こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は121話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
121話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 女中たちのお喋り
カチカチと音を立ててバラの花びらが落ちた。
多くの人が取り囲んで花びらを取っているので、大きなボウル一つがすぐにいっぱいになる。
「手に塗るクリームは全部作ったよね?」
「うん。もうバラだけ作ればいいんだよ」
下女たちが喋っている間に良い香りが広がった。
剥がしたてのバラが水面に落ちている。
赤くて白くて愛らしいピンク色の花びらが水と共に沸き始めた。
女中がせっせと鍋の中をかき混ぜながら口を開く。
「冬が終わって嬉しいわ。朝起きるたびにどれだけ寒かったことか」
長い冬が過ぎて春が来た。
痩せ細っていた花園にも花が咲き始めている。
女中たちは今春初めて咲いたバラを摘んでバラの木を作っている。
その事実に女中たちも少なからず浮かれているようだ。
「バラといえば、この前バラケーキを食べたのを思い出すわ」
「ブランシュお姫様の誕生日パーティーで食べた?」
「うん、それ」
ブランシュ姫の誕生日パーティーは約1ヶ月前のこと。
誕生日は毎年訪れることだが、今年のパーティーはその中でも一番特別。
ブランシュの誕生日パーティーは一種の国政行事に近い雰囲気で、いつも義務的で厳粛だった。
ブランシュの誕生日を機会に数多くの政治的贈り物が行き来し、自分の地位を確立しようとする者で溢れていた。
多くの人に祝ってもらうブランシュも、やはり緊張した様子が明白に分かるほど。
しかし、今年は・・・。
「ブランシュ姫様、本当に幸せそうだったわ。誕生日にあんな喜んでいるのを初めて見たもの」
ブランシュの顔に春の花が咲き誇るかのようだった。
見る人さえ真似て笑わせるほど愛らしい微笑。
そして、そんなブランシュの隣にはアビゲールとセイブリアンがいた。
「殿下がブランシュ姫の誕生日をあんなに祝ったのも初めてじゃない?」
「私もそう思うわ」
セイブリアンがブランシュの誕生日パーティーを軽く考えたことはない。
しかし、パーティーの度に見える態度は冷ややかだった。
子ではない後継者に対するような態度。
お祝いの言葉を伝えた後、彼はブランシュに目も向けずに他の貴族たちと話をしたりしていたのだ。
「今年は入場する時、ブランシュ姫を抱いて入ってきたじゃないですか。本当に目を疑いました」
「ええ。私も見てビックリしました」
その姿を見て驚愕しない人はいなかっただろう。
セイブリアンの胸に抱かれたブランシュさえ戸惑った様子だったのだから。
皆その場面を思い出したのか、クックックと笑う声が聞こえてきた。
その間も鍋はぐつぐつ煮えている。
「多分、王妃様のお陰でしょう」
その言葉に他の女中たちも同意するかのように頷いた。
「ブランシュ姫が誕生日パーティーの間ずっと王妃様のそばにくっついていたわ。本当に可愛かったわ」
「私たちがケーキを食べられるようにしてくれたのも王妃様のおかげだって?」
当然のことだが、下女や下僕のように低い階級の使用人が貴族の食事を味わう機会はない。
唯一の方法は貴族が残した食事を食べること。
ある意味残飯だが、それでも食べないという選択肢はない。
彼らが毎日のように食べるスープ、パン一切れ、チーズ一切れに比べれば貴族の残飯は晩餐なのだから。
ところが今年はアビゲールが別に指示を出していた。
この城のすべての人々にワインとケーキを贈るように。
ブランシュの誕生日なので、皆が嬉しい気持ちで同じ食べ物を食べることを許可したのだ。
これまでそのような慈悲を施した王族はいなかった。
「早くお姫様や王子様が産まれてほしいです。そうすれば、ケーキが何回も食べれますから」
幼い下女の分別がないが切実な声に、女中たちの笑いが溢れる。
「そうね。そろそろ懐妊されるんじゃないかしら」
「お二人も仲良くなりましたし」
「今度は王子様が生まれたらいいと思うわ」
「誰に似るかしら?」
「王妃に似ても国王殿下に似ても綺麗な赤ちゃんでしょう」
残念ながら、現在としては可能性のない話なのだが。
「ところで王妃様とお姫様、お茶を召し上がる時間じゃない?」
「あら、いつの間にかこんな時間。早く行かないと」
隅に座っていた女中の一人が席から立ち上がる。
下女は紅茶と茶菓、バラを入れたお盆を持って茶室に向かう。
使用人専用通路を利用して茶室に入った。
中に入る前から溌剌として軽快な声が聞こえてくる。
ブランシュの誕生日も大成功だったみたいですね。
使用人への扱いも厚遇されて、アビゲールの評価も改善されているみたいで嬉しいです。