こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は201話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
201話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 肌を寄せ合って
「殿下、ちょっと服を脱ぎますね。私も水を絞ろうと思います」
セーブルは黙々と頷いて、洞窟の外に出ようとする。
「いや、雨も降っているのに何処に行くのですか!?」
「楽に服を脱いでください」
「ただ後ろを向いてください。それで十分ですから。殿下が出るのなら、私もついて行きます」
強引に脅迫まで加えると、結局彼は洞窟に戻った。
そして面壁修練でもする人のように壁に向かって座る。
やっと服を脱いで水を絞り出すと、それでも服が少し軽くなった。
パジャマ用の服で幸いだ。
裸に湿った空気が響く。
完全に裸ではなく、下着をつけている。
ところが、よりによって今日着ているのは誕生部プレゼントとして貰ったランジェリー。
乾かすためには脱いだ方がいいのだが・・・。
後ろをチラリと見ると、セーブルは相変わらず壁を見ていた。
彼の広い背中が見えて、思わず顔が熱くなる。
私は慌てて反対側の壁に向かった。
相変わらず雨の音だけが聞こえている。
その時、反対側から小さな咳が聞こえてきた。
セーブルも確かに寒いのだろう。
私を救おうとしなかったら経験しなくてもいい寒さだったのに。
私はまだ湿ったパジャマを持って、そっと近づく。
「殿下、私の寝巻きを敷いて座りませんか?」
「絶対にダメです」
彼は壁に向かって冷静に話した。
彼の性格を考えると、再度勧めても聞きそうにないだろう。
そんな中でもくしゃみが出そうになったのをセーブルは辛うじて飲み込んだ。
そんな調子で風邪を引いたらどうしよう。
幼い頃は体が弱かったみたいだけど・・・。
私は途方に暮れてこっそり尋ねた。
「じゃあ・・・、私たち、少しくっついてみませんか?」
「え?」
「殿下も寒いし、私も寒いですから。くっついていると少しは暖かくなるのではないでしょうか?」
この前抱きしめられて寝たこともあるから、これくらいは大丈夫よね?
少し恥ずかしいが、セーブルが風邪を引くよりはましだ。
しばらく静寂が流れた。
私の言葉が聞こえなかったわけではないと思うけど。
振り返ってみると、彼が口を開く。
「・・・大丈夫なのですか?私たち、ちょっと離れることにしたじゃないですか」
「非常事態ですから。背中だけくっつければ大丈夫そうですが、やっぱり不便でしょうか?」
「私は・・・、大丈夫ですが」
セーブルは曖昧に答えた。
躊躇する様子はあるが、嫌がっているようではなさそうだ。
「それでは背中をお借りしますね」
私は濡れた服をギュッと抱きしめて彼に背を向ける。
セーブルがビクビクしているのを感じたが、すぐに静かになった。
私も、セイブリアンも濡れている。
濡れた肌は自分のペアを見つけたかのようにくっついた。
確かに肌を合わせると温もりが少し回るような気分に。
セーブルは何も言わなかった。
体に温もりがあるとともに恥ずかしさも広がっていく。
何も言わずにこうしていると恥ずかしくてたまらない。
うーん、しりとりでもする?
その時、セーブルの声が聞こえてきた。
「ちょっと考えたのですが・・・」
「はい」
「背中だけ当てているのは少し非効率ではないでしょうか?」
どういう意味だろう?
こっそりと後ろを振り返ると、彼の耳の先が赤くなっていた。
「それはどういう意味ですか?」
「ですから、私があなたを抱きしめれば、お互いがもっと暖かくなるのではないでしょうか?」
私は一瞬魂が抜けてしまった。
幻聴を聞いたのかな?
今、下着姿で抱きしめようと言ったの?
「私が陰険な目的で提案しているわけではありません。非常時だから差し上げる提案です。ビビの体を見ないように目も閉じていますから」
彼の声はいつものように淡々としていた。
そ、そうよね!
セーブルの言う通りよ!
純粋なセーブルの好意を邪に考えてしまうなんて。
しばらく反省の時間を持つ。
非常時だから仕方ないのよ。
非常時だから!
「ビビ、それではちょっと失礼します」
思わず乾いた唾をごくりと飲み込んだ。
セーブルがゆっくりと私の方に向きを変えた。
彼は相変わらず目を閉じたままだ。
セーブル運動頑張ってるのね。
胸が私より大きい気が・・・、いや、こんな考えをする時ではないわ。
これからどうしよう?
抱きしめればいいのかな?
けれど、そうすれば胸と胸が触れ合ってしまうのだけど。
私は躊躇いの末、彼に背を向けて座った。
セーブルの胸と私の背中が触れる。
それだけでも私には刺激が強すぎた。
心の中であらゆる祈りを唱えていると、セーブルがそっと私の腰を抱き締める。
柔らかくて堅い腕。
彼に抱かれると、確かにさっきより暖かかった。
いいや、熱すぎた。
顔に火が通って破裂しそうで、心臓が激しく揺れる。
どうか、どうか落ち着いて
退け、淫乱鬼!
変なことを考えるな!
セーブルは私をギュッと抱きしめたまま、私の肩に首を突っ込んだ。
「あ、暖かいですか?」
彼の声と息遣いが私の耳元をくすぐる。
耳が溶けてしまいそうだった。
全身がゾクゾクして背筋がゾクゾクした。
私の中の淫乱鬼がどんどん飛び出してきそうだ。
遭難した二人の仲が一気に縮まる?
セイブリアンは純粋にアビゲールが風邪を引いてしまうからと心配しているだけでしょうか?
救助の方も気になりますね。