こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は97話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
97話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 政略結婚
セイブリアンの国、ネルゲンは人間の王国の中で最も強い国だ。
そのため、ネルゲンと縁を結ぼうとする外国は数え切れないほど多かった。
アビゲールの故郷、クローネンブルグも同じだ。
アビゲールとセイブリアンが結婚して繋がりが生まれたが、おそらくそれでは足りないと思っているのだろう。
それでモイズ卿は私にセイブリアンを説得してほしいと頼んだ。
アビゲールの甥とブランシュの婚約を成立させてほしいと。
「モイズ卿を手伝えばいいんじゃない?ブランシュが君の甥と結婚すれば、君としては良いことじゃないか」
「まあ、そうだけど・・・」
クローネンブルグの女王アビゲールとしては、モイズ卿の言葉に従うのが正しい。
ブランシュとアビゲールの甥が結婚すれば、国家間の結束はさらに深まるだろう。
しかし・・・。
「率直に言って、私はセイブリアンを説得したくない。だって、これは政略結婚じゃない」
「お姫様なのだから、政略結婚をする確率は高いさ。どんな相手だったら、ブランシュの結婚相手に相応しい?」
ヴェリテの質問に、私は真剣に答えた。
「お金持ちでハンサムで性格も良くて能力もあって、ブランシュと同年代の人」
あ、一つ忘れてた。
「そして、ブランシュをとても愛してくれる人」
最後の条件はなくてもいいかな?
誰でもブランシュを見たら、当然愛することになるのだから。
私の提示した条件に、ヴェリテは呆気に取られる。
そんな人物がこの世にいるのかというように。
「でも、それは君の考えだし、セイブリアンの考えは違うかもしれない。もしセイブリアンがブランシュを結婚さえようとしたらどうするの?」
「私もそれが心配・・・」
結婚は良い外交手段だ。
今私がブランシュを嫁がせないと阻むのは、極めて感情的な判断。
理性的に判断すれば、ブランシュは外国と結婚するのが利益だ。
そしてセイブリアンなら、きっと心ではなく頭で判断するだろう。
本人が女性恐怖症でありながら国益のために政略結婚をするほどなのだから。
「でもね、前から気になることがあったんだけど」
そう考えている最中にヴェリテの声が聞こえてきた。
彼は少しだけしかめっ面をしている。
「セイブリアンは、どうして君と結婚したの?」
何だろう?
今、私の悪口を言っているのかしら?
いやいや、もう少し聞いてみよう。
ヴェリテは理解できないという表情で話し続けた。
「ネルゲンは強国じゃないか。結婚で主導権を握ることが出来る国だ。女性が嫌いなら、敢えて結婚する必要もないのに。どうして君と結婚したんだろう?」
ああ、そういう意味だったのね。
実は私もそれが気になっていた。
アビゲールは結婚するとき、父親から詳しい説明を聞かされていない。
嫁に行けと言われて行っただけだ。
10年間、王妃の席を空けていたのに、なぜ急に結婚を決心したのだろうか?
どれだけ考えてみても、セイブリアンがアビゲールを王妃に迎える理由がない。
好きでもない弱小国の姫と結婚する理由があるのだろうか?
別に得するものもないはずなのに。
「まあ、それより今はブランシュが問題だね。セイブリアンは彼女をどこに嫁がせるつもりか」
そうだ。
今の問題はアビゲールではなくブランシュだ。
「うーん、一人娘だから外国に嫁がせないわよね?」
「連れてくるかもしれないよ」
「連れ子でも、まだダメ!」
まだ11歳の子に結婚なんて!
どれだけ完璧な王子が来ても今は違う。
10年は早い!
私はブランシュを送れないわ!
さらに、モイズ卿の言葉によると、他の国々もブランシュを狙っているという。
セイブリアンにも色々な国から提案が入ってきているはずだ。
何とかブランシュの政略結婚を阻止しなければならない。
時計をチラッと見ると夜の10近く。
間もなくセイブリアンが来る時刻だった。
「ふぅ、セイブリアンと談判してこないと。ヴェリテ、幸運を祈っていて」
「行ってらっしゃい、頑張って」
「うん、頑張ってくるよ」
悲壮な気持ちで寝室に戻る。
私も理解している。
王族にとって結婚は重要な事業だ。
けれど、ブランシュだけは自分が選択した人と幸せな恋愛をして、幸せな結婚をしてほしい。
もちろん今ではなく、10年後に。
そう決心していると、セイブリアンが入ってきた。
「お休みでしたか、アビゲール」
「いらっしゃいませ、殿下。ところで、それは・・・?」
セイブリアンは手に何かを持っている。
絹で包んでいて中身は見えなかったが、どうやらワインボトルのようだ。
「良いワインが入ったので持ってきました。一杯飲みませんか?」
どうしようかな。
和気藹々とした雰囲気で話をした方がいいよね?
「はい、いいですよ」
私の同意に、セイブリアンは部屋の片隅に置いてあったワイングラスを持ってきた。
上手にワインを注ぐ姿が素敵だ。
ブランシュには幸せな結婚をしてほしいですね。
アビゲールの判断基準はかなり厳しそうですが(汗)
一方で、セイブリアンはなぜアビゲールと結婚したのでしょうか?
確かに気になります。
今回のセイブリアンとの会話で、その謎が判明するかもしれません。