こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は101話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
101話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 今日一日の時間を私に
平和な休暇期間が過ぎる。
マリは昼間は休暇を取り、夕方には皇太子と一緒に食事をした。
そして時々散歩もしながら時間を過ごす。
そんなある日、休暇の最後の昼にマリは一人で散歩をしていて嬉しい顔を発見した。
「閣下!」
「あ、マリちゃん」
最近、全く顔を見ることができなかった銀髪の彫刻美男、キエルハーンだ。
「麻薬組織掃討の知らせは聞きました。今回も功を立てたことあめでとうございます。本当に凄いですね」
「あ・・・、いいえ」
マリは恥ずかしそうに首を横に振った。
「ところで閣下はお元気でしたか?」
キエルに会うのは久しぶりだ。
以前は彼が度々自分に会いに来ていたが、最近はそのようなことがなかったためだ。
「ええ、いつも通り過ごしていました」
キエルは微かに微笑む。
ところが、その笑顔に普段とは違って闇が込められていて、マリは不思議な気持ちになった。
(もしかして、何かあったのかな?)
マリはキエルに無関心だったということに気づいて反省する。
彼が自分を大切にしてくれるだけに、自分も彼の事を気にするのが正しい。
「閣下、何かあったのですか?」
「マリちゃんが気にすることではありません」
キエルは心配するなと首を横に振った。
しかし、マリは彼に何かあったことを直感する。
彼女は躊躇いながら口を開いた。
「閣下・・・、いいえキエルさん。私は辛いたびに私に大きな力になってくれたキエルさんにいつも感謝しています。だから何があったのか分かりませんが、もしキエルさんに大変なことがあれば、私もキエルさんを助けたいんです」
「・・・」
キエルはしばらく黙ってから口を開く。
「ありがとうございます、マリちゃん。私の事を考えてくださる気持ちだけでも大きな力になると思います」
「・・・はい」
マリは頷いた。
何が起こっているのか話さないのを見ると、おそらく自分が知ったら困る内容のようだ。
(どういうことなのか分からないけど、うまく解決されればいいのに)
マリは心配そうな顔で考えた。
キエルはそんなマリを黙って見つめ、口を開く。
「マリちゃん、知っていますか?」
「え?」
「今まで私もマリちゃんにとても感謝しているということを」
彼が自分に感謝すべきことは何か?
キエルは彼女に何に感謝したかは言わず、その代わり、温かい目で彼女を見つめながら言った。
「マリちゃん、一つだけお願いしてもいいですか?」
「はい、どうぞ」
「今日一日だけ私に時間をくれませんか?」
マリは驚いて彼を見つめる。
「それは・・・」
当然断る理由のない頼みだが、謹慎期間というのが引っかかった。
皇太子は自分に特に制約を設けてはいないが、大丈夫だろうか?
「お願いします」
「・・・!」
マリはビクッと彼を見た。
キエルの声に分からない切なさが込められていたからだ。
そして彼女は彼の瞳から暖かさに隠された痛みを読む。
(何だろう?)
マリの瞳が揺れた。
これまでキエルと長い間会ってきたが、このような姿は初めてだ。
マリはなぜか重い気持ちで頷く。
「はい、分かりました」
彼女が承諾するとキエルは明るく笑う。
「ありがとうございます、本当に」
キエルはマリを宮殿の外に導いた。
マリが宮殿の外に出ようとすると、門の警備兵が制止する。
「護衛騎士を同行させる必要があります、フォン・ヒルデルン」
宮殿の外に出るときは必ず護衛を同行すること。
皇太子が下した命令だ。
マリがどうするべきか悩んだとき、キエルが近衛騎士に話しかける。
「護衛は私がする」
「え?ですが・・・」
「私より彼女を安全に護衛できる騎士が他にいるか?」
現職皇室親衛隊団長の言葉に近衛騎士は口をつぐんだ。
帝国最強の騎士である彼が守れば、誰も彼女に手先一つ触れることもできないだろう。
「行きましょう、マリちゃん」
「はい、ところでどこに行くのですか?」
キエルは穏やかな表情で答えた。
「特別な場所に行こうとしているわけではありません。今日は私がやってみたかった事をしようかと思います」
「やってみたかった事ですか?」
「はい」
「それは何でしょうか?」
マリの質問にキエルは短く答える。
「マリちゃんと日常的な時間を一緒に過ごしてみること。それが私の普段の願いでした」
そう答えたキエルは首都の繁華街にマリを導く。
そして本当に彼女と普通に時間を過ごした。
首都で有名な飲食店に行って美味しい食事を共にし、お茶を飲み、閑静な裏通りを散歩した。
そしてちょうど講演を始めたオペラを見つけて一緒に観覧した。
久しぶりのキエルの登場。
彼に何かあったのは明らかですね。
それが何なのか分かりませんが、二人でデートのような事をしています。
これがラエルにバレたらと考えると・・・。