こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は165話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
165話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 呪いの人気
「人気が高すぎるのも呪いなんですよ。呪い」
カリンのブツブツ言う声が茶の間を埋め尽くした。
女中が紅茶を注ぐ中、私とブランシュはカリンを眺めている。
今日もカリンは着飾ったまま私たちとお茶を飲みに宮に立ち寄った。
ブランシュはぼんやりとカリンを見つめながら尋ねる。
「えっ、人気が高い方がいいんじゃないですか?」
そのように質問を投げかけるブランシュの口元にはタルトクリームが付いていた。
カリンは眉をひそめ、ブランシュの口元をナプキンで拭く。
「お姫様なのだから」
「あっ!ありがとうございます」
口に食べ物を咥えていて、ブランシュの発音が少し漏れた。
けれど、カリンはそれ以上指摘せず、熱心にブランシュの口元を磨いている。
叱りながらも気遣う姿が本当に微笑ましい。
こう見ると、まるで二人は本当の姉妹のようだ。
私は途切れた会話をそっと続ける。
「ところで、人気が高いのは嫌なのですか?カリン令嬢」
「いいえ、嫌いなわけではありません。私が人気があるというのは綺麗だという証拠ですから。私が綺麗なのは当然のことですが」
カリンは顎を上げながら「ふん」と音を立てた。
うわあ、堂々としてる。
たまに、そんなカリンの自身が羨ましくなるくらいだ。
「嫌じゃないのなら、なんで人気があるのが嫌なのですか?」
「それはテーマも知らずに私に接近する人たちが多いからです」
高慢で図々しい態度だったが、特に憎らしいとは思わない。
カリンにもカリンの苦労があるのだろう。
カリンは人気が高いことが呪いのようだと言ったが、それでも私はその呪いにかかってみたい。
多くの人が羨望して近づくことを願う人になるということはどんな気分なのだろうか。
その中で、カリンが少し斜めに首を傾げて尋ねる。
「王妃様もそうではありませんか?面倒と思われる方はいないのですか?」
「うーん、そうですね・・・」
百合の身として生きる時もアビゲールの身として生きる時も経験したことがない。
敢えて関心を示した人と言えば・・・、セーブルくらいかな・・・。
いや、なんでセーブルを思い浮かべてしまうの!
あっちは私に好意を示してくれるけど、それは愛とは違うんだよ!
それでも私のことが好きなのは合ってるよね?
彼は以前とは比べ物にならないほど親しくしてくれている。
恋人ではなくても特別な関係になれるのでは?
「王妃様が好きな人は多いでしょう?」
「いいえ、特にいないと思います」
「変ですね。王妃様のように綺麗な人が人気がないですって?」
カリンは少しツンとした表情を浮かべる。
理由は分からないが、気分が悪くなったようだ。
珍しい。
前だったら自分がアビゲールより人気があるという事実を喜んでたと思うけど。
「お姫様は?誰かを面倒くさいと思ったことはないのですか?」
「えっと、私も別にそんなことはないのですが・・・」
「みんな目が拗ねたのかしら?」
カリンが不満そうな口調で言った。
この娘も本当に変わったわね。
その姿が可愛くて思わずクスクス笑ってしまう。
「私たちが人気がなかったらいいんじゃないのですか?」
「だから、人気があるのはいいんですよ。だけど、無駄な人たちが勝手に誤解して付いてくるのが嫌なのです」
「誤解ですか?」
カリンは静かに紅茶を飲んだ。
かなり喉が渇いていたのか半分くらいの紅茶があっという間に消える。
「少し親切にしてあげると、私が相手のことを好きだと勘違いしてくるのです。錯覚も甚だしい」
ゴクリ・・・。
飲んでいた紅茶を吐きそうになってしまう。
なんとなく自分が攻撃された気分だった。
「本当に呆気ないです。しかも、この前は舞踏会で踊って手を握ったことが理由で私に告白してきたんですよ?」
先ほど私が考えていたことが津波のように押し寄せてくる。
セーブルが私に親切になったのを見て、もしかしたら彼が私のことを好きなんじゃないかと思ったんだけど・・・。
「見る目が多く、家門間の関係もありますから友好的に過ごしただけなのに。本当に気が利かなくて・・・。あれ、王妃様大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ・・・」
カリンの言葉が私の心に染み込んでいく。
手が震えたせいで湯呑みが震えていた。
ありがとう、カリン
取らぬ狸の皮算用で受け入れるところだったけれど、君のおかげで我慢できたわ。
「カリン令嬢も人気があって本当に疲れそうですね」
「そうですね。そんな人たちの関心はいらないのに」
カリンが私の顔をチラリと見たが、私の顔に何かついてるのかな?
カリンとの会話が微笑ましいですね。
人気が高すぎるのも問題のようです。
カリンが関心を得たい相手はアビゲール?
それともセイブリアン?