こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は181話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
181話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 堂々としたゴミ
「はぁ・・・。胸が張り裂けて死にそう」
二人きりになると、ケインは待っていたかのように愚痴をこぼした。
近くに寄ると酒の匂いに私まで酔いそうになる。
「どうしたのですか?」
「・・・いいよ。お前に言っても関係ないのだから」
じゃあ、呼ばないでよ。
彼は対話をする意志がないようで、斜めに座って虚空を眺めた。
「アビゲール、お前は子供一人も産まずに何をしているんだ?」
ケインが突然私を叱咤する。
はぁ、どうして悲しい予感は外れないのだろうか。
私に八つ当たりしようとしているに違いない。
「君が王に可愛がられていたら、何とかなるのに。はぁ・・・、お前に魅力がないのなら、男娼を作るんだ!」
彼は怒りが爆発するかのように叫んだ。
え?
今、何か変な言葉を聞いたような気がしたんだけど?
「男娼ですか?」
「そうだ!」
こいつ、酔いがまだ覚めていないのだろうか?
どれだけ馬鹿なことを言っているのか自覚があるのかな?
私まで頭が痛くなってくる。
元気一杯のケインに尋ねた。
「お兄様、一体何の話をしているのですか?」
「私はハッキリと見た!あの男が別の男を抱きしめている場面を!」
セーブルが人々を抱きしめているのを見て、彼はこんな思考に陥ったようだ。
「正確にどういう状況なのか分かりませんが、おそらく親愛の証でしょう」
「純真なことを言うな、アビゲール。世の中に情婦のいない男がいると思っているのか?みんな一人や二人抱えて暮らしているものだよ」
「まったく・・・。じゃあ、お兄様に情婦がいるのですか?」
「当然だろ」
何だろう、この堂々としたゴミは?
私は一瞬言葉を失った。
彼は恥ずかしそうな顔もせずに堂々とした表情だ。
この世界で権力者が情婦を作るのはよくある事。
そうだとしても、こんなに堂々と言うなんて・・・。
「恥ずかしいと思ってください、お兄様。妊娠している妻に申し訳ないと思わないのですか?」
「なんで私が申し訳ないと思うんだ?申し訳ないと感じるのなら、それは私の妻であり、私ではない」
「奥様は何か悪いことをしたのですか?」
「妻が美しかったら、私があえて情婦を作ると思うのか?妊娠してからは太ったあの女の顔を見るのも嫌だ」
うわぁ・・・。
一瞬で血が逆流しそうだった。
こんなあり得ないゴミがアビゲールの兄だなんて!
顔だけやっと思い出せたアビゲールの義姉が可哀想だ。
「これは仕方がないことだよ。それに後継者を作るのは男の本能のようなものだ。妻も納得しているだろう」
「ふざけないでください。それが本能なら、私は人を殴るのが本能だから、お兄様を殴ってもいいですか?」
我慢しようしても我慢できなかった。
今すぐに私の耳を水で洗い流したい。
汚い言葉を聞きすぎて胸がムカムカするほどだった。
ケインは私の言葉を聞いて呆れた表情を浮かべる。
「お前、以前は何も言わなかったのに、急に心変わりでもしたのか?その汚い性質の髪も少しは変わったら良かったのに」
「私の髪が汚いと言うのなら、お兄様の下半身も汚いのでしょうね」
「は」
彼は呆れるように息を吐いた。
突然の暴言に気が狂いそうだ。
「アビゲール、どうして急にそんなことを言う?お前も同意しなかったか?夫が他の女性に会うのは妻に魅力がないからだと言ったじゃないか」
アビゲールがそんなことを?
話を聞いていると、過去の記憶が少しずつ芽生え始めた。
アビゲールが10代前半頃、家族と食事をする席だ。
彼女の父親がナプキンで口元を拭いた後、口を開いた。
『アビゲール、男は女次第だ。お前が美しく魅力的であれば、絶対に男は浮気をしない。お前がうまく行動すれば、いくらでも愛される』
その言葉に家族も同意を加えた。
アビゲールも頷いた。
そうなんだ、私がうまくやれば夫の愛を貰えるんだって。
そのように彼女は成人になった。
そして夫に恋人ができたという貴婦人たちの話を聞く度に鼻を鳴らした。
『どれほど醜くて魅力がなかったら、夫が相手さえしてくれないのだろうか。自分は絶対にああならない』と。
しかし、結婚することになると、アビゲールは自分が嘲笑っていた女性たちと似た状況に陥る。
するとケインが言った言葉が浮かんだ。
女性が美しく魅力的であれば、絶対に浮気をしないという言葉を。
アビゲールは恐怖に怯えた。
どれだけ美しくても夫が相手にしてくれないのなら醜いも同然だった。
自分の美しさは、ただ男の目を通してのみ立証することができた。
その事実を自覚すると、アビゲールは焦るように。
焦りは憎しみになって他の女性たちに向けられた。
ブランシュを含めて。
私はその記憶に頬を殴られたような気分になる。
なぜ美しいアビゲールがあんなに人を嫉妬し苦しめたのか、今は理解できるようだった。
ケインが相当ヤバいですね。
というかクローネンバーグの皇室も同じ考えだったとは・・・。
以前のアビゲールの性格が苛烈だったのも納得です。