こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は167話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
167話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 魔法の授業
「ふう・・・」
辛うじて事態を鎮めたカリンが深いため息を吐く。
そして少し疲れたような顔で口を開いた。
「そういえば、今日に限って王宮がちょっと騒がしかったですが。何かあったのですか?」
「あ、はい。私の兄であるケイン卿が訪問を要請したのです」
先日、モイズ卿がクローネンバーグからの手紙を私に手渡してきた。
そこに書かれていたのはクローネンバーグの第2王子でシャボー公爵のケイン・クローネンバーグが訪問を要請するという内容だ。
「王妃様も久しぶりに家族に会えて嬉しいでしょうね」
「ええ、嬉しいですよ」
実はあまり嬉しくない。
アビゲールがクローネンバーグに滞在していた時の記憶が薄れていたからだ。
ケインはアビゲールの2番目の兄で、実はどんな人なのかはよく覚えていなかった。
結婚式の時に見たのが最後だった気がする。
下手するとブランシュと結婚するところだったということだけが記憶に残っている程度だ。
そのためか印象はあまり良くない。
まあ、一応はアビゲールの家族だからもてなさないといけないね。
私は目を閉じて呼吸に集中する。
息を吐くたびに体のどの部分が動き、呼吸と血がどこに流れているのかを把握しようと努めた。
血に沿って私の体を流れる魔力を想像する。
ヴェリテは水のイメージを想像するように言った。
すると私の体の中に黒い川が流れているようだった。
「よし、アビゲール頑張ってるよ。目を開けてみて」
徐々に目を開ける。
すると、手の上にできた巨大な水滴が見えた。
正確に言うと黒い魔力だけど。
「うわぁ、成功した!成功したよ!」
「おめでとう、アビゲール。確かに才能はあると思うよ」
魔力の運用方法を学び始めて1ヶ月。
血を出さずに魔力を外に出す方法をやっと身につけた。
その前までは必ず血を出さなければならなかったので、両手の指には痣がいっぱいある。
安堵のため息をつく。
これでセーブルと言い争うはことはなくなるだろう。
魔法の授業も無難に流れ、セーブルとの関係もそうだった。
表向きは平気なふりをしているが内心は違う。
彼がとても気になって、夜はあまり眠れていない。
そんな中、セーブルは優しかった。
昨夜、彼は私の手を見て深刻な顔をして尋ねてきたのだ。
『なんでこんなに怪我をしているのですか?』
『あ、裁縫中にちょっと刺してしまって・・・』
血を出すために何十回も血を抜いたので、私の指は痣だらけだった。
『裁縫しないで下さい。下女たちにさせればいいじゃないですか』
『私の趣味ですから。それに今度からからちゃんと保護しますので怪我はしません』
「それじゃあ、これからは必ず保護してください」
たかだか刺された傷なのに過保護が酷かった。
セーブルの顔が酷く強張っているのを見て、私は気分が良くなると同時にもどかしくなってしまった。
かえって冷戦にしてくれれば期待を持たずに済むのに勘違いをするようになったからだ。
いずれにせよ、もう血を流すこともないから、セーブルが心配することもないだろう。
空中にある魔力を眺める。
まるで巨大なインクのように見える黒い魔力は、何度見ても慣れない。
私はヴェリテをチラッと見た。
「ヴェリテ。ところで、これどうやって消すの?」
「今日授業に使うから、とりあえず放っておいて」
「はい、ヴェリテ先生」
私は静かにヴェリテの言葉を待つ。
しばらくすると、鏡の上で青く輝く文字が浮かんだ。
「よし、それじゃあ今日はもっと進むよ」
「おお、いいね、今日は何をするんですか、先生?」
「とりあえず、誰かを呪ってみようか」
「・・・え?」
ヴェリテはニッコリ笑っている。
困惑の表情で彼を見つめた。
この子は私が前に言ったことを聞き間違えたのかな?
「先生、私は誰かを呪いたいのではありません。それを解く方法を学びたいのですが?」
「呪いの仕方を知ってこそ、解き方も分かるというだろ?」
「それでも誰かを呪うのはちょっと・・・」
「ストーク公爵やギデオンはどう?」
それはかなり興味深い提案だね。
ストーク公爵とギデオンか。
あ、いや、ダメだ。
それでも人を殺してしまうわけにはいかない。
「非常に興味深い提案だけど、もう少し慣れてからにしてみるわ」
「呪いをかけないわけじゃないんだね?」
そこまで自分が善良な人だとは思ってないよ。
後で機会があれば、ささやかな呪いをかけてみたいし。
とりあえず、その時まではおとなしく生きていないと。
アビゲールの家族が訪問するのは初めてなのでは?
どういった用件で来るのでしょうか?
そして魔法の方も順調のようですん。
ストーク公爵とギデオンを呪ってみてほしいと思ってしまいました(汗)