こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は76話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
76話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- レイブンからの贈り物
うん?
レイブンだって?
彼がどうして来たのだろうか?
私が頷くと、間もなくレイブンが部屋を訪れる。
今日も春風のように柔らかな笑みを浮かべたままだった。
「お元気ですか、王妃様」
彼はそう言った後、部屋を見回す。
その視線は部屋を埋め尽くすプレゼントに届いた。
「贈り物がたくさん届いたのですね」
半ば感嘆した声。
私はソファに腰を下ろしてレイブンを見つめる。
「あちこちからプレゼントが届きました。どうぞ、レイブン卿」
レイブンは丁重に私の反対側に座った。
彼と向き合っていると何だか妙な気がする。
彼の顔を見れば見るほどセイブリアンが思い浮かぶ。
似ているが徹底的に似ていない兄弟。
セイブリアンは、一体なぜランジェリーを・・・。
あ、いやいや。
ランジェリーの考えはやめよう!
今はレイブンと話さないと。
「王妃様のお誕生日と聞いて、プレゼントを差し上げようと思って訪問させていただきました」
別にお世辞を言っているようには見えない。
本当に純粋に私の誕生日を祝ってくれているという感じだ。
この前も思ったが、レイブンはかなり優しい性格らしい。
こんな酷い世の中でこんなに真っ直ぐ育つなんて・・・。
「ありがとうございます、レイブン卿。本心ですよ」
彼の本心に私も本心で答えを返す。
レイブンは照れくさそうに笑った。
「すごいプレゼントがたくさんありますので、お渡しするのが少し恥ずかしいですね」
まあ、確かにすごいプレゼントはあった。
ランジェリーとか、ランジェリーとか、ランジェリーとか。
ところでレイブンは何を持って来たのだろうか?
ランジェリーではないだろう。
半分は不安で、半分は期待していた。
レイブンが取り出したのは片手に入るほどの大きさの小瓶。
中身は液体ではなく、煙というか、液体と気体の中間的な感じというか。
私がじっと見ていると、レイブンが説明を付け加えた。
「魔道具です。大した機能はないのですが、魔道具を集めているとお聞きしましたので。もしかして、既に持っていらっしゃいますか?」
「いいえ。この魔道具は一体何でしょうか?」
「クリーナーという名前で呼ばれています。香水のように吹きかけると、触れた部分の液体や粉類が溶けるように消えます」
何か物凄いようで素朴な機能だ。
掃除する時に役に立つかな。
「普通は何かを書き間違えた時のインクを消すのに使いますが、女性の方は少し違う用途で使うそうです」
「違う用途?」
「化粧を落とす用途に使うそうです」
瞬間、目の前にピカッと星が光るような気がして、思わず声が大きくなった。
「これで化粧を落とすことができるのですか?」
「ええ。大したことはない機能ですよね」
「大したことはない?ものすごい機能ですよ!」
私はすっかり興奮してしまった。
化粧を落とすことができる魔道具なんて!
夜勤をして家に帰ってきてベッドに横になり、どうして化粧を自動で落としてくれる機械が発明されないのか恨んでいた日々。
アビゲールになっても、化粧落としから抜け出すことはできなかった。
むしろ苛酷になっている。
すごい、今回貰ったプレゼントの中で一番いい!
私は大切にクリーナを胸に抱いた。
「ありがとうございます、レイブン卿。とても気に入りました」
彼はややキョトンとした表情に。
化粧をしない人たちには理解できないだろう。
これがどれだけ重要なのか・・・。
「良かったです、お気に召していただいて。ちなみに、中に入っているのは魔力です。周期的に補充すれば半永久的に使うことができます」
へえ、この半液体状態の中身が魔力なんだ。
ところで周期的に補充しないといけないとは?
「人間の中には魔法使いがほとんどいないと聞きましたが、宮廷魔法使いに会いに行けばいいのでしょうか?」
「ご心配されなくても大丈夫ですよ。私が補充しますので」
「レイブン卿がですか?」
彼は魔法使いだったのか。
改めて、彼がさらに不思議に見えた。
「ええ、少しだけ魔力を持っていますから」
「じゃあ、この魔道具もレイブン卿が作ったのですか?」
「残念ながら、そこまでの才能はありません。それでも魔道具を作動させるくらいの魔力はありますので」
それでも魔力があるってことだよね、凄い!
レイブンは優しく微笑む。
「魔力が減ったら、いつでも私に仰ってください」
「ですが、こんなことをお願いするのは申し訳ありません」
「魔力の補充は大変なことではありませんから。不便でしたら、私ではなく宮廷の魔法使いに命じても大丈夫ですので、あまり気になさらないでください」
彼の声に強圧は感じられない。
ただ丁重な配慮が感じられるだけだ。
そんなレイブンのジェントルに胸が熱くなる。
こんなプレゼントまで貰ったのだから、宴会に招待しないわけにはいかないだろう。
プレゼント対決はレイブンの圧勝ですね。
セイブリアンのここからの挽回に期待しましょう。
招待状を渡そうとするアビゲールですが、レイブンはどんな反応をするのでしょうか?