こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は44話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
44話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- カリンの挑発
ダンスが終わるや否や、人々の間から拍手が沸き起こる。
ふっ、みんなブランシュが最高という表情を浮かべているわね。
今日もブランシュの可愛さを天下に知らせることができたわ!
「とても愛おしいダンスでした!あれほど美しいとは・・・」
「お二人が合わせて着ていた服も、とても綺麗です!」
幸いにも、私が怖いという話は聞こえてこない。
ブランシュがあまりにも可愛くて、私の存在感が埋もれているようだ。
そうやって人々の話に耳を傾けていると、一人の令嬢が近づいてくる。
「お元気ですか、王妃様」
金髪が愛らしい令嬢が私に挨拶をした。
ブランシュが犬やウサギのような感じなら、この子は猫顔と言うべきか。
あ、そうだ。
ストーク家のカリン令嬢じゃないの!?
「カリン令嬢。パーティーは楽しんでいますか?」
アビゲールは王妃らしい孤高の態度で話しかけた。
「はい、おかげさまで。お二人のダンスが本当に印象的でした」
彼女は明るく笑いながら言った。
歳に似合わず感情を上手に隠していたが、内心は火が燃え上がりそうな勢いだ。
アビゲール親子が来る前まで、カリンは会場の視線を独占していた。
男たちは誰もがうっとりとした表情で自分を見つめながら話しかけようとしてきたのだから。
しかし、アビゲールとブランシュが登場すると、人々は彼らの踊りに魅了された。
それはドレスも同じ。
今日のために熱心に準備したドレスなのに、アビゲールが生まれて初めて見る服を着てきたせいで、自分は埋もれてしまった。
怒りが込み上げてきたが、それでもカリンは笑顔を浮かべていた。
「ところで国王殿下はどこにいらっしゃいますか?一緒ではないようですね」
無礼な質問に、令嬢たちは驚愕する。
それでもカリンは笑顔を浮かべていた。
アビゲールが過ちを改めて善い人間になったという話は聞いている、
そして、その変化にブランシュとセイブリアンも心を開き始めたということも。
この女が善良に変わったなんて、そんなはずがない。
演技であるに違いなかった。
セイブリアンは、この女に騙されているだけ。
この場でこの女が本性を現せば、セイブリアンも我に返るだろう。
そして、自分に目を向けてくれるはず。
「殿下が先程のダンスを見れなかったのは残念ですね」
声は純朴だったが、それは嘲弄だった。
どうしてセイブリアンなしで、あなた一人でここにいるのかという意味だから。
アビゲールの火のような性格なら、簡単に見過ごせない言葉。
だがカリンの予想とは裏腹に、彼女は平気な口調で言った。
「そうですか?多分、他の方々との会話で遅くなっているのでしょう」
やはり簡単には本性を見せてくれないようだ。
「なるほど。先程見せてくださったように、国王殿下とも素晴らしい踊りをするのですよね?」
その言葉には鋭い棘が刺さっていた。
(さあ、怒りなさい)
頬を殴られたら自分の勝利なのだから。
しかし、アビゲールは手を上げなかった。
「そうですね。よく分かりませんが、殿下がお望みなら踊るでしょうね」
「あら、そうなのですね。お二人には必ず踊ってほしいです。去年は見られなくて残念でしたから」
その言葉に、アビゲールは答えなかった。
ただ静かに眉間を歪めたまま、穴が開くほどカリンを見つめるだけ。
その鋭い視線に怯んでしまう。
すると、アビゲールがカリンの方に近づいてきた。
「カリン令嬢」
「は、はい?」
「少しお話があるのですが、席を移した方がいいですね」
背筋が凍りつくような声に、カリンの背中に冷や汗が流れた。
「こ、ここでは駄目なのでしょうか?」
「ここで話すと令嬢が困ると思うのですが?」
猛獣を起こしてしまったことに、彼女は喜ぶべきか絶望するべきか分からなかった。
「ああ、分かりました」
この女は人がいない場所で、自分を責め立てようとしているのだ。
そんな令嬢たちを後にして、アビゲールはカリンを連れてホールを抜け出した。
カリンの挑発にも動じないアビゲール。
けれど、突然二人きりになりたいと言いました。
やっぱり少しは気に障ったのでしょうか?