こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は124話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
124話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 運命をかけた勝負④
一方、その姿を見て、皇太子は拳を握った。
(マリ!)
もうハッキリと気づいた。
あの少女はマリに違いない。
(今すぐに!)
皇太子はギャンブルを直ちにに中止させようとした。
こんなギャンブルなんかで彼女を賭けるなんて、話にもならないことだ。
絶対に許すことはできない。
ところが、ラエルが正体を現そうとしたとき、彼は思わず立ち止まった。
強く燃え上がるマリの目つきを見たからだ。
(マリ?)
彼はマリのあんな目つきを何度も見たことがある。
難しい問題に直面するたびに見せてくれた目つき。
そして彼は知っていた。
彼女があんな目つきをするたびに、いつも奇跡が起きたということを。
「・・・」
皇太子はしばらく悩んだ。
理性的に考えると賭博を止めなければならない。
このまま進めばマリの必敗だった。
もちろん、そうだからといって彼女をあいつに引き渡すつもりは全くなかったが、口実を与えるだけでもゾッとする。
しかし、彼女を大事にしている分、彼女を信じていたので躊躇した。
あんなに意志を燃やしているのに防ぐのが正しいのか?
結局、ラエルはもう少し見守ることにする。
「それでも安全装置はしなければならない」
そう考えた皇太子は、自分の後ろで黙って参観していたアルモンドを呼び、密かに命を下す。
アルモンドは少し驚いた顔をして頷いた。
「分かりました。すぐに遂行します」
アルモンドが去った後、皇太子は腕を組んだ。
マリを信じてもう少し見守ることにしたが、このような危険な賭博に自ら乗り出したという点は気に入らなかった。
いいや、正直言って胸が騒ぐほど腹が立っている。
(マリ、勝っても負けても大きな罰を受ける覚悟をしろ)
その間、勝負は続けられた。
持っているお金は20倍以上差があったが、マリは一歩も退かなかった。
正確な計算と判断で少しずつ勝利を積み上げていき、10回余りのゲームが終わった時には9万ペナが20万ペナに増えていた。
「ほう、本当にすごいですね。そんな状況で20万ペナまで戻すなんて」
「・・・」
「もちろん、それでも駄目なのはご存知ですよね?」
善戦しているが、いまだにチップの差が180万ペナもあった。
マリは返事もなくカードを混ぜる。
今度は彼女がカードを配る番だった。
マリは尋常でない表情で唇をそっと噛み締め、カードを一枚ずつ自分と彼の前に交互に置く。
そして、本人のカード内容を確認したヨハネフ三世は目に異彩を浮かべる。
「ほう?」
そうして最後のゲームが始まった。
(ストレートフラッシュ?)
ヨハンは心の中で目を大きく開けた。
(こんな幸運が?)
彼は自分のカードを見る。
3 4 5 6 7
連続した数字5つ、それも同じクローバーの模様。
フォーカードより出にくいというストレートフラッシュだった!
ロイヤルストレートフラッシュの次に強いカード。
(人生で数え切れないほどカードゲームをしてきたが、ストレートフラッシュが出るのは初めてだね)
たった今出たフォーカードはヨハンがトリックを使った結果だ。
誰も知らないうちにこっそりカードを入れ替えて人為的にフォーカードを作った。
それなのに今回はそんなトリックもなくストレートフラッシュが出るなんて?
(これで終わりだ。私の勝利だね。いいよ、すごく良い)
心の中で笑う瞬間、彼は一つ思いついたことにギョッとする。
(まさか、これはトリックじゃないよね?)
急にストレートフラッシュが出るなんて、疑うに値する。
しかし、彼は向かい合って座った少女を見つめ、首を横に振った。
あの善良な少女がトリックを使うだなんて似合わない。
(モリナ王女なら正々堂々と戦う)
どれだけ窮地に追い込まれても人を騙すスタイルではない。
何よりも彼の目に引っかかったものがなかった。
彼はカード詐欺の達人で、自分の目を避けてトリックを使うことは不可能なはず。
(カードを混ぜて即座に好きなカードを作り出す技術なら分からないだろうけど)
ヨハンが思いついた技術は、専門賭博師の間で伝説のように伝わるトリックだ。
正確に言えば、トリックというよりはマジックのような手技。
カードを手で混ぜる瞬間、好きな札の配列を作り出すのだ。
それが実際に可能な技術かどうかは分からない。
カードゲームをしながらあらゆる種類のトリックを自由自在に使うヨハンだったが、その技術だけは不可能だった。
(とにかくいいよ。とてもいい)
「5万追加でいきます。賭けましょう」
ところがその瞬間、意外な答えが返ってきた。
「オールイン、残りのお金を全部賭けます」
「・・・!」
ヨハンの目が大きく開く。
(何だって?オールインだって?本当に?)
彼はマリを見つめた。
自分より下手でもトップクラスの実力を持つ彼女だ。
だから自分のカードが最強のストレートフラッシュであることを察しているはずなのに、オールインだって?
ヨハネフ三世との勝負も終わりに近づいてきました。
ストレートフラッシュが出たのは偶然?それとも?