こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は54話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
54話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 二つのドレス
「それでもやっぱり、王妃様がデザインされたシュミーズ・ドレスが一番美しいと思います」
「羨ましいです、ウェイトリー令嬢」
令嬢たちがウェイトリー令嬢を見つめる。
彼女は王妃からの贈り物であるシュミーズ・ドレスを着ていた。
ウェイトリーは苦笑いを浮かべる。
「私もそう思います。他の洋装店に行って依頼したのですが、やっぱり王妃様のドレスが一番でした。何というか・・・、洗練されていると言えばいいのでしょうか」
正確に言うのは難しいが、細やかな装飾やディティールが他の服とは違う。
ハン令嬢が目を輝かせた。
「本当に驚きました、王妃様がプレゼントをしてくださるなんて。噂とは違い本当に優しい方のようです」
ウェイトリー令嬢も小さくうなずき、そして興奮した口調で話す。
「その通りです。率直に言って、最初は怖かったのですが、本当に優しかったです。ブランシュ王女とも仲が良さそうに見えました」
「お二人がドレスを合わせて着たんですって?ダンスも一緒に踊って・・・」
「ええ。本当に可愛いダンスでした。それに国王殿下とも踊ったのですよ」
「不和説が出回っていましたが、嘘だったのでしょうか。そうなるとカリン様は___」
言葉を締めくくることが出来なかった。
隣にいた令嬢が、彼女の脇腹を肘で突いたため。
令嬢たちが皆、同じ方向をじっと見つめる。
遠くから誰かが近づいてきた。
ローズ・アラ・フランセーズを着た令嬢たち。
中でも一番前に立っていたのはカリンだった。
孤高の表情を浮かべている彼女が近づいてくると、令嬢たちが席を立つ。
「いらっしゃいませ、カリン様。お元気でしたか?」
「ええ」
カリンは扇で口元を覆って、布を敷いた椅子に座る。
ドレスの幅が広いので、彼女が座るだけで席はいっぱいに。
後ろをついていた令嬢たちも辛うじて席に座った。
先に到着した令嬢たちが、こっそりとカリンの顔色をうかがう。
「カリン様、何か召し上がりますか?今キャビアが___」
「私はキャビアが世界で一番嫌いなの」
カリンが声を荒げる。
「キャビアを見ると蕁麻疹が出そうになるわ。片付けてちょうだい。今すぐに!」
あんなにキャビア嫌いだったっけ?
令嬢たちはそれ以上聞かずに、ピクニック籠を閉めた。
天気のせいか、カリンの顔が赤い。
彼女は小さく咳払いをし、令嬢たちを激しく見つめる。
「この暑い天気の中でピクニックとは。中に入った方がいいんじゃないでしょうか?」
「ええ、ちょっと暑いですよね。カリン様はもっと暑いでしょう。シュミーズ・ドレスを着たら、涼しいと思うのですが」
一番年下の令嬢が大きな意味もなく言った。
一瞬カリンの目つきが鋭くなる。
「いくら暑くても、裸で歩けないわ。そんな寝巻きみたいなドレスを着るのは・・・」
一度言葉を止めた後、カリンはニッコリ笑う。
「少し下品そうに見えますので」
シュミーズ・ドレスを着た令嬢たちは皆、口をつぐんだ。
中にはカッとなる令嬢も。
しかし、誰も簡単には発言できなかった。
カリンは公爵家の令嬢。
むやみに口を開けば、こちらが被害を受けるのは間違いないだろう。
令嬢たちが沈黙する中、カリンは言葉を継ぐ。
「貴族には品位を備えなければならない義務があります。品位の代わりに気楽なことだけを探したら、庶民と違うことが何かありますか。そう思わない?」
「はい、その通りです。カリン様こそ令嬢の鑑ですね」
彼女と一緒に来た令嬢が待っていたかのように口を開いた。
しかし、その中でも令嬢たちは暑さに耐えきれていないようだが・・・。
それはカリンも同様だったが、それを見せないように努力していた。
「令嬢たちも楽なことばかり追わずに品位を守ってください。そのだらしない態度は、ちゃんと教育を受けていな___」
「遅れてすみません!」
彼方から透き通るような声が聞こえてきて、カリンは顔を顰める。
彼女もシュミーズ・ドレスを着ていた。
クララは小走りに駆け寄ってきて、ふてぶてしく席に座る。
「皆さん、何の話をしていたのですか?あ、カリンさんもお元気でしたか?」
「・・・ごきげんよう」
他の令嬢たちは自分の顔色をうかがっていても、クララは違った。
王妃の侍女という職責のせいだろうか?
「ところで今日はどうしたのですか、クララ令嬢?宮殿にいらっしゃると思っていたのに」
「王妃様が休暇をくださったのです!そうだ、皆さん。これを見てください!」
クララはニヤリと笑いながら、持っていたものを持ち上げた。
小さなポケットのような形をしているが、生地が上品で可愛らしい刺繍が施されている。
そして、長い紐がついているので、持ち歩きやすいように見えた。
案の定、キャビアがトラウマになったカリン。
そして、クララも貴族だったのですね!
確かに、王妃の侍女を任せられるという事は、それなりの身分がなければ任命されないでしょうし。
クララの持ってきた物とは?