継母だけど娘が可愛すぎる

継母だけど娘が可愛すぎる【53話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。

今回は53をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 



 

<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>

子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。

しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!

可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。

「君がブランシュの心配をするとは面白いな」

クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!

「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」

「謝らなかったら?」

「今夜、殿下の寝所へ伺います」

アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。

ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。

セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。

クララ:新人侍女。

ミラード:セイブリアンの側近。

ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。

ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。

ヴェリテ:真実を告げる鏡。

ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。

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53話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • side セイブリアン

セイブリアンはアビゲールの手を握っていた。

そして、依然として手を繋いでいる。

何ともない。

おかしなことだ。

一年前、アビゲールが自分の腕を掴んだ時。

彼女の手が触れた場所に毒が広がったような感覚に陥ったというのに。

まだ多少の震えはあるから、完全に治ったわけではないようだ。

それでも前とは比べ物にならないくらいに心は平穏だった。

変だな・・・。

本当に変だ・・・。

セイブリアンは内心で呟く。

アビゲールの手は柔らかい。

まるでミリアムのように。

彼はその手が嫌いだった。

ミリアムとは一年余りの時間を過ごしたが、彼女の記憶はその手の程度だけ。

自分の体を触った感覚。

柔らかな虫が這うようだった感触。

ミリアムと時間を分かち合うのはベッドの上だけ。

子供づくりの他に、ミリアムには大きな関心がなかったのだ。

夫婦間の深い対話を交わしたことはない。

26歳の女性にとって、14歳の少年は別に楽しい対話相手ではなかったから。

ミリアムは言った。

子供を作るのに心なんていらないって。

彼女の言うことは的中した。

愛がなくても、ブランシュは生まれたのだから。

愛のない結婚は珍しくない。

珍しくないことだと自覚しているが、セイブリアンは苦しかった。

母親に助けを求めたこともあるが、「男らしくない」という叱責ばかり。

誰も自分に「大丈夫?」とは言ってくれなかった。

アビゲールを除いては。

ある瞬間から、彼女は自分を男ではなく人間として扱ってきた。

彼女はおかしなことではないと言ってくれたし、自分のために泣いてくれたし、怒ってくれたのだ。

彼女は自分に言った。

夫婦になれないとしても、家族になれると。

セイブリアンは再びアビゲールの手を力を入れて握る。

そう・・・、私たちは再び家族になれるかもしれない。

彼にとって家族はただの血縁であるだけ。

それ以上に価値はない。

けれど、アビゲールが言う家族は、まるで別の関係のようだった。

彼はその関係が無性に気になったのだ。

また、アビゲールを眺めるたびに胸の片隅がくすぐったい理由も知りたかった。

この感情を何と呼べばいいのか、手を離したくないこの気持ちがどこから出てくるのかも分からない。

 



 

依然として手を離したくなかったが、それでも手放さなければならない。

彼女を椅子に座ったまま寝かせるわけにはいかないから。

もう一度大きくアビゲールの名前を呼びかけようとしたが、それを止めた。

彼女がぐっすり眠っていたから。

眠っている表情がただ平和で、起こしたくなかった。

セイブリアンは躊躇いながら注意深くアビゲールを抱える。

心臓がドキドキして息切れがした。

拒絶反応が激しいのを見ると、やはりまだ良くなっていないようだ。

アビゲールをベッドに横たえた。

相変わらず、胸はドキドキしたまま。

なんとか平然と手を握ることができたように、あなたを抱きしめることも練習すれば良くなるのだろうか?

そして・・・。

セイブリアンはそう考えながら、アビゲールの手を握った。

そして躊躇いながら、彼女の手を口の端に持っていく。

ちゅっ。

手の甲に軽く口付けする音。

アビゲールは微動だにしなかった。

羽が触れるような口付け。

しかし、セイブリアンの顔は真っ赤に焼けていた。

やはり無理だ。

まだ、この病気は治っていない。

そうでなければ、このように心臓が裂けてしまうような理由がないから。

アビゲールの手を放す。

彼女は子供のようにぐっすり眠っていた。

布団をかけた後、セイブリアンは彼女の寝顔をじっと見つめながら静かに囁く。

「おやすみなさい、私の王妃」

彼女に聞こえないように低く囁き、セイブリアンは部屋を出た。

耳まで赤くなっていることを、当事者は気づかないまま。

 



 

太陽の光が令嬢たちの頭上に反射していた。

彼女たちは木陰にむしろを敷いて座っている。

「類例のない暑さ」と言われているが、令嬢たちの表情は明るい。

風が吹くと、彼女たちが着ているシュミーズ・ドレスの裾が軽くなびいた。

爽やかな笑い声が広がる。

「令嬢、シュミーズ・ドレスを買ったのですね!」

「はい。今回で3着目を買いましたが、もう他の服は着られません」

その言葉に、他の令嬢たちも理解するようにうなずいた。

建国祭の舞踏会以降、社交界には新しい流行が押し寄せたのだ。

それは、他ならぬシュミーズ・ドレス。

アビゲールは約束通り、令嬢たちにシュミーズ・ドレスをプレゼントした。

彼女たちは初めて着たシュミーズ・ドレスにすっかりハマってしまったのだ。

ブランシュの説明通り、服は軽くて着心地が良かった。

清純なデザインも、令嬢たちの心を刺激する。

シュミーズ・ドレスに関する好評が広まると、他の令嬢たちも洋装店を訪れ、服をあつらえ始めた。

美しさ、便利さ、そのうえ王妃が自ら考案したドレス。

シュミーズ・ドレスは「クイーンズ・ガウン」というニックネームと共に社交界を席巻した。

 



 

どう見てもセイブリアンはアビゲールのことを意識してますよね。

本人がトラウマと思っているのが残園ですが・・・。

アビゲール本人もセイブリアンを意識しているようですし、今後の関係が楽しみですね!

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