こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は112話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
112話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 優しくて間抜けな子
「セイブリアンと仲が良いとは聞いていたけれど、想像以上に良好なのね」
辺境に滞在している間、大妃はしばしば本宮の状況を伝えてもらっていた。
後妻を迎えて、後妻が死んで生き返ったという話も聞いている。
そして、それからしばらくしてセイブリアンが彼女を寵愛し始めたということも。
実は、大妃は途中からその知らせを信じなかった。
王妃が死んで生き返ったという事実より、セイブリアンが誰かを大切にしていること自体が想像できなかったのだ。
ところが実際に訪問してみると信じざるを得なくなる。
セイブリアンが面前で妻を庇うなんて。
「あんな女がセイブリアンの好みだったなんてね。知っていれば、もっと早く似たような女を見つけてあげたのに」
セイブリアンが独身で過ごしたのは10年。
もっと早く結婚していたら、子供が少なくとも2、3人は生まれていたことだろう。
今になってセイブリアンが病死する心配は減ったが、万が一がある。
レイブンという伏兵もいるから尚更だ。
「顔が蛇のように荒々しい女だったわ。あの女を利用するのは無理かもしれないわね」
辺境で暮らしてから10年。
本宮に戻ろうと数回セイブリアンに書簡を送った。
しかし、彼は許さなかった。
元老たちと民心を口実に要請を繰り返し、さらに結婚式の時も呼ばなかったのだ。
今回の緑色の病気で命が危ないと連絡をして、ようやく本宮入りを許可した。
もし病気になっていないことが分かったら、セイブリアンはすぐに彼女を帰らせるだろう。
事前に主治医を買収しておいたため、当分はバレないだろうが、あまり長引かせることはできない。
だからこそ、出来るだけ早くセイブリアンを丸め込まなければならない。
「いかがでしょうか、大妃殿下?」
侍女が小さな鏡を持ち、大妃の前に寄せた。
化粧する前とは違って、彼女はとても病弱で哀れに見える。
そんな自身の姿を見て、大妃は満足げに微笑んだ。
「気に入ったわ。化粧も終わったから、ブランシュを呼んできなさい」
「はい、大妃殿下」
侍女は化粧道具を片付けた後、部屋を退出する。
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しばらくして侍女はブランシュと一緒に戻ってきた。
白いベルベットのドレスを着ている幼い姫は緊張しているようだ。
「大妃様、お元気でしたか」
「ブランシュ、我が子。こっちに来て、おばあちゃんを抱きしめてちょうだい」
大妃が両腕を広げると、ブランシュは躊躇いながら彼女を抱きしめた。
「私の孫娘がこんなに愛らしいなんて。今まで会えなかったことが残念だわ」
大妃はとても名残惜しそうに話す。
ブランシュが愛らしいということ、そして残念だということも事実だった。
生まれたばかりの時は女の子という事実に失望感が大きかった。
男の子だったらどれほど良かっただろうかと、すでに生まれた子供を見て愚痴を何度もこぼした。
けれど、10年経ってこのように見ると考えが少し変化する。
子供は純真で可愛らしかった。
それで気に入ったのだ。
父に似て自己主張が強く徹頭徹尾な性格なら面倒だったはずだから。
「こっちへおいで、ブランシュ。あなたのためにお菓子を用意したわ」
大妃はテーブルの上に置いたクッキーを取って渡した。
ブランシュはそれを躊躇いながら受け取る。
「ありがとうございます、大妃様。いただきます」
「どうしてこんなに可愛らしいのかしら。あなたの母ミリアムがこの姿を見ることができなくて残念だわ」
その言葉に、ブランシュの手が一瞬止まった。
ミリアム。
実母の名前だが、なかなか馴染みのない名前だ。
「私のお母様ですか?」
「そうよ、あなたの母親。ミリアムがもう少し長く暮らせれば良かったのに」
この場にセイブリアンがいたら通じなかった嘘。
ミリアムが死んだ時、大妃は内心喜んでいたのだから。
2人が結婚したばかりの時は気づかなかったが、大妃は一歩遅れてミリアムが自分に似ていることに気づいた。
権力を貪る瞳。
あのまま生きていたら摂政の役割にかなり興味を持ったはずだ。
摂政を狙う者が二人?
とんでもない。
そう考えながら、大妃が急に深い咳を吐き出す。
「お、おばあちゃん。大丈夫ですか?」
驚いたブランシュは慌てて大妃の顔色をうかがう。
大妃は侍女が力を入れて扮装したおかげで老衰しているように見えた。
「水をくれない、ブランシュ?」
ブランシュが慌てて持ってきた水を何口か含んだ後、大妃はようやく落ち着く。
彼女は疲れた悲しい笑みを浮かべた。
「ありがとう、ブランシュ。治療を受けているのだけど、病気がなかなか治らなくてね」
「お、おばあちゃん」
ブランシュが泣きべそになり、今にもその大きな瞳から涙が流れ落ちそうだった。
その表情がただ純朴で、大妃は少し笑ってしまいそうになる。
ああ・・・、こんなにも優しくて間抜けな子だなんて。
そう、私はこんな子供が欲しかったのだ。
大妃が腹黒過ぎる!
アビゲールが知ったら、大妃は無事ではないでしょうね・・・。
純粋に心配するブランシュの心を馬鹿にする大妃。
まずはブランシュを味方にするつもりでしょうか?