こんにちは、ちゃむです。
「利用され長女はもう我慢しません」を紹介させていただきます。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
22話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ナイトマーケット
「無理です。できません。絶対に無理です!」
ルセル侯爵家の警備隊長ロクスは、首を横にぶんぶんと三度振りちぎらんばかりに拒絶した。
「『無理』では困るのです。やらないのなら、どうするおつもりですか。もし間に合わなかった場合、その責任はどう取るおつもりですか?」
侯爵家の執事マルセルは、分厚いレッドオーク製のデスクを指先でコン、コン、コンと三度叩いた。
ロクスは憤慨した様子で声を荒らげる。
「侯爵領がどれだけ広いか分かっているのか!? 冬になれば討伐隊は三手に分かれて、あの広い領地をくまなく回らなきゃならないんだぞ! それなのに何だって? 開拓地まで見回れだと!?」
「だからこそ、夏のうちに十分な人手を確保しておくべきだったと言っているのです!」
「確保しようとしたさ! マルセル、少しは現場の話を聞け! 百人採用したところで、実戦で役に立つのは五十人もいないんだ。しかも冬になれば、その五十人のうち二十人は恐れをなして辞めていく。残るのは三十人だ。一か月も経てば、さらにその半分が負傷するか魔力汚染にやられる……。冬が終わる頃に誰が残っていると思う? ほぼゼロだ! これが毎年のことなんだよ!」
「それなら二百人採用すればよかったでしょう!」
「そうしようとしたさ! ところがアルドンが、使い物になりそうな奴らを片っ端から自分のところへ引き抜いて行ったんだ!」
アルドンといえば、侯爵家直属の「黒獅子騎士団」を率いる団長だ。
正規騎士団である黒獅子騎士団と、泥臭い魔物討伐を担う討伐隊とでは、待遇も名誉も雲泥の差がある。募集時期が重なれば、才能ある若者たちが騎士団へ押し寄せるのは火を見るより明らかだった。
ロクスはがっくりと肩を落とした。
「とにかく、開拓地まで手を伸ばす余裕なんてどこにもない」
「では、代案をお聞かせください。まさか侯爵様に『できませんでした』とそのままご報告なさるおつもりではありませんよね?」
「代案……?」
ロクスは「何を言っているんだ?」とでも言いたげな能天気な顔でマルセルを見つめた。その拍子抜けするほど能楽的な態度に、マルセルは込み上げる怒りを必死に押し殺し、目を丸くした金魚のような顔でプルプルと震えた。
「今すぐ……代案を……!」
その時だった。執務室の扉が音もなくすうっと開いた。
マルセルとロクスは、扉の奥から黒い怨念のような靄がもくもくと立ち上る幻覚を見て、思わず目をこすった。
改めて視線を向けると、そこに立っていたのは――
悪魔大公。
……いや、我が主であるルセル侯爵その人だった。
「何の話をしていたのかな」
その声は、地の底の裂け目から響いてくる地獄の呪詛のようだった。
「『開拓地までは無理だ』という言葉が聞こえた気がしたのだが」
イヴ・ルセルの逆立った髪は、怒りを象徴するかのように一本一本が尖り、肩に羽織った黒いマントは悪魔の翼を思わせた。
マルセルは、侯爵が普段から長い前髪で目を隠していることに、心底感謝した。
彼の素顔を見た者は誰もいない。瞳孔が動物のように縦に裂けているとも、横に裂けているとも囁かれている。中でも最も恐ろしい噂は「侯爵の目を見た者は石になってしまう」というものだ。屋敷の庭園に立つ石像が、誰にも気づかれぬよう少しずつ増えている……なんて怪談まで囁かれているほどだった。
ロクスは文字通り悲鳴を上げた。
「『か・い・た・く・ち』で、あいうえお作文をやっていたのです!」
「『か』」
「開拓地まで討伐!」
「『た』」
「たたたた、直ちにやります! やりますとも!!」
「うむ」
「はいっ……! 今まで以上に命を懸けて頑張ります……!」
目に涙を浮かべながら必死に叫ぶロクスを見て、マルセルは深くため息をついた。
(だから言ったろうに。できないなら代案を考えて来いと……閣下の前では一言も反論できないくせに)
ロクスがすすり泣きながら逃げるように去っていくと、イヴは何事もなかったかのように穏やかな顔で執務机についた。
「討伐隊の人数が足りないなら、討伐隊には遠方を任せ、近場は騎士団に担当させればいい。どうせ冬場は騎士団も暇だろう?」
「冬は騎士団にとって重要な訓練期間だと聞いておりますが……」
「侯爵家の騎士にとって、自領の民を守ること以上に重要な訓練があるのか? 騎士団へ至急命令書を送れ」
「承知いたしました」
マルセルが命令書をしたためる間、イヴは武器庫の備蓄一覧に目を通しながら、気のない様子で呟いた。
「『騎士アンジェラ』という小説は、そんなに有名なのか?」
「ああ、アルマノという作家の作品ですね。ここ数年、大変な流行を見せております」
「流行だと? 小説など何の役にも立たん。紙の無駄だ」
「そうとも言い切れませんよ」
命令書のインクをふうふうと息で乾かしながら、マルセルが答える。
「うちの町の図書館にはその本が一冊しかありませんが、返却された瞬間に次の予約が入り、常に貸出中だそうです」
「それほどまでに……? まあ、執筆されて数年で舞台化されるほどだ、人気があるのも頷けるが……騎士志望が増えるわけだな」
「ええ。その影響で最近は十代の少女たちまで『私も騎士になります!』と言い出して、親御さんたちが説得に大騒ぎですよ。実際、今回の黒獅子騎士団の募集でも女性の志願者が大幅に増えたそうです」
イヴは頭を抱えたくなり、そっと目を閉じた。
(剣を買ってやると約束してしまった以上、今さら取り消すわけにもいかない。……なら、買い与えた後はあの部屋に山積みされた本をすべて撤去させるしかないな)
イヴはマルセルに視線を向けた。
「武器庫の目録にはなかったが、魔力強化剣の予備はどれくらいある?」
「魔力強化剣は個人管理の高級装備ですので、予備は用意しておりません。探せば骨董品の古い剣が数本見つかる程度かと」
「……そうだったな」
一般に「魔剣」と呼ばれるマナ強化剣は、精錬の際に魔石を混ぜ込んで鋳造される。しかしその製法は極めて複雑で、北部のケルレノクロス地方にいる一握りの名工にしか作れない。当然、高価で希少だ。
本来はマナを操る「魔剣士」のための獲物であり、実績を上げた騎士が領主や皇帝から授与されるような逸品である。備蓄として転がしておくような代物ではないのだ。
マルセルが不審そうに尋ねた。
「どうして魔剣をお探しなのですか? まさか閣下、最近になってマナに目覚められたとでも?」
「違う」
「でしたら、お探しになる必要はございませんよ。マナを扱えない者が持っても、ただ重いだけの鉄くずですから」
「……豚に真珠、か。仕事に戻れ」
「はい……」
マルセルが再び書類の山に向かうと、イヴは一人頭を悩ませた。
(武器庫から適当な剣を持ち出して渡すか……? いや、それはさすがに誤魔化せないか)
恋愛小説にかぶれた少女のご機嫌を取るために頭を抱えるなど理不尽極まりなかったが、今のイヴにとって、ラディスの機嫌と信頼は何よりも優先されるべきものだった。
(ラディスだけは絶対に手放せない)
振り返ってみれば、彼女が成人するまでの身元引受人に名乗りを上げたのは英断だった。仮にオリヴィエが彼女を引き取ろうとしても、それを阻止する完璧な大義名分になる。
だが、ラディス自身がオリヴィエに惹かれ、「あの方について行きます」と言い出したら引き止めるのは難しい。そうなれば、手塩にかけて引き込んだ黄金のガチョウを失い、手元には何も残らなくなってしまう。
彼女とオリヴィエが強固なパイプで結ばれるその時まで、ラディスは自分の手元に留めておかなければならないのだ。
(どこに行けば魔剣なんて手に入るんだ……?)
・
・
・
その日の夕方。
肉がほろほろになるまで煮込まれたシチューをお腹いっぱい食べ、満腹感に浸りながら寝室へ戻ろうとしていたラディスの前に、イヴが息を切らせて現れた。
「ラディス……!」
「侯爵様!? 落ち着いてください、私はどこにも行きませんから、ゆっくり話してください」
呼吸を整えたイヴが、目を輝かせて言った。
「ナイトマーケットに行かないか?」
「ナイトマーケット……? それは何ですか?」
「夜市だよ。自分の剣は、自分で選びたいだろう?」
「剣」という言葉を聞いた瞬間、ラディスの瞳がぱっと明るくなった。
「行きます!」
「よし、そうと決まれば準備しよう。ただ……あそこは昼の市場と違って、かなり危険な場所なんだ」
危険な場所、と聞いてラディスは一瞬身を固くした。
彼女は村で猟師をしていた経験があるとはいえ、それもわずか四年のこと。足手まとしにはなりたくなかった。だからこそ、普段なら遠慮したい可愛らしいドレスもおとなしく着用し、気恥ずかしい派手な帽子まで素直にかぶったのだ。
一方のイヴは、マントを裏返して羽織っただけというお手軽な変装だった。
従者のアレンが、紋章のない無地の馬車を回してきた。その手にはレースの布がかけられた可愛らしいバスケットが握られている。
ラディスは緊張した面持ちで尋ねた。
「アレンさん、その中に護身用の武器が入っているのですか?」
アレンはくすりと笑い、バスケットのフタをそっと開けて見せた。
「ワインとチキンサンドイッチ、それからカボチャのサラダです。お腹が空いたら召し上がってくださいね」
「……危険な場所へ行くのに、お弁当を持っていくのですか?」
馬車に乗り込むと、イヴが可哀想なものを見る目で見下ろしてきた。
「この世間知らずめ。何をそんなに警戒しているんだ? 夜だから昼間より少し物騒かもしれない、という程度だよ。ここはラリングスの城内なんだから」
「えっ……世間知らず……?」
まさか自分が世間知らずと呼ばれると思わなかったラディスは、すっかり落ち込んでしまった。何か粗相をしてしまったのだろうかと思い、目的地へ向かう車内ではすっかり口数を減らしていた。
イヴの言う通り、オークション会場はラリングスの大通りに面しており、危険とは程遠い場所だった。ナイトマーケットは、清潔で広々とした地下会場で開かれており、警備も非常に行き届いていたのだ。
「さあ、ラディス」
馬車を降りたイヴは、両手を五十センチほど広げて見せた。
「私から離れないように」
ラディスは呆気にとられた。彼女はサンドイッチの入ったバスケットを片手に持ったまま、さっさとお先へ歩き出す。
「ラディス、一緒に行こう! ……それ、重くないかい? 私が持ってあげよう、貸してごらん」
黒いフードを深くかぶり、肩を怒らせた大柄な男が、レースのついた可愛らしいピクニックバスケットを大事そうに抱える姿……どこからどう見ても不審者そのものである。
だが、イヴ本人は完璧なエスコートができていると大満足の様子だった。
「どうだい?」
「何がですか?」
「私のマナー」
その言い方が独特で、ラディスの耳には「マヌー」と聴こえた。
(……笑ったらダメ。絶対に笑っちゃダメ……!)
ラディスは唇を噛み締め、必死に笑いをこらえた。
マナーどころか、今のイヴはこの会場で最も怪しい人物だった。黒マントを羽織り、厳めしいオーラを放ちながら、手にはファンシーなバスケット。オークション会場の入口へ近づくと、警備兵たちが明らかに警戒の色を強めた。
「少々お待ちください」
立ち塞がる警備兵に対し、イヴは無言で手を挙げ、指輪を見せた。
黒獅子が描かれた盾の紋章――ルセル侯爵家の印章だ。
警備兵たちは即座に姿勢を正したが、イヴの手元にあるレースのバスケットからはどうしても視線を外せないでいる。あまりに不気味なのだ。
見かねたラディスがイヴの手からバスケットを奪い取り、フタを開けて見せた。香ばしいサンドイッチを目にした警備兵たちは、思わず生唾を呑み込み、道を開けた。
「……どうぞ、お通りください」
無事に通過すると、イヴが自然な動作でバスケットへ手を伸ばしてきた。
(この手を叩き落としてもいいかしら……)
ラディスが本気でそう考えた、まさにその瞬間――
「そんなに見つめてどうした? 手でも繋ぎたいのかい?」
イヴの大きな手が、ラディスの手をすっぽりと包み込んだ。
「……!?」
「それにしても人間が多いな。うんざりするよ」
「……っ」
「全員消えてしまえばいいのに。……いや、私が全員殺してしまっては困るか。おとなしく家に帰ってくれればいいんだが。……あっ、見てごらん! あそこにいるのは私が一番嫌いな連中だ。変装してきて正解だったな」
イヴが何かぶつぶつと呟いていたが、ラディスの耳には一言も入ってこなかった。
彼女は大きく目を見開き、自分の手を握るイヴの手を見つめることしかできない。
イヴの手は大きくて、温かかった。貴族らしく、驚くほど滑らかで柔らかい。その体温に包まれた瞬間、ラディスは膝から崩れ落ちそうになるほどの衝撃を覚えた。
「さあ、ここに座ろう」
イヴが手頃な席を見つけ、ラディスを座らせてくれた。椅子を引くためにイヴの手が離れると、彼女はそこでようやく「はぁ」と深く息を吐き出すことができた。
こんな風に誰かと手をつないだのは、生まれて初めてのことだった。
ラディスは顔が熱くなるのを隠すように、膝の上のバスケットの持ち手をぎゅっと強く握りしめた。
(……何の意味もないわ。人が多くて迷子にならないように、侯爵様が配慮してくださっただけ。それだけよ……!)
「ああ、喉が渇いたな。ラディス、ワインを取ってくれ」
イヴの低い声が耳に届き、心臓が跳ねる。ラディスは震える手でボトルを取り出し、彼に手渡した。会場が薄暗いおかげで、自分の顔が真っ赤に染まっているのがバレずに済んだのは幸いだった。
「グラスは?」
「……はい」
「コルク抜きは?」
ラディスはじっとイヴを見つめた。先ほどまでの甘い緊張感は、一瞬で吹き飛んでいた。
「どうして何度も『貸して』とおっしゃるのですか?」
「だって、君がバスケットを抱え込んでいるから取れないだろう?」
「コルク抜きなんて要りませんよ」
「要らない? どうやって開けるんだい?」
「貸してください」
ラディスはワインボトルの首をがっしりと握り込むと、素手でコルクを力任せに引き抜いた。
ポンッ!
軽快な音とともに、あっけなくコルクが抜ける。イヴは心底感心したように首を振った。
「本当に力持ちだな。まるで女将軍だ」
「……はぁ」
手をつながれただけで胸を躍らせていた自分に激しく落ち込み、ラディスは深くため息をついた。
イヴはグラスに注いだワインを一口あおると、平然と言った。
「サンドイッチも取ってくれ」
少々イラッとしたラディスは、いっそバスケットごとイヴの膝の上に押し付けた。イヴはその中から大きなチキンサンドイッチを取り出し、もぐもぐと口に運ぶ。そして完食すると、残るもう一つのサンドイッチとラディスを交互に見比べた。
「……召し上がってください」
「私も食べていいのかい?」
「私は夕食をいただきましたので、お腹は空いていません」
「そうか、君は食べたんだな。私は仕事で夕食を食べる暇もなかったんだぞ。マルセルに――ああ、マルセルは私の執事なんだがね、今度紹介しよう。とにかく彼に競売の日程を調べさせたら今日だと言うじゃないか。だから夕食も摂らずに君をここへ連れてきたんだ。君のためにね!」
「……本当に、ありがとうございます」
「そんな他人行儀にお礼なんて言わなくていいさ!」
イヴは芝居がかった甘い声で囁いた。
「ラディス、君が欲しいものなら何でも買ってあげるからね」
「んぐっ……口いっぱいに詰め込まないでください」
「ぐふっ!?」
イヴが甘い言葉を続ける口へ、ラディスはサンドイッチを容赦なく押し込んだ。
その間抜けな表情を見ながら、ラディスは冷ややかな目を向けた。
(この人は、一体何なのかしら……)
初めて会った時は、侯爵という立場にふさわしい威厳に満ちた人物だと思っていたのに。
(まあ、私には関係ないわ。任された仕事をこなせばいいだけなんだから)
侯爵家に引き取られてからの観察によれば、イヴ・ルセルは非常に優秀な領主だった。侯爵領の運営は派手さこそないものの、大きなトラブルもなくきわめて順調に回っている。
そう、「平和」そのものだったのだ。
(性格が変だろうと私には関係ない。適当にあしらっておけばいいわ)
ラディスは、こっそりカボチャサラダへ手を伸ばそうとするイヴを無視し、会場の様子に目を向けた。
客席は超満員だった。顔を隠さず堂々としている者もいれば、イヴのように深く顔を覆う者もいる。どこか殺伐とした雰囲気をまとった者も少なくない。イヴが「危険だ」と言った理由が、少しだけ分かった気がした。
やがて熱気に包まれる会場の壇上に、司会者が上がった。両腕を大きく広げ、腹の底から声を張り上げる。
「紳士淑女の皆様! 本日の競売には事前の内覧もなければ、鑑定書もございません! あるのは現物のみ! その価値を見極め、値を決めるのは皆様ご自身の眼力でございます! それこそが我がナイトマーケットの誇り! それでは、第一品目――巨匠カロの名画『青いガウンの女性』! 開始価格は一千万ルベルから!」
絵画、陶器、見たこともない宝石……次々と豪華な品々が運ばれてくる。
そうした美術品の価値が分からないラディスにはどれも怪しく思えたが、会場の客たちは熱狂していた。想像もつかない大金が瞬時に動いていく光景に、彼女の金銭感覚は麻痺していった。
「ただのソース皿が一枚で二千万ルベルもするのですか……?」
カボチャサラダを平らげたイヴが、優雅にナプキンで口元を拭きながら答える。
「もしあれが本物なら、五千万はくだらないね」
「本物なのですか?」
「さあね。本物なら当たり、偽物ならハズレというわけだ。だが、目利きを誤らなければ掘り出し物もある。……ほら、見てごらん。そろそろ本命の『武器』の競売が始まるよ」
今回の物語の要点を3つにまとめました。
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領地の危機とイヴの恐怖政治
冬の魔物討伐の人手不足に頭を悩ませていた警備隊長と執事の前に「悪魔大公」のような威圧感でイヴが現れ、強引な一言で騎士団を駆り出す解決策を提示して場を収めた。
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「マナ強化剣」を巡るすれ違い
ラディスへのご褒美として希少で高価な「マナ強化剣」を用意することになったイヴだが、彼女が小説に影響されて形から入ろうとしているだけだと勘違いしつつも、ご機嫌をとるために必死に調達しようと奔走する。
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ナイトマーケットでの密着と不気味なエスコート
剣を競り落とすため怪しい格好で夜市を訪れた二人。手をつながれてドキドキするラディスに対し、イヴは食べ物を詰め込まれたり警備兵に怪しまれたりと相変わらずの調子で、危険なオークションの幕が開けた。