こんにちは、ちゃむです。
「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
181話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 立派な年長者
クラリスは、自分自身との約束を守った。立派な年長者になるため、公務試験で良い成績を取る――その誓いのとおりに。
彼女は新聞の一面を飾り、勉強法の取材を受けるほどの「首席合格」という成績こそ出せなかったものの、「その他の成績優秀者」として名前が記されるほどの確かな成果を残した。十七歳のときのことだった。
マクシミリアンとブリエルは、その報せを聞くや否や都へ人を送り、クラリスの名が載ったすべての新聞社の新聞を、それぞれ一千部ずつ買い集める計画を立てた。それというのも、セリデンでは彼女の合格を祝して盛大な宴が開かれる予定であり、そこに集まったすべての民に、ちょっとした土産としてその新聞を配ろうと考えていたからだ。
クラリスは、それだけはどうかやめてほしいと、顔を真っ赤にして必死に懇願した。
「そんなふうにお願いしたからって、聞き入れてくださる方々ではありませんから……」
けれど、セリデンで共に暮らし始めて以来、ユジェニは公爵夫妻の性格をほぼ完璧に把握していた。だからこそ、彼女は機転を利かせ、次のような“解決策”を提示したのだった。
「もしお二人が、それほど大量の新聞をセリデンへ持ち帰られたら……クラリスの名前が載った新聞が、かえって王国中の隅々にまで行き渡ってしまうのではありませんか?」
それは、公爵夫妻にとって完全に想定外の一言だった。驚愕すると同時に事の重大さを悟った二人は、その場で即座に――新聞一〇〇〇部の一括購入計画を撤回したのだった。
クラリスは、思わず深く胸を撫で下ろした。……とはいえ、自分の名前が載った記事が、きらびやかな装飾文字で大々的に紙面を飾る光景を想像してしまい、複雑な気持ちを完全には拭い切れなかったのも、また事実だった。
結局、その新聞は美しく額装され、公爵家の玄関に飾られることになり、それだけはどうしても止められなかった。その成果を誇るための宴が開かれるのも、防げなかった。しかも、宴の名目は「お見事、セリデンの娘!」だった。
そのあまりにも恥ずかしい文言が書かれた横断幕は、セリデン邸の入口に大きく掲げられ、外壁警備兵たちは、この装飾を実に誇らしげに眺めていた。
ヴァレンタインは、無駄に豪華なカードに『良い結果を祝す。セリデンの娘へ』と書いて送ってきた。文字が妙に震えているところを見ると、宴の名前を聞いた瞬間、吹き出して大笑いしながらカードを書いたに違いない。
エヴィントン・ベルビルは、レノクス侯爵家に事務官として就職していたが、彼からもカードが届いた。クラリスは、まさか彼がからかう内容を書いてくるのではないかと心配したが、幸いにもそこに記されていたのは、
『もう辞めたい。助けて……』
という、あまりにも悲痛な一文だった。そんな微笑ましい(?)言葉が、彼女の周りには並んでいた。
ブリエルの二人の母――カノ夫人とウズ夫人もまた、クラリスを祝福する宴に出席し、終始和やかな時間を共に過ごしていた。
そして――もう一人でしっかり歩けるようになったアチは、この宴で、生まれて初めての“踊り”を披露した。クラリスと手を取り合い、くるくると回っただけの、拙い動き。けれどその姿は、思わず拍手が湧き起こるほど、愛らしく、皆の胸を打つものだった。
弟の優雅な足取りにすっかり感動したクラリスは、すぐさまアチを高く抱き上げると、そのままユジェニのもとへ駆け寄って自慢する。
「やっぱり、うちのアチは踊りの才能があると思いません? 今の、あの優雅なステップ、見ましたよね? 舞頭の先生を呼ぶべきだったかしら!」
ユジェニは、そんなクラリスをしばらく黙って見つめてから、ふっと、穏やかな声で言った。
「……公爵様ご夫妻に、とてもよく似ていらっしゃいますね」
「アチが? それはもちろんですわ。だって、あの方々の愛情を、余すところなく受けて育っているのですもの」
クラリスはそう言って、胸を張って微笑んだ。
「可愛い赤ちゃんね」
「いえ、クラリス本人です」
いきなり何を言い出すのだろう。クラリスがぱちぱちと瞬きをすると、ユジェニは「分からないままで結構です」と、少しだけ意味深に笑った。
宴のあった夜、ノアから大きな花束とカードが届いた。大切な日に訪ねられなくて申し訳ない、という内容だったが、実のところクラリスは、彼が来なかったことを内心ほっとしていた。宴の名前が恥ずかしすぎた、というのが一つ目の理由で、二つ目は……カノ夫人とウズ夫人の存在だった。
この二人の夫人は、クラリスが身につけている美しい指輪を、今日になって初めて目にし、異様なほど強い関心を示した。そこへクラリスがつい、「ノアのお母様が残してくださったものなんです」と誇らしげに言ってしまったことで、彼女たちの興味に完全に火がついてしまったのだ。
二人は、面白がってこんな返事をした。
「まあ、それなら私たちも贈り物を用意しなくてはね。魔法使いシネットの地位にふさわしいものとなると、ずいぶん悩みそうだわ」
「私たちのクラリスが、もう結婚だなんて……。おばあちゃんは、今にも涙が出そうよ」
そんなふうに言われて、クラリスはノアとの結婚の話題が本当は好きなのだと、改めて実感した。(もちろん、本人はそのたびに戸惑ってはいたのだけれど。)
けれど、いざ家の年長者たちが揃って本気で話し始めると、さすがに少し恥ずかしくなってしまい、彼女は適当な理由をつけて、その場をそっと離れてしまった。
いずれにせよ、公務試験であれほど華々しい成績を収めたとしても、クラリスの日常が大きく変わることはなかった。セリデンでは、彼女は王家の縁者として知られており、それはすなわち――雇う側にとって、あまりに重たい存在である、という意味でもあった。だからこそ彼女は、どこへ行っても、気軽に職を得ることはできなかったのだ。
その後は、特に何事も起こらなかった。マクシミリアンは、こうした出来事によってクラリスが傷つくのではないかと心配し、執務室に呼んで話をすることもあった。
「君が仕事を見つけられなかったからといって、公務の時間を無駄にしたとは思っていないよ、クラリス」
クラリスは、その気遣いが拍子抜けするほど、穏やかな表情で自分の考えを伝えた。
「試験のおかげで、私は本当にたくさんのことを学びました。知識は、いつでもどこでも必要なものです」
「そう考えてくれているなら安心だ。必要であれば、ユジェニのように、年長者になった暁には正式にセリデンで働けるようにしてもいいと思っているが……」
彼は、言葉を選ぶように、ひどく慎重な口調だった。
「いいえ。ユジェニと私は違います」
ユジェニは優れた能力を持っていながら、それを表に出せない状況にあった。だからこそ、マクシミリアンが彼女に配慮するのは、正しい判断だったのだ。だが、クラリスは少し事情が違っていた。
「セリデンで働く以上、選考はあくまで公平であってほしいのです」
その言葉に、マクシミリアンはわずかに眉を寄せた。
「公平な過程であれば、お前の席を用意することはできる――そう言っているんだ」
しかし、周囲の人間たちが同じように受け取るとは思えなかった。たとえクラリスが試験でどれほど優秀な成績を収めていたとしても、人々の関心は、彼女の実力よりも“クラリスと公爵の関係”に向けられてしまうだろう。クラリスは、マクシミリアンが根拠のない噂や言葉で非難されることを、決して望まなかった。
そして、それ以上に――彼女自身にとって、どうしても譲れない理由があった。
「これまで私がセリデンで生き、成長する中で学んだことの中で、一番大切だと思えたのは……自分に与えられた責任から、目を逸らしてはいけないということです」
クラリスは姿勢を正し、背筋を伸ばしたまま、真正面からマクシミリアンを見つめた。
「私はゴーレムマスターです、公爵様」
「だがクラリス。もしお前が魔法使いとしての生き方を望まないのなら、義務を無理に背負わせるのも、決して良いことではない」
「無理なんかじゃありません! 私は……」
クラリスは、流れ落ちた髪を耳の後ろへと整え、静かに微笑んだ。
「この力に責任があるという事実が、私は嬉しいんです」
「……」
「石は、いつも人のそばにあります。もしかしたら私は、誰かに手を差し伸べられる人間になれるかもしれません」
けれど、それはまだクラリスの理想に過ぎなかった。彼女自身も、それを実現するには、まだ先に越えるべき道があることを分かっていた。
「ご存じですか、公爵様? 魔法にも“ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)”があるんですって」
「昔、魔法使いシネットが話していたのを覚えているよ。強い力であればあるほど、それをどう扱うかについての議論が必要になるのは、当然のことだろう」
それは、貴族が指導者としての義務を忘れないことや、騎士が騎士道を胸に深く刻み込むのと、まったく同じ意味を持つ行為だった。
「はい。だからこそ、私はこれから、そうしたことを一つ一つ、きちんと学んでいきたいんです」
柔らかく、しかし揺るぎない口調だったが、その言葉が意味するところは明確だった。
――クラリスは、魔法使い団の一員になるつもりなのだ。
しばしマクシミリアンの表情をうかがったのち、クラリスは慌てて言葉を付け加えた。
「もちろん、公爵様がお許しくださるのであれば、ですが」
「……考えなかったわけじゃない」
マクシミリアンは低く息を吐き、言葉を続ける。
「お前は……ブリエルに似ている。役割や責任というものを、きちんと自分のこととして受け止めるところがな……」
しかし、どれほど予想していた未来であっても、それがいざ目の前に差し出されると、胸の奥に、言葉にしがたい感情が滲んだ。
「そうか……もう、そんな時期が来てしまったのか」
その言葉には、寂しさと誇らしさが入り混じっていた。――本当は、こんな話を聞くたびに、クラリスの夢を心から応援してやろうと、何度も、何度も決意してきたはずなのに。それは、決して本心ではなかったようだ。いざその時が来てみると、胸に込み上げてきたのは、ただ名残惜しさだけだったのだから。
「もちろん、私は君を応援するよ、クラリス」
彼は、その恥ずかしいほどの寂しさが幼い娘の目に映らないようにと願いながら、穏やかに微笑んだ。いずれにせよ、それはマクシミリアン自身が受け止めるべき感情だった。
「本当に……よろしいのですか?」
「もちろんだ。魔法使い団では、君の過去の身分が理由で困ることなどないだろう。あそこは、世俗とは切り離された独立した社会なのだから」
だからこそ、魔法使いの城へ向かうことは、クラリスにとって良い選択だった。ただし、それは同時に、別の事実も意味していた。
――マクシミリアンが、クラリスを守るための「保護者」という社会的な立場を失う、ということ。
個人的には互いを家族だと想っていても、現実的には、二人の関係が変わってしまうということでもあった。だがマクシミリアンにとって、自分とクラリスを結びつけてきた「保護者」という名分は、あまりにも誇らしく、あまりにも大切なものだった。
クラリスを遠くへ送り出すだけでなく、その拠り所までも手放さねばならないという事実に、彼は心臓に大きな穴でも開いたかのような、空虚な痛みを覚えた。
「お前が自由に成長するために、ここ以上に相応しい場所は……ないだろう」
新しい可能性へ踏み出す娘に、そんな感傷を見せるわけにはいかない。それでも――
「実に、見事な決断だ。クラリス」
その言葉に、クラリスは思わず頬を染め、照れたように頬に手を当てて微笑んだ。
「公爵様にそう言っていただけて、うれしいです。正直に申し上げると……この決断をするのは、とても、とても勇気が要りましたから」
「勇気、か。魔法使いシネットが、そんなことを言うとはな」
冗外めかした声に、クラリスは慌てて首を振った。
「いえ……ノアには、まだ何も話していません」
言葉を選びながら告げるその様子に、彼女自身がどれほど真剣に悩み、この答えへ辿り着いたのかが、痛いほど伝わってきた。
「ええ。公爵様に、いちばん最初にお伝えしたかったんです」
マクシミリアンは、若く整った顔立ちのノアを思い浮かべ、どこか言いようのない敗北感を覚えた。その感情は、誰にも打ち明けられるものではないが。
「わ、私……」
クラリスはしばらく言葉を探すように黙り込み、自分の服の裾をぎゅっと握りしめてから、慎重に口を開いた。
「お二人と、アチのそばを離れたくないって思ってしまったんです。恥ずかしいですけど……」
「ああ……」
マクシミリアンは、思わず感嘆の息を漏らした。彼女が自分と同じ気持ちを抱いてくれていたことが、何よりもありがたかった。
「特にアチは、毎日少しずつ違って成長していくでしょう。その姿を一つ一つ見届けられないのが、とても嫌だったんです」
マクシミリアンは、深くうなずいて強く共感した。彼自身もまた、クラリスが魔法使いの城で成長していく姿を、一つ残らず見守れないことを、同じように寂しく感じていたのだから。
――それでも、“それ”だけは、どうしても嫌だった。
「それに……セリデンでは、私が大切に守られているって実感があったから……ここを離れると決めたら、少し怖くなってしまって……」
ノアを通して垣間見てきた魔法使い団は、決して穏やかな世界ではない。死と裏切りが日常のように横たわる、過酷で容赦のない社会だ。クラリスは、そんな場所で自分が本当にやっていけるのか、正直なところ、不安で仕方がなかった。
「……それでも、お二人に証明したかったんです。私が、か弱い存在じゃないって。……いえ、ちゃんと“大人”になれたんだって」
「お前は、私に何かを証明する必要なんてないんだよ、クラリス。私にとっては、お前がここに在ること自体が、もう十分すぎるほどの意味なんだから」
穏やかで、揺るぎない声だった。
「……でも、私が立派な魔法使いになったら、公爵様は、頭を撫でてくださるでしょう?」
「そんなのはな、魔法使いになろうが、ならなかろうが関係ない。私は、いつだってお前の頭を撫でるさ」
「ちょ、ちょっと……! それは、それで困ります!」
思わず声を上げたクラリスに、マクシミリアンは小さく笑った。その笑みは、“保護者”である以前に、一人の大人として、彼女の成長を心から喜び、そして手放す覚悟を決めつつある者のものだった。
クラリスは、無理に平静を装ってはいたが、口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。
「公爵様は、私にとてもお優しいです」
「優しくしているわけじゃない。私は君を大切に思い、愛しているんだ。私にとって、たった一人の娘なのだから」
「ああ……本当に」
クラリスは、ブリエルが大きくうなずくのを目にして、思わず首をすくめた。あんな言葉を、少しも照れずに言えるなんて。考えるだけで驚いてしまう。
「公爵様がそんなふうに言うから、私、つい子どもみたいに甘えたくなってしまうんです。もう、子どもでもないのに」
「そうやって甘えろと、私は何度も言ってきたじゃないか。それでも君は、まだ私に子ども扱いさせてくれない。手を引いて待っているというのにね」
彼は、クラリスに向かって「どうか子どもらしく甘えてほしい」と何度も願ってきた。けれどクラリスは、日を追うごとに淑女らしく振る舞い、その期待を、ことごとく裏切っていったのだ。
「……そうおっしゃるのであれば」
だが今日は、昨日までとは様子が違った。
「わ、私……少し無理をしてでも、どうしても欲しいものがあって……」
ためらいの気配を感じ取りながら、クラリスは両手を静かに組んだまま、彼の顔色を注意深くうかがった。
「ブリエル」
「まだ何もおっしゃっていませんよ!」
「いいさ。何を買ってあげればいいんだい?」
「ち、違います。買うのではありません。私が欲しいのは……名前です」
クラリスは、なんとなく後ろめたい気持ちになり、声をぐっと低くして話した。
「魔法使いは、自分を呼ぶ名前を決められるそうです。普通は家名を使いますが……特別な事情がある場合は、仮の名を自由に決めてもいいと聞きました」
家族と縁を切った者や、個人的な理由で以前の名前を捨てた者たちは、自分のために新しい名を名乗る。クラリスは、自分の魔法使いとしての名を口にした。
「このままいけば、私は『魔法使いクラリス』になるんでしょうね。でも……なぜか、それが“私”じゃない気がして。だ、だから……」
――私の魔法使いの名前を、セリデンにしては……だめでしょうか?
クラリスは、喉まで込み上げたその問いを、結局最後までは口にすることができなかった。
「……魔法使いセリデン、か」
次第に小さくなっていく話を、黙って聞いていたマクシミリアンは、特に悩む様子もなく答えた。
「いいんじゃないか?」
「えっ!?」
「それを望んでたんじゃないの?」
「い、いえ……そうです。そうなんですけど……!」
クラリスがしどろもどろになって慌てると、彼は少し楽しそうに、顎を掻きながら視線を横へ逸らした。
「……随分と臆病だな」
「私なりには、ちゃんと真剣だったんですよ」
「言いたいことも最後まで言えないくせに、よく言う」
「……でしょう? でも、公爵様はいつも、私がうまく言葉にできない時でも、私の気持ちを分かってくださるじゃないですか。それってつまり……私がとても甘えている証拠、ですよね?」
「……賢いな」
彼は心から感心した。聞いてみると、クラリスの言うことはもっともな気もした。
「それで、本当にいいのかい?」
「それでいいです。仮に魔法使いたちが結婚して姓が変わっても、魔法使いとしての名前は変わらないそうですから」
クラリスは深くうなずいた。それは魔法使いごとに与えられる固有の呼び名であり、どんな事情があっても変わることはなかった。
「たとえ私たちが属する社会が違っていても、お前が私たちの娘であるという事実は、永遠に変わらない」
「……はい」
その胸を打つ言葉に、クラリスはなぜか涙がこぼれそうになるのを必死にこらえ、満面の笑顔を浮かべた。
「……なんだか、本当に子どもに戻りたくなってきました」
「そうか」
彼が小さく頷くと同時に、クラリスは席を立ち、ためらうことなくマクシミリアンの首元に腕を回して抱きついた。
「……私、お父さんが本当に好きです」
子どもの口から自然にこぼれたその最も欲しかった呼び方に、マクシミリアンは一瞬だけ驚いたように目を見開いたが、すぐに柔らかく笑い、クラリスの背中を軽く、とんとんと叩いた。
「もちろん、分かっていたさ」
そう言って彼は、愛しい娘、魔法使いセリデンの頭を、慈しむようにそっと撫でてやった。長い冬の終わりを告げるように、窓の外には、どこまでも温かな光が満ちあふれていた。
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公務試験の成果と日常:クラリスは公務試験で「その他の成績優秀者」に選ばれる確かな成果を収める。しかし、その高すぎる知名度や王家の縁者という立場から、セリデンでは気軽に就職先が見つからず、彼女は自分に与えられた「ゴーレムマスター」としての責任と向き合う道を選ぶ。
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魔法使い団への道:クラリスは魔法の「ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)」を学び、魔法使い団の一員として生きる決意を固める。マクシミリアンは、保護者という立場を手放す寂しさを抱えつつも、彼女の自立と決断を温かく応援する。
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「セリデン」の名:魔法使いとしての新しい名前に悩んだクラリスは、自分の魔法名として「セリデン」を選びたいと控えめに希望し、マクシミリアンもそれを快く受け入れる。
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家族の絆:アチの成長や周囲からの祝福、そしてノアとの結婚を巡る周囲の微笑ましい騒動などを経て、クラリスは改めてマクシミリアンとブリエルへの深い愛情を実感する。最後には自ら「お父さんが本当に好きです」と甘え、マクシミリアンに優しく頭を撫でられながら、新たな未来へと一歩を踏み出す。