こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は126話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
126話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 杞憂
日が暗くなった。
私は窓にもたれかかって窓の外を眺める。
開いた窓からそっと風が吹いてきた。
春とはいえ、夜は相変わらず肌寒い。
今日の昼、カリンから聞いた話で頭がクラクラした。
もちろん、聞いて良かった情報なのだが。
ギドオン・マクラウド。
やはり色々疑問の多い人物だ。
クララの言葉とカリンの言葉が一致しないのも気になる。
子爵家の六男がストーク公爵にまで届くには、多くの人の経由がなければ不可能だろう。
そして、ギドオンは賄賂でその方法を選んだようだった。
一体そのお金はどこから出たのだろうか?
「アビゲール」
「きゃっ!」
び、びっくりした!
驚いて後ろを振り向くと、いつの間にかセイブリアンが近づいてきていた。
彼も私の悲鳴に驚いた様子だ。
「すみません、アビゲール。何度も呼んだのですが返事がなかったので・・・」
「あ、違います。少し考え事をしていて」
「何を考えているか分かりませんが、風が冷たいですよ」
セイブリアンはそう言って窓を閉めた。
そういえば、体がだいぶ冷えている。
思わず鼻をすすると、セイブリアンはそんな私をじっと見つめながら口を開いた。
「ベッドに入るのはどうですか。体が冷えたと思いますので」
「あ、はい。そうしましょうか」
もう一緒に寝るのも結構慣れてきた。
もちろん緊張しないということではないのだが。
寝る前も問題だし、眠った後も問題だ。
寝ている間に寝ぼけたり、いびきをかいていたらどうしようかと不安になって。
それでもセイブリアンが何も言わないのを見ると、私は大人しく寝ているようだ。
ベッドに入ると布団が暖かい。
セイブリアンもすぐ反対側に横になった。
彼が横になるとベッドが軽く揺れた。
すると、私の心臓も一緒に揺れるような感覚に。
「今日もお疲れ様でした、アビゲール」
彼はそう言って私の手を握る。
こんな風に手を繋いで何週間経過したのだろうか。
いまだに緊張している。
「手を握って緊張する」という言葉が冗談のように聞こえるかもしれないが、私としては負担がかなり大きい。
あまり親しくない男性と手を握って寝るのは初めてなんだよ!?
恥ずかしくて死にそう。
いつになれば平然と眠ることができるのだろうか。
セイブリアンは淡々としているように見えるけど・・・。
「アビゲール」
その声で私は目を覚ます。
暗いので、セイブリアンの表情は見えない。
彼は躊躇いながら慎重に口を開いた。
「何か悩みでもあるのですか?さっき窓辺でずっと物思いに耽っていましたから」
声は淡々としていたが、彼が私を心配してくれていることだけはよく分かる。
「実は・・・」
知らないうちに声が出ていた。
セイブリアンになら話してもいいかな?
ギドオンが少し怪しいみたいだって。
しかし、ギドオンが何かを犯したわけでもない。
証拠もない。
前回の緑色病の時も、証拠もなく駆けつけて失敗するところだったのだから。
また、ごちゃごちゃした姿を見せるわけにはいかない。
「ただの杞憂に過ぎないので、心配しないでください」
そう、これは単なる杞憂に過ぎない。
もう少し状況が明確になってから話しても大丈夫だろう。
その時、闇の中からセイブリアンの声が聞こえてきた。
「杞憂でも構いません」
まだ彼の表情はよく見えなかったが、おそらく無表情だろう。
私が何を言っても動じない、いつもと同じ表情。
「不安を語るだけでも心が楽になれる。あなたはそう仰ったじゃないですか」
前に自分が言った言葉が使われて、思わず笑ってしまう。
セイブリアンも本当に面白い人だ。
私が言った言葉一つ一つをよく覚えていて、保管しておいて、私が最も必要な瞬間にそれを使うのだから。
もし彼がこのような方法をあらかじめ学んでいたら、誰よりも優しい王になっていたのではないだろうか。
「・・・今回新しく入ってきた宮廷楽士です」
少し向きを変えると、セイブリアンも少しだけ私に近づく。
「宮廷楽士のことで悩みがあるのですか?」
「実は・・・、その人が少し気になるのです」
「気になる・・・?そ、それはどういう意味でしょうか?」
「悪い意味で気になるのです」
まるで告げ口する子供になったような気分だった。
恥ずかしくて指をモジモジしていると、セイブリアンの冷たい声が聞こえてくる。
「彼があなたに何かしたのですか?」
暗闇の中で彼の瞳が刃のように輝いた。
私は慌てて口を開く。
「あ、違います!ただ・・・、ちょっと雰囲気が。ストーク公爵の推薦した人というも気になりますし」
訳もなくストーク公爵を言い訳に使う。
ふぅ、こんな時には便利な人物だね。
以前よりもアビゲールの変化に気づくのが早いセイブリアン。
「気になる」という言葉にセイブリアンが動揺するのが面白いです(笑)
アビゲールの杞憂に、セイブリアンはどう対応するのでしょうか?