こんにちは、ちゃむです。
「最強の王様、二度目の人生は何をする?」を紹介させていただきます。
今回は131話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

私は史上最強の「王」である。
数多の敵を退け、数々の功績を残した歴代最高の覇王だ。
しかし、ある朝目覚めた私は奇妙な違和感を覚える。
手足が短い、視界が極端に低い、見知らぬ男女が私を「アーサー」と呼び、微笑みながら覗き込む。
そう…私は無力な赤子に転生してしまったのだ!
最強の王様がいたいけな赤ちゃんに転生する、痛快冒険ファンタジー‼
- 登場人物
アーサー・レイウィン:主人公。前世では国王だったが老衰で新たな人生を迎える。キシラス・アカデミーに入学する。
シルビー:龍「シルビア」の子供。アーサーのマナ・ビースト。
テシア・エラリス:エルフ。エレノア王国の王女。キシラス・アカデミーの生徒会長。
イライジャ・ナイト:Aクラスのコンジュラー。専門分野は大地。アーサーのルームメイト
リリア・ヘルステア:ヘルステア家の長女。アーサーの指導で学園に入学出来た。生徒会の書記を務めている。
ルーカス・ワイクス:Aクラスのコンジュラー。プライドが高く、口が悪い。
★シックス・ランス(顔が思い出せない方は、コミック82話を参考に)
アレア・トリスキャン:エルフの女性
ヴァレイ・オーラ:女性(リーダー?)
オルフレッド・ワレンド:男性
アヤ・グレフィン:女性
マイカ・アースボーン:女性
バイロン・ワイクス:男性(ルーカスの兄)
- 用語
アドベンチャラー:冒険家の事。
オーグメンター:マナによって、巨大な力と守りと機敏さを備え身体を強化する戦士
コンジュラー:マナを外の世界へ放ち、思いのままに環境に合わせることができる魔術師。
エミッター:重病人を治療できる数少ない魔術師。
マナコアの色:黒→赤→オレンジ→イエロー→シルバー→白の順に優れている。それぞれの色は3段階(濃い、普通、淡い)に分かれて、淡いほど純度が高い。
キシラス・アカデミー:魔術師の学校。

131話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side クレア・ブレードハート
謙虚。
忠実。
毅然。
勇気。
これらは、私が意味を理解する前から植え付けられた⾔葉。
剣のように鋭い⼼を持つために必要な4つの資質。
これがブレイドハート家の信条。
子供の頃はどんな状況であっても、この神聖な教えに従うことができると信じていた。
しかし、それは誤りだった。
何もできずに立っているだけ・・・。
セオドアが殴打される光景を見ているだけ・・・。
イライジャが大胆不敵に挑もうとしている姿を見ているだけ・・・。
助けに入らないにもかかわらず、彼にあまり期待していなかった自分・・・。
目の前の光景が信じられなかった。
全ての学生が成し遂げられなかったこと。
全ての教授が成し遂げられなかったこと。
それをイライジャは単独で成し遂げた。
私は彼をアーサーの友達としか認識していなかった。
時々、頭がおかしいという印象しかない生徒。
しかし、現時点では違う。
彼の激怒した叫びが魂を解放したかのように思えた瞬間、突然黒い槍が地面から飛び出したとき、私は目をそらしてしまった。
アーサーの友人は死んだと思ったが、謎の呪⽂を発動したのはドラニーブや彼の⼦分ではないことに気づく。
それを生み出したのはイライジャ。
彼は黒い炎を手に巻きつけ、透明な障壁を容易く破壊した。
冷たい悪寒を感じると共に、希望を感じる。
彼なら全てを終わらせることができると。
他力本願な自分の思考に、嘲笑せずにはいられない。
イライジャの力は驚異的だった。
彼に襲い掛かろうとする人やモンスターは、ほぼ瞬時に⿊い槍に貫かれていた。
呪文のようには見えず、自動防御システムのように見える。
とても不⾃然な魔法・・・、不吉な・・・、邪悪な魔法。
その場のすべての人を混乱させたのは、ドラニーブのイライジャに対する振る舞い。
彼は激怒していると思っていたが、なぜか恐れていた。
ルーカスを殺そうとするイライジャに向かおうとする部下たちをなぜか止める。
彼は必死に説得しようとしているようにも見える。
何人かの生徒たちは、イライジャが裏切り者だと疑う。
しかし、それは彼が地⾯に倒れるまでであり、ルーカスを殺そうとした彼の最後の試みは最終的に失敗した。
最初は呆然とその光景を見ていたが、何人かの教授は、障壁が破壊されたことで反撃のチャンスが生まれたと気づく。
私もその中の一人だ。
すべてのマナビーストが動けない状況であり、ドラニーブの意識もイライジャに向けられている。
今が反撃する絶好のチャンスだと。
それでも私の⾜は地⾯に釘付けのまま。
頭は理解しているのに、私はまだ恐れていた・・・。
教授たちが障壁の穴に向かって進む。
何人かの生徒たちも勇気を振り絞り、教授の後に続く。
クライブもその一人だ。
「愚かな・・・」
無意識に囁いていた。
状況はまだ絶望的。
ドラニーブをどうやって倒す?
それは私よりも、教授たちの方が理解しているはず。
彼らを動かすのは義務感?
それともプライド?
彼らと同じ行動をブレイドハート家の信条は求めているのだろうか?
キャサリンの視線を感じる。
彼⼥の⾚い⽬は震えながら、私が答えを持っているかのように見つめていた。
しかし、私には何もできない。
私は自分の限界を知っているから。
教授たちの中にはグローリー教授の姿も。
彼女と視線が合う。
その瞬間、悪寒が背筋を下っていく。
彼女は自分の死を受け入れているように見えた。
謙虚。
忠実。
毅然。
勇気。
畜⽣・・・。
今を生き抜くことが出来れば、挽回の機会はあるはず。
私が死んだら、勇気があり、忠実で、毅然として、謙虚になることはできない。
イライジャの隣にひざまずいたドラニーブに注意を向けた。
まるで王に接するかのような態度。
イライジャの体を抱えて起き上がると、ドラニーブは⽯台の後ろに向かって歩き始めた。
「ルキヤ。計画の変更だ。⽣徒たちの処分を」
彼は捕らえられた⽣徒たちを⾒下ろし、⽣徒会⻑に⽬を⽌める。
「私は先に戻ります」
「なぜそいつを一緒に連れて行く?」
ルーカスがそう言った途端、彼は冷や汗を流し始めた。
「あなたは単なる道具にすぎない。これ以上質問するなら、私はあなたの処分を検討しなければいけない」
ドラニーブの声は、威厳があり鋭いものだった。
「準備ができています、私の主よ」
ローブを着た魔道⼠の⼀⼈が発表する。
「ふむ」
グローリー教授は、何かがおかしいことに気付いた。
「奴を去らせてはいけない!」
4人の教授がドラニーブに向かうが、炎の柱が彼らの道を遮った。
ルーカスはすでに回復していた。
この時点で、もう⼿遅れだった。
ドラニーブは消えて、イライジャも姿を消した。
「ルーカス!アカデミーの学⽣であるあなたが、どうしてこのようなテロ行為に加担する?」
ルーカスがカチカチ⾳をたて始めたとき、にやにや笑いが広がり、男というよりは狂⽝病の動物のように見えた。
「あなたたちは私と同じレベルにいると思っているのですか?なぜ平等の立場で話しかけてくる?お前たちは叩き潰す必要のあるバグだ!」
彼のマナが激しく渦巻く。
- ルーカスの力
そして戦いが始まった。
ルーカスが使⽤した呪⽂に特別なものはなかったが、彼のマナの量とコントロールは恐ろしかった。
同時に呪文を唱えることは難しい技術。
マナコントロールに精通した教授であれば4つ同時に可能だ。
しかし、ルーカスは6つ同時に唱えている。
ルーカスが4人の教授を圧倒しているのは明白だった。
「私たちは何のためにここにいる?彼らを助けないと!」
カーティスの声が、私を奮い立たせる。
彼の澄んだ⽬は怒りと焦りで震え、私を深く覗き込んだ。
彼の言葉は正しい。
私は懲戒委員会のリーダー。
視線を鐘楼に向ける。
捕らえられた他の学⽣と⼀緒にフェイリスとテシアを発見する。
セオドアもまだ生きている可能性はある。
今すぐに行動すれば、彼を救える可能性も。
それが私の義務。
そのはずなのに体は動かない。
「ガッ!」
痛みを伴う叫びは、グローリー教授の声。
地面に横たわる彼女から血だまりが。
最後に目を合わせたとき、彼女は死に対して恐れていた。
それでも生徒たちのために行動した彼女の行動。
「その通りだ」
私は⾃分の場所に縛られていた束縛を引き裂き、⼀歩前進した。
剣を抜いて、カーティスと目を合わせる。
一人の教授が、ルーカスの生み出した炎によって絶命する。
私はその教授を知っていた。
3歳の娘と⼀緒に撮った写真を⾒せてくれた時のことを今でも覚えている。
彼はまるで⾃分の⼦供であるかのように写真を抱きしめていた。
彼の家族はどうなる?
嘔吐したいという衝動を何とか抑える。
戦況は混沌としていた。
鐘楼のそばで、テシアを拾い上げたばかりのクライヴが、負傷したマナビーストにノックアウトされているのを⾒つけた。
右側ではグローリー教授が重傷を負いながらも立ち上がっている。
⻭を⾷いしばって、クライヴがいた場所に向かって⾛った。
グローリー教授が私に何をしてほしいかを知っている。
彼らがルーカスを足止めしている間、私は学⽣を救わなければなりません。
【燃える槍】
クライブに襲いかかるオオカミを槍で突き刺し、彼の手を握る。
クライヴの鋭い⽬が広がり、唇が私の名前を⼝にしたが、不思議なことに、⾳が聞こえなかった。
気づけば、土の槍が私の体を貫いている。
- 唯一の後悔
剣を落とし、視線を下げる。
⾎が流れていた。
私の⾎。
突然、⾳が戻ってきて、叫び声が私の⽿を満たした。
体が宙に浮いている。
⾒下ろすと、地⾯から串刺しにした巨⼤な槍が⾒えた。
「クレア!」
カーティスの叫び声が聞こえる。
キャサリンは口を手で覆い、ショックの表情を浮かべている。
何か言いたいが、声が出ない。
⽗のことを考えた。
彼は、ブレードハートの名前が表す重要性を私に話してくれた人物。
父が今の私を⾒たら、彼は誇りに思うだろうか?
すべてが衰退しているのを感じたのと同じように、私はそれを聞いた。
死の危機に瀕していても、なぜか恐怖を感じる。
本能的に畏敬の念を抱いてお辞儀をしたくなるような恐怖。
ドラゴンがいた。
⼦供の頃、⺟が本で⾒せてくれた絵から、私を怖がらせるものとは程遠いもの。
⼦供の頃に読んだ本のほとんどは、ドラゴンの鱗から貴重な光沢のある宝⽯までを説明していたが、目の前のドラゴンの鱗は⾮常に濃厚で不透明な⿊で、⽐較すると影が灰⾊に⾒えた。
しかし、私の心を震えさせたのはドラゴンではなく、そばにいる少年からだ。
紛れもない⾚褐⾊の髪とおなじみの制服を着た少年。
彼の⽑⽳から染み出るのは、露⾻に封じ込められていない怒り。
空気全体が彼の存在を避けているように思える。
彼とルーカスを比較するのがどれだけ愚かであったことに気づく。
私の唯⼀の後悔は、最後にルーカスの敗北の表情を⾒ることが出来なかったことでした。
クレアには生きていてほしいですね・・・。
そして、ようやく登場したアーサー。
クレアの目から見れば、二人の差は歴然のようです。




