こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は224話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
224話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side カリン
カリンと違って、ストーク公爵は微かに微笑んでいた。
最近、酒と苛立ちが増していた公爵だが、珍しく表情が明るい。
カリンはその事実に喜ぶべきか挫折すべきか分からなかった。
彼女は心の中でため息をつく。
(私があの人魚の侍女になるのが、そんなに嬉しいの?)
国王夫妻を救ったため、ナディアは国賓として扱われていた。
誰かは彼女が貴族爵位を受けるのではないかと推測するほどだ。
普通の貴族一族の令嬢より手厚いもてなしをするため、当然侍女が必要になった。
しかし、ナディアの身分が極秘であるため、侍女も信頼できる令嬢でなければならない。
これに対しストーク公爵は、カリンがナディアの侍女として働かせてほしいと懇願したのだ。
セイブリアンが中々承認しなかったが、アビゲールの承諾を得てようやく入宮することになった。
(いっそ失敗すればよかったのに)
醜い人魚の侍女として過ごすことになるとは。
その上、ストーク公爵が別に下した任務のため、さらに気分が良くない。
窓の外から宮が見えてきた。
宮殿に近づくと、ストーク公爵は何度も繰り返した話を再び持ち出す。
「カリン、お前は王妃とナディア王女をうまく繋げなければならない。必ず二人が結ばれるように」
ストーク公爵も、最初はナディアを疎んでいた。
しかし、彼女が王妃に惚れて追いかけてきたという話を聞いて、これがチャンスであることに気づいたのだ。
(もしアビゲールがナディアについていけば、王妃の席は空席になる。この機会を逃してはならない)
チャンスはチャンスだが、不完全なチャンスだった。
今のところアビゲールはナディアに大きな関心を持っていない。
またナディアの心が変わり、もしセイブリアンを慕うようになったら?
二人が結婚して第二王妃の座に就くことになれば、カリンに勝算はない。
それでもチャンスはチャンスだ。
うまく取り替えれば良い武器になると判断し、カリンを側につけておくことにした。
もしもナディアの心が変わらなくても。
「カリン、お前に大きなチャンスが訪れたのだ。これが最後のチャンスかもしれないのだから、行動をよくするように」
公爵の顔に薄い興奮が滲んでいた。
チャンス。
カリンは何と答えたらいいのか分からなかった。
もしアビゲールが本当にナディアと結婚して宮を去ることになり、自分がセイブリアンの妻になったとしたら。
アビゲールのいない宮殿を思い浮かべると、この華やかで雄大な宮殿が廃墟に見えた。
「カリン、聞いているのかい?」
「はい、お父様」
答えは従順だったが、遅過ぎた。
そのため、ストーク公爵の顔に疑いが光る。
その間に馬車は宮に到着した。
ストーク公爵は娘に小言を言う代わりに、静かにナディアの部屋に向かう。
部屋に入ると、ナディアは逆立ちするようにソファに逆さまに座っていた。
その奇行にカリンは驚いて項垂れる。
太ももがむき出しになったにもかかわらず、ナディアに恥ずかしがる様子は見られない。
ストーク公爵は恥ずかしくて視線を逸らし、彼は精一杯頭を下げたまま口を開く。
「ナディア様、今後ナディア様をお迎えする侍女を連れてきました」
「あら、そう?」
その言葉にナディアはきちんと席につく。
カリンはナディアをチラリと見た。
思ったより平凡な姿に驚く。
頭は魚の頭だと思っていたのに。
姿勢や態度が少し軽々しく、ナディアは今日もゆったりとしたパジャマに裸足の格好をしている。
客を迎える割にはかなり無礼な服装だったが、当の当事者は平然としていた。
彼女は斜めに座って自分の頬を掻く。
「えーと、何て公爵だったっけ?」
「ストーク公爵です、ナディア様。今回、私の娘がナディア様の侍女に割り当てられたので、ご紹介に来ました」
ストーク公爵は、すぐに挨拶をしないカリンを見る。
彼女は依然として渋い口調で挨拶をした。
「ストーク公爵家のカリン・ストークと申します」
「こんにちは、カリン。私はルサルカ・イル・ナディアよ。ナディアと呼んでちょうだい」
自分が今まで聞いた中で最も美しい声だった。
自分の名前があんなに美しい響きを持っているのかと感心するほどに。
声も顔もかなり魅力的な女性。
そのため、カリンは彼女のことが更に気に入らなかった。
王妃様がナディアを好きになったらどうしよう?
自分でも知らないうちに両目に警戒心が生まれる。
ナディアはそれを見て微笑む。
その堂々とした目つきが気に入ったようだ。
「この子は私のことを知っているの?」
「はい。ナディア様の身分については知っていますが、黙っているつもりです」
「ちょうど退屈だったから、良かったわ。これからよろしくね」
カリンは返事をせずうつむく。
その気まずい態度にストーク公爵は腹を立てたが、すぐに微笑んで口を開いた。
「王国へようこそ。ナディア様のためにプレゼントを用意しました。受け取っていただけますか?」
「ええ、いいよ。面白いものなら嬉しいわ」
ナディアは興味津々な口調で話した。
ストーク公爵が自ら持ってきた箱を差し出すと、ナディアはそれをサッと受け取って開ける。
彼女の顔は好奇心に満ちていた。
カリンもやっぱりアビゲールのことが好きなのですね。
セイブリアンのライバルがどんどん増えていきます。
ストーク公爵がナディアに渡した物とは?