こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は256話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
256話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 人魚との晩餐会④
最初は硬くなっていた使節団の顔が少しずつほぐれていくように見えた。
彼らは静かに食事に集中する。
生魚も魚だが、果物を食べるようになってとても嬉しかった。
果物は彼らにとって贅沢品だ。
危険を冒して陸地に出ない限り、取る方法がないから。
甘いものが足りない海では貴重なおやつだった。
みんなが貴重な食べ物にウキウキしている中、平静を保っているのはグンヒルドくらいだ。
(確かに私たちの機嫌を取ろうとしているね)
偽善や見せかけだとしても、ひとまず自分たちのことを考えてくれるのは確かだった。
人魚の服を着て人魚の食事をする。
それだけでもある程度尊重されているような気がした。
「私たちについて多くの話を聞いたようだね」
グンヒルドは国王夫妻を睨みつけて口を開く。
満足できる食事の場だったが、これまで積もってきた恨みが食事一食で消えるはずがない。
「ナディア王女にたくさんの話を聞きました」
「それなら、私たちの種族が人間にどんな扱いを受けているのかも知っているだろう」
少し和らいだ雰囲気があっという間に深海のように沈んだ。
使節団も食事を止める。
「私たちの民を殺し、拉致して涙を搾取する種族の王が語る話は特に気にならないが・・・」
「私の民が犯した罪は私の責任です。この王国のすべての人間に代わって謝罪し、間違ったことを正そうとする」
セイブリアンの言葉にグンヒルドは怪しそうな顔をする。
彼は淡々とした声で話し続けた。
「まず闇市を調べて捕まった人魚たちを救助し、彼らを皆海に帰しました。また、人魚を捕まえた者、取引した者、所有した者は現在、全員投獄しています」
救助されたという言葉にグンヒルドは黙ってパノに耳打ちした。
本国に魚を送り、本当かどうかを確認する計画だ。
「密売に参加した者たちはどうするつもりなの?」
「彼らは皆厳罰に処せられ、貴族だとしても免罪されないだろう。むしろ加重処罰する計画だ」
グンヒルドは、その言葉に何の反応も示さなかった。
隣にいたアビゲールが慎重に話を受ける。
「早く施工されるべきだったことをあまりにも遅く正し、贖罪の言葉しか言うことがありません。ただアトランシアの許しを請うだけです」
アビゲールの言葉にグンヒルドは感謝しなかった。
彼女は依然として捻くれた顔で口を開く。
「当然のことをしておいて恩着せがましいね。もし私があなたたちと交流しなければ、ずっと人魚たちを拉致するだろう」
「いいえ」
「違うの?」
「グンヒルド王女、あなたが何と答えても私たちは人魚を守ります」
そう言いながらアビゲールはナディアを眺めた。
「もう随分と前に友達と約束したことですもの」
ナディアはその通りだとニッコリ笑う。
そしてグンヒルドに向かって首を傾げた。
「姉さんが来る前から、アビゲールは人魚たちを守ると私に約束したわ。あの海にかけて真実であることを誓うよ」
海を賭けて誓うことは命懸けの盟約だ。
グンヒルドは静かに二人を見つめ、口を開いた。
「それでは、その見返りにネルゲンは何を望んでいるの?海?真珠?」
「望んでいません」
「え?」
「私たちは海も真珠も望んでいません。欲しいものがあるとすれば、私たちが人魚を理解する機会を与えてくれることを願うだけです」
とんでもない取引だった。
たかが友情を望むなんて。
内心、海の一部を出して欲しいと言うと思っていた。
「人魚を理解したいって?君たちは一生理解できないだろう」
「それでも理解しようと努力したいです」
あまりにも楽観的な言葉だ。
グンヒルドは同じようにアビゲールを見つめ、ビクッと肩を震わせる。
彼女の視線はナディアによく似ていた。
ただ真っ直ぐな目つき。
ナディアの名前は希望を意味する言葉だ。
異種族が互いを憎んでいる中でも、ナディアは希望を失わなかった。
「本当に何かを求めるのなら・・・」
その時、アビゲールがこっそりと口を開く。
あっという間にグンヒルドの目が冷たくなった。
やはり欲しいものがないはずがない。
おそらく王家の物を・・・。
「服を一回だけ」
「うん?」
「服を見せていただけませんか?ナディアの説明を聞いて作ってみたのですが、どうやら違いがあるようでして」
今、冗談を言ってるのかな?
グンヒルドは馬鹿げているかのよにアビゲールを見る。
彼女の顔はただ真剣だった。
ただの服を一度見せてほしいと言っているのに、あんな表情を?
「あ、今すぐ脱いでほしいという意味ではありません。ただ気になって・・・」
その照れくさそうな反応にグンヒルドは呆然としてしまった。
その時、使節団の間から小さな笑い声が流れる。
グンヒルドが慌てて睨みつけると、口をつぐんだが、もう手遅れだった。
いつの間にか場内には穏やかな雰囲気が流れていた。
グンヒルドさえも少し緊張がほぐれるほどに。
人間と人魚が理解するのは話にならないと思ったかもしれない。
しかし、ほんの少し、魚の鱗ほどの疑問が生じた。
本当に彼らが私たちを理解できるだろうか。
グンヒルドは黙って皿の上に置かれた食べ物を食べ始める。
彼女が言い出したのはずいぶん後になってから。
「・・・もう一日泊まりたいのだが、大丈夫かな?」
アビゲールが驚いた目で王女を眺めた。
グンヒルドは、その顔がブランシュによく似ていると思った。
「もちろん大歓迎です」
アビゲールは明るく笑って歓迎する。
グンヒルドは頷いた後、無愛想な顔で食堂を出ていく。
いつの間にか彼女の皿は綺麗に空いていた。
晩餐会は大成功でしたね!
アビゲールの気持ちがグンヒルドに届いたようです。