こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は22話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
22話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 妖精の翼
アビゲールは紅茶で口を湿らせながら二人の顔色を伺う。
「ブランシュ姫、料理はお口に合いましたか?」
「はい!本当に美味しいです!」
最初は目に見えて緊張していたブランシュも、今では大分顔色が良くなっていた。
悪くない食事のだったが、少し残念なことも。
普通はお茶を飲みながら会話を交わすべきなのに、セイブリアンはお茶ばかり飲んでいたのだ。
このままだと、お茶を空にしてすぐに退出してしまいそうな空気に。
「ところでブランシュ姫、今日着た服はとても美しいですね。よく似合っていますよ。殿下もそう思いませんか?」
セイブリアンを会話に引き込んだ。
彼は静かにグラスを置き、二人を注意深く見つめる。
「綺麗でしょう?」
アビゲールの目つきは脅迫に近い。
セイブリアンもその目つきの意図を理解したようだ。
「ああ、綺麗だな」
感情がこもっていない無味乾燥な言葉だったが、ブランシュは恥ずかしそうに俯く。
「そうですよね?普段も可愛いけれど、今日はもっと可愛い・・・」
そう言った瞬間、アビゲールが黙った。
「アビゲール?どうしたのだ?」
「いえ、なんでもありません・・・」
さっき、ブランシュの背後に妖精の羽が見えたような。
きっと勘違いなのだろう。
お茶は普通の紅茶だったが、不思議なことに強いお酒を飲んだかのように頭がクラクラしていた。
体が揺れる感覚。
目眩がして、暑かった。
胸が少しムカつくような気もする。
そして同時に、妙に気持ちが良くなった。
その瞬間、ブランシュに再び妖精の翼ができた。
「あ、やっぱりブランシュは妖精だったのですね」
セイブリアンとブランシュが呆然とした目で、アビゲールを見つめた。
「ブランシュ姫、今日もとても可愛いですね。あなたもそう思うでしょう?」
セイブリアンは彼女の顔をじっと見た。
彼は、彼女の微笑みを見ていつも邪悪だと思っていた。
けれども、今のアビゲールは、とても純朴に笑っている。
緊張が解けたせいで、彼女の微笑みはただただ美しかったのだ。
セイブリアンはこんな表情を見たことがなかった。
彼に近づく者たちは皆微笑んでいた。
意図や悪意、計略などが隠された微笑を。
しかし、今のアビゲールからはそれが感じられない。
桃色に染めた頬が爽やかだった。
普段は冬らしいと思っていた女だったが、今日はなんだか春めいている。
「可愛いでしょう?」
「ええ。可愛いですね」
「もう一度言ってください」
「可愛いと思います」
それは目的語のない文章。
それを聞いて、アビゲールは満足そうに微笑んだ。
「そうです、ブランシュ姫は世界で一番可愛いです!彼女の心がどれだけ綺麗なのかご存知ですか?大変なことも多いはずなのに、あんなに我慢するなんて、どんなに大変なことか・・・」
彼女は深くため息をついた。
「これほどに美しい娘をなぜ愛してくれないのですか?あれを見てください。背後に翼まであるのを見ると、本当に妖精のようで!」
セイブリアンの目つきが細くなる。
何か変だった。
彼女は一滴もお酒を飲んでいない。
それならどうして?
アビゲールの声が次第に大きくなる。
「ブランシュ姫!こちらに来てください!」
「は、はい!」
ブランシュがびっくりして彼女に近づく。
アビゲールはブランシュを膝の上に乗せて、彼女を抱きしめた。
「ああ、ブランシュ。なんて愛おしい・・・」
「アビゲール?」
セイブリアンは彼女の名前を慎重に呼んだが、彼女には聞こえていないようだった。
ブランシュも自分の名前が出てびっくりしている。
「ああ、私の妖精!」
「ブランシュを部屋に連れて行ってくれ。そして、主治医を連れてくるように」
侍女がブランシュを連れて外へ出た。
セイブリアンはアビゲールをじっと見つめる。
「アビゲール、大丈夫ですか?」
「もちろん大丈夫です・・・」
うわごとを言っていた彼女が、突然セイブリアンをじっと見つめた。
とても真剣な目つき。
紫水晶のように妙な魅力を持った紫色の瞳。
その瞬間、アビゲールが彼の顔を両手で掴む。
そして彼女は顔を近づけた。
まるでキスをするかのように。
「あなたも、そんな風に生きていてはダメよ。ね!」
突然の言葉に、セイブリアンは目を覚ました。
目の前で彼女が怒っている。
「カッコよければ何をしてもいいと思ってるの?ハンサムならウサギの人形を壊してもいいの?」
アビゲールは力いっぱい両頬を引っ張った。
「アビゲール?」
「娘ともご飯を食べないし!どうしてなの!?」
一歩遅れて正気を取り戻したセイブリアンが、彼女の手を引き離そうとすると。
「家族でしょう?どうして楽しく過ごせないの・・・?」
悔しさと悲しみに満ちた声に、セイブリアンの手が止まる。
その時、主治医を連れて食堂に入ってきたミラードは、二人の姿を見て声もなく悲鳴を上げた。
「殿下!大丈夫ですか?顔色が良くないです。主治医、早く国王殿下を・・・!」
「私は大丈夫だ。まず、アビゲール王妃から診察するように」
そう言いながら、セイブリアンはアビゲールを眺めた。
彼女の呟きは、プッツリ途絶えている。
今になって正気に返ったのかと考えたが、そうではない。
状況はさらに悪化していた。
含まれていたはお酒なのでしょうか?
仮にお酒だとすれば、ブランシュが食べていた場合、最悪の状況になっていたのでは?
セイブリアンには必ず犯人を見つけて欲しいですね!
そして、状況はどう悪化するのでしょうか?