こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は71話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
71話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ブランシュの悩み
指の間をくすぐる黒髪が滑らかだった。
私はブランシュの髪をぽつんと地面に下ろす。
ブランシュは機嫌がよかったのか、小さく鼻歌を口ずさんでいた。
私の赤ちゃんは、抱かれた動物のように柔らかくて温かい。
「さあ、出来ましたよ。ブランシュ姫」
テーブルの上に置いた手鏡を彼女に渡す。
鏡の中の自分を見たブランシュが、びっくりしていた。
「うわぁ!とっても綺麗です!どうやって花を作ったのですか?」
よし、満足してくれた!
ブランシュの頭の両側に作った薔薇が咲いている。
「アビゲール様は魔法使いみたいです!」
「バレてしまいましたか?」
冗談半分にブランシュの頬を突く。
よほど不思議なようで、彼女は鏡から目を離さなかった。
「アビゲール様は本当に凄いですね。綺麗な服も作れるし、綺麗な髪もできて・・・!」
「気に入ってもらえて、良かったです」
ブランシュが嬉しそうに喋っている姿を見ていると、胸がいっぱいになる。
明日はどんな髪型にしてあげようかな?
シンプルにツインテールも可愛いよね!
「あの・・・、アビゲール様」
いつの間にか、ブランシュは鏡ではなく私を眺めていた。
大きくて青い瞳に私が映っている。
「はい、ブランシュ姫」
「アビゲール様は髪を切らないのですか?」
え?私?
ブランシュが無邪気な顔で見上げていたので、私はしばらく戸惑ってしまう。
「私は大丈夫ですよ。人にしてあげた方が楽しいですから」
「アビゲール様も薔薇の花で染めたら綺麗だと思います。アビゲール様はアクセサリーもあまり付けませんし・・・」
ブランシュが期待半分、残念半分の声で話した。
うーん、これは何て説明すればいいんだろうか。
私はファッションに関して全般的に興味はあるが、ほとんど自分を飾ることはなかった。
今は美しいアビゲールの姿をしているが、前世では不細工で太っている方だったから。
薔薇の花に触れた髪も、ブランシュなら皆に愛されるが、私がやったら、きっと嘲笑われるに違いない。
子供服のデザイナーになったのも、そのような理由からだった。
デザインした服を試着しても、私の体型に合う服はなかった。
飾るのも同じ。
飾られても嘲弄され、飾らなくても嘲弄されるのなら、後者がましだ。
もう美しい女性になったのだから、あえて怖がる必要はないはずなのに。
ふと鏡に私に顔を映してみると、アビゲールではなく私の本当の姿は映りそうで怖かった。
いつか、アビゲールの顔を私の顔として受け入れる日が来るのかな?
けれど、そんな話はブランシュの前ではできない。
私はブランシュの頭を撫でながら言った。
「私はブランシュ姫に綺麗な服を作ってあげることに満足しています」
「もしかして・・・」
ブランシュはまだ心配そうな目つきだった。
彼女は私をじっと眺めて口を開く。
「予算が足りなくて買わないのですか?」
え?これはどういう意味?
「春の服も買ってくれて、いつも私に服と靴を買って下さって・・・。アビゲール様、私のお金をあげます!」
ブランシュは拳を固く握って言った。
本当にこのままいけば、彼女の予算を全部費やす勢いだ。
「いいえ!そんなことはありません。予算はたくさん頂いてます!殿下が宴会用の予算を追加でくれましたから!」
口先だけではなく、本当に予算は十分だった。
むしろ予算が多すぎて問題だ。
最近、私がお金を使うのは衣裳の材料代と洋装業者に支払う人件費が全て。
今回、宴会を開いても予算はたくさん残るはずだったのに、こんなに追加で貰っても大丈夫なのだろうか?
国庫は大丈夫?
アビゲールだったら全部使ってしまうと思うけど・・・。
私は王妃の姿をしているが、相変わらず小市民のまま。
「アクセサリーに関心がないから買わないだけです。だから心配しないでください」
「アクセサリーは好きじゃないのですか?」
ブランシュが驚いた表情を浮かべる。
彼女は戸惑いながら何かを呟いた。
「どうしよう・・・。じゃあ、アビゲール様のプレゼントは・・・」
「え?プレゼントですか?」
「あっ!その、それが・・・!」
一歩遅れて自分の呟きに気づいたのか、ブランシュは小さな手で自分の口を塞いだ。
しかし漏れた言葉が戻るはずがない。
「うう・・・。秘密にしようと思っていたのに・・・」
ブランシュの肩がだらりと下がり、私の顔色を窺っている。
「アビゲール様の誕生日プレゼントです」
あ、私のプレゼントにアクセサリーを贈ろうとしたんだ。
「アビゲール様の誕生日プレゼントを何にすべきか悩んでいます。毎度素敵なプレゼントを頂いていますから、私も喜んでくれるものを差し上げたくて・・・」
膨れっ面をしたブランシュを見ていると、何度も口元が動いてしまう。
笑ってはいけないのに、可愛くて笑みが溢れる。
私の誕生日プレゼントのために、こんなに悩んでくれるなんて。
ブランシュの頭を撫でる。
「ありがとう、ブランシュ姫。でも、プレゼントは大丈夫ですよ。お気持ちだけでも嬉しいですから」
「でも・・・」
ブランシュがモジモジしていると、ノーマが中に入ってきた。
「王妃様、国王殿下がいらっしゃいました」
「殿下が?」
前世のコンプレックス。
それを克服できる時が早く訪れてほしいですね。
ブランシュの悩んでいる姿がとても微笑ましいです♪
セイブリアンの訪問は、前回の件でしょう。