こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は215話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
215話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 犬猿の仲
アビゲールはセイブリアンの顔を思い出し、気を引き締める。
その時、ノックの音が聞こえてきた。
「セイブリアン・フリードキンです。入ってもいいですか?」
ドア越しから丁寧な言葉遣いが聞こえてくる。
声に取り憑かれて難破する直前、アビゲールは何とか気を取り戻した。
そんな彼女を見て、ナディアは残念そうに舌打ちする。
邪魔者さえいなかったら。
「ええ、入ってちょうだい」
皮肉るような許可が下り、ドアが開いた。
そして同時に、ナディアはアビゲールの膝の上に素早く座る。
彼女は王妃の愛妾のように首にしがみつき、セイブリアンを横目で見ていた。
目の前の光景を見て、セイブリアンの首に血筋が立つ。
「今すぐ、その膝から降りなさい」
「嫌だと言ったらどうするの?」
静かに部屋の中を雷雨と津波が襲う。
二人の視線はどちらのものが強いのか比較にならないほど厳しかった。
まるで黒豹とサメが対峙するような姿。
セイブリアンの両目から猛炎が降り注いだ。
「強制的に引き剥がします」
「アビゲール、殿下が私を虐める!」
ナディアは泣くふりをしてアビゲールにしがみついた。
その姿にセイブリアンは呆れる。
彼はアビゲールを切望した。
自分の味方になってほしいというように。
アビゲールは二人の間で戸惑い、こっそりナディアを押しのける。
「ナディア、殿下がいらっしゃったので、きちんと座ってください」
「アビゲールはとても冷たいのね!」
ナディアが拗ねて首を傾げた。
アビゲールは今の状況に苦悩する。
気持ちとしては無条件にセイブリアンの味方になりたかった。
しかし、先ほどナディアが言った冗談が思い浮かんで強く出ることができなかったのだ。
『数百年前、なぜ人間と異種族の間で戦争が起きたのか知ってる?』
些細なことで戦争に広がることは歴史に何度も見られた。
人魚と人間も同じはずがない。
むしろお互いに敵対関係であるため、火種が飛び出しやすい。
何とかナディアをなだめないといけなかった。
静寂が続き、アビゲールはセイブリアンに尋ねる。
「殿下。ところでナディアにはどのようなご用件でいらっしゃったのですか?」
「いつまでここに泊まるのか聞きたくて来ました」
セイブリアンがギクシャクした顔でナディアを見下ろすと、彼女はクスクス笑いながら言った。
「ずっといるつもりだけど?」
「早く帰った方があなたもいいんじゃないですか?」
ひとまずナディアも王族で命の恩人であり国賓にもかかわらず、セイブリアンの態度は淡々としている。
アビゲールは飛び起きて彼に近づいた。
「殿下、私と少しお話ししましょうか?」
「はい」
「ナディア、少し失礼します」
アビゲールはセイブリアンを率いて奥の部屋に向かった。
二人だけになると、セイブリアンの表情が少し和らぐ。
「殿下、ナディア王女に冷たすぎではないでしょうか?」
「王妃に強制的に口づけした無頼漢を、どうしてもてなさなければならないのでしょうか」
セイブリアンが鋭い表情で言った。
実際、東部を離れる時からセイブリアンはずっとこのような状態だ。
ナディアが自らの出身を明らかにし、本宮に招待を要請した時、彼は断固として断った。
気持ちとしては監獄に閉じ込めてしまいたかった。
敢えて王妃の唇を盗むなんて。
しかもファーストキスだったらしいのに!
自分もしたことのないキスを先にしたナディアを歓迎する気にはなれない。
それでもアビゲールが哀願したから我慢しているのであって、気持ちとしてはすぐに追い出したかった。
姫という証拠もないのだから。
「それは・・・。口づけしないと呪いが解けない状況だったから、仕方がなかったのですよ」
「それでもナディア王女が強制的に口づけしたのは事実ではないですか」
呪いを口実にキスをするなんて。
セイブリアンは、むしろ自分がその呪いのかかりたかったと思っていた。
しかし、そのようなことは言えないまま、酷く腹を立てている。
自覚していなかったが、唇が無意識に突き出ていた。
拗ねた姿が可愛くて、アビゲールはじっと笑いを飲み込んだ。
実際、このようにセイブリアンが嫌な顔をしてくれるのが内心嬉しかった。
それでもナディアを冷遇することはできない。
アビゲールはセイブリアンの手をそっと握り、優しく囁いた。
「殿下。私は大丈夫ですので、あまり心配しないでください。そして、人間の王国に異種族が来たのは数百年ぶりのことではないですか。これを機に私たちと人魚の関係が深まるかもしれません」
アビゲールの言葉にセイブリアンは沈黙する。
もしナディアが人魚姫なら、彼女が言ったように、これはチャンスだった。
ナディアを丁重にもてなし人魚と協力関係になれば、思いもよらない見方を得ることになるだろう。
頭では理解できるが、それでもナディアが嫌いだった。
さっきまで自分がアビゲールの恋人であるかのようにくっついていたではないか。
依然として怒っているが、目の前でニコニコ笑っているアビゲールのおかげで、セイブリアンは辛うじて冷静さを取り戻すことができた。
「分かりました。帰るように催促しません。彼女を王族としてもてなしますので、王妃は・・・」
彼は躊躇いながらアビゲールの手をギュッと握る。
「・・・ナディア王女とあまり親しく過ごさないでください」
案の定、セイブリアンはナディアを嫌っていますね。
それでも国王として彼女と接するのは素晴らしいです!
二人ともアビゲールを好きなので、仲良くなるとは思えませんが・・・。