こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は151話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
151話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side セイブリアン
全身に熱が沸くようになったのは、アビゲールと一緒に寝ることになった時からだ。
取り合った彼女の手から始まった熱が腕に上がって心臓を沸かせてくる。
「体を動かせば気が紛れるので」
「その考えが何なのか教えてもらっても?」
「大したことない問題です」
セイブリアンは返事を避けた。
衛士に言えなかった、いいや、自分以外の誰にも言えないだろう。
アビゲールの眠っている顔を見るたびに体が熱くなるという事実をどうして言えるだろうか。
湧きあがった血が全身に広がるたびに変な気分になる。
彼女に近づきたいし、抱きしめたかった。
セイブリアンはそんな醜い欲望が嫌いで剣を握る。
数時間ずっと剣を振り回していると熱気が少しでも噴出しそうだった。
今日は鍛錬までしたので、かなり穏やかな気持ちで眠れるかもしれない。
「それでも、鍛錬のおかげで頭の中がスッキリしました。ありがとうございます、先生」
「とんでもありません。いつでも相手が必要でしたら仰ってください」
二人は剣の手入れをした後、演舞場を出た。
だんだん暑くなってきたので背中に汗が溜まっている。
軽く体を洗うつもりで浴室に向かう。
一人でいると、何処かから声が聞こえてきた。
「セイブリアン、セイブリアン!」
幼い少年の声。
上着を脱ごうとしたセイブリアンが首を傾げる。
机の上の鏡がうつ伏せになっていた。
セイブリアンは面倒臭そうに鏡を立てるとヴェリテの姿が。
「良かった、今一人だよね?」
「用件は?」
セイブリアンの声は少し尖っていた。
視線も同様だ。
ヴェリテが子供の姿になると敵意は減ったが、だからといって好意が生まれるわけでもない。
「手伝いに来たのに、おもてなしが少し薄情じゃない?」
その冷遇にヴェリテが唇を尖らせる。
それにもかかわらず、セイブリアンは無愛想に語った。
「王に対する寛大な者を大目に見ることに感謝すべ___」
上着を脱ごうとした瞬間、いつの間にかヴェリテの姿が消え、雪のように白い銀髪の女性が現れた。
アビゲールの姿だ。
「え?なんだって?」
「・・・無闇に彼女の姿を借りるな」
脱ごうとした上着を戻す。
彼の首筋は意味不明の真っ赤になっていた。
鏡の中のアビゲールが虚像であることは知っている。
中身がヴェリテだという事実を知りながらも、彼は視線を合わせることができなかった。
その姿にアビゲールは満足げに笑い、間もなくヴェリテの姿に戻る。
「この姿で話そうか?それともアビゲールの姿?」
「今の姿で言え。何の用件だ?」
セイブリアンが警戒するように尋ねた。
ヴェリテは一際余裕のある顔で口を開く。
「さっき言ったじゃないか。君を助けに来たんだって」
「同じことを何度も言うのは好きではない。用件は?」
「レイブンがアビゲールに仕掛けてきた」
その瞬間、ドンという音とともに鏡が震えた。
机を叩きつけたセイブリアンが拳を震わせている。
ヴェリテは自分が殴られた人のように驚いて彼を見た。
自分に対する怒りではなかったが、十分に脅威的だ。
「それはどういうことだ?正確に話せ」
セイブリアンの瞳の中に青い警戒心が燻っていた。
「レイブンが以前アビゲールの誕生日プレゼントでクリーナーを贈ったことを知ってる?」
それは初めて聞く事実。
しかし、それほど気にしなかった。
クリーナーなら自分もよく使う魔道具だ。
そんなつまらない物をプレゼントにするとは、レイブンもまだまだだな。
そう考えていると、ヴェリテが言葉を続ける。
「アビゲールがそれを非常に気に入ってて」
「え?」
セイブリアンは一瞬戸惑った。
顔に垂れていた怒りが少し消えていく。
「それでアビゲールがレイブンにお礼をすると言って、レイブンが時間を作ってほしいと言ったんだ」
相次いで聞こえてくる情報は、セイブリアンをさらに混乱させた。
「レイブンは、どうして時間を作ってほしいと言ったのだろうか?」
「まだ分からない。時間を作ってくれと言っただけだし」
建国祭以降、アビゲールの周りをウロウロし、とうとう接近するつもりなのか。
一体何を頼もうとしているのか見当もつかない。
お金か?
お金なら問題ない。
しかし、そのような物質的なものでなければ?
「その頼みが何なのか気になるでしょ?後で分かったら教えてあげようか?」
いつの間にかヴェリテは普段の余裕を取り戻した状態だった。
少年が小さな悪魔のように笑っている。
遅れた思春期を過ごしているセイブリアン。
本人も理解できていない感情なのでしょう。
セイブリアンとヴェリテの会話も面白いですね!