼を失って急いで神宮を去らなければならないことに。
巷では、ノエル・アルモスがヨゼフィーナを裏切ったという話まで流れている。
噂の衝撃は凄かった。
噂が真実かどうかも分からない。
そのことについて話してくれる人がどこにもいなかったのだ。
いや、元々はいた。
皇女デイナ。
しかし、彼女は前に出ることができなかった。
「公王妃を今すぐ帝国の聖女として認めなければならないって?お前は本当におかしくなったのか!?」
ピシャリとした音とともに皇女の顔が回る。
白い頬に赤い手跡が残った。
(こうなると思った。カリストの代わりに私が来て良かったわ)
どれだけ強く殴られたのか頬が裂けそうだった。
破れた唇からは血が流れている。
皇女は生臭い血の味を感じる中でも幸いだと思っていた。
もしカリストが今皇帝が騒いでいる話を聞いていたら、きっと大きな事故が起きたはずだから。
「レティシア公王妃は公王ディトリアンの妻だ!ドラゴンの子孫と情を通じたのだぞ!そんな女を聖女として支えろ?帝国を公国に売り渡すつもりなのか!?」
皇帝の暴言はさらに激しくなった。
口元の血を拭い、数日前に見た神宮の崩壊を思い出し、皇女はブルブル震える。
あんな気が狂った光景は死ぬ前に一度だけ見るだけで十分だった。
「陛下、怒りだけでなく私の言葉を聞いてください。私も受け入れ難いということは知っています。ですが、私の目で直接見たので仕方がありません。公王妃は強大です。公王妃の翼も強いですし、ヨゼフィーナは公王妃、いいえ公王妃の翼さえ相手にできませんでした」
皇女がにこやかに笑いながら告げる。
「神宮は崩れ、地面がひっくり返りました。湖は波になって世界を襲い、砂漠は沼になりました。女神の力でなければ、どうして可能だったでしょうか?」
「女神の力ではなく、汚いドラゴンの力だろう!」
一喝する皇帝の目つきが奇妙に輝く。
皇女は諦めず、再び皇帝を説得しようとした。
「陛下、それはヨゼフィーナの主張に過ぎません。公王妃はヨゼフィーナが神託を操作したと主張しました。その言葉が事実なら、ヨゼフィーナは帝国を騙したことになります」
「デイナ!その口を閉じろ!」
「本当に私の言葉が信じられないなら、公王妃を帝国に呼ぶのはどうですか?最近、結界石の件で悩みが多かったじゃないですか。公王妃なら結界石を直せるかもしれません。そうなれば、公王妃が女神の真の代理人であることを証明・・・、うっ!」
「黙れと言ったはずだ!」
皇女がじっと目を閉じる。
髪の毛を思いっきり掴まれたのだ。
綺麗に捻っていた髪がめちゃくちゃに乱れる。
あまりにも痛くて呻き声さえ出せない。
それで終わりではなかった。
皇帝が悪口を言って皇女を投げつける。
皇女は本能的に体を張って頭を覆った。
「うっ!」
「お前のように愚かな女がこの国の後継者だなんて、信じられない!こうなると知っていたら、神宮には他の奴を送っていただろう!それだったらカリストの狂気を止めることができたはず、いいや!あいつを私の代わりに殺していたかもしれない!」
皇帝の足蹴りは続く。
痛みより戸惑いの方が大きかった。
皇帝が怒ることは知っていたが、ここまでとは思わなかったのだ。
皇帝は以前からカッとなると手を簡単に上げた。
子供たちに手を出すことも珍しくない。
自分の統制から外れる状況を極度に嫌悪しているのだ。
そんな皇帝だったから、カリストが神宮を崩したという知らせに激怒せざるを得なかった。
カリストを神宮に連れて行った皇女に腹いせをする予想もしていた。
それでも大きな心配はしなかった。
皇帝は暴力的ではあるが判断力は優れている。
カッとなりやすいが、時間が経てば言葉は通じた。
頬を2発殴られて落ち着かせれば理性的判断が可能だと思っていたのだが・・・。
(一体どうしたの?全然違う人みたい!痛くて堪らない!)
皇女はこのような低劣な暴力を経験したことがない。
棒が体のあちこちを叩きつけているようだった。
「今すぐ皇女を刑務所に入れろ!」
殴られて終わりではなかった。
皇女は痛みを忘れて起き上がる。
「陛下、私を刑務所に閉じ込めるのですか?私は皇族なのに?この国唯一の後継者なのに?」
「後継者?貴様はドラゴンにこの神聖帝国を売り払った!絶対に許せない!」
皇帝はすぐに騎士たちに向かって叫んだ。
「おい!この女はもう私の娘ではない!神聖帝国を滅ぼした反逆者だから、ガラトゥスに閉じ込めておけ!」
「陛下、ガラトゥスは・・・」
皇女より他の人たちが戸惑った。
ガラトゥスは皇室最悪の刑務所で、反逆者を拷問する場所。
どんなに悪質な者でも一週間も持ち堪えられない恐ろしい場所でもあった。
「陛下、考え直していただいて・・・、がっ!」
皇帝を止めた騎士が皇帝の剣に切り伏せられる。
謁見室の雰囲気は一瞬で冷え込んだ。
皇帝は威張り散らしながら辺りを見回す。
「誰が私の言葉を止める!?誰が私の意思に反しようとするのか!」
帝国の雰囲気が最悪です・・・。
皇女が可哀想ですが、皇帝の様子が明らかにおかしいですね。
ヨゼフィーナが皇城付近で消えたのと関係があるのでは?
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