こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は123話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
123話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 運命をかけた勝負③
ラエルがゲームをひっくり返すか悩んでいる時、ゲームの勝敗を分ける巨大な勝負が繰り広げられていた。
「オールインです」
ヨハンが突然自分の全財産を賭けたのだ!
みんなが唾をごくりと飲み込む。
マリの指先が微かに震えた。
(オールイン?今の状況で?)
彼女は自分の手札を見つめる。
(私は今、フルハウスよ。彼がそれを知らないはずがないのに。どうしてオールインを?)
フルハウス、ロイヤルストレートフラッシュ(0.0001%)やフォーカード(0.02%)を除けば、事実上最高のカード!
そのフルハウスを相手に自分の全財産を賭けるとは?
(一体どうして?)
マリの背筋に冷や汗が流れた。
彼女はヨハネフ三世を眺める。
相変わらず微笑んでいる彼の表情からは何も読めなかった。
マリは突然、彼の姿が大きく感じられた。
まるで猫の前に立ったネズミになった不気味さが襲ってくる。
今度勝てば、このギャンブルは彼女の勝利だ。
しかし、到底勝てる気がしない。
(しっかりして、マリ。あなたの手札はフルハウスよ。フルハウスを持って負けることはほとんど存在しない)
彼女はヨハネフ三世が公開したカードを確認した。
4 5 6 6
4枚のカード。
4から6まで続いていて、これは連続した数字で作られるストレートを意味する。
(あの配列から出てくる、最も強力な手札は?)
彼女は唾をごくりと飲み込んだ。
(フルハウス。ヨハネフ三世もフルハウスを持ってるに違いない!)
フルハウス対フルハウス!
一晩中ゲームをすれば、一度出るか出ないかの大激突。
しかし、その瞬間、マリは安堵のため息をついた。
(フルハウスならいいわ。私の勝利よ)
同じフルハウスでもお互いの優位性がある。
彼女が持っているのはAフルハウス。
フルハウスの中で一番強い手札だった。
反面、ヨハンが持っていると推定されるのは6フルハウス。
二人が衝突すれば彼女の必勝だ。
「オールイン、いただきます!」
マリも自分のお金を全部テーブルの前に押し出した。
(終わった。私の勝利よ)
マリは胸の中でため息をつく。
その時、ヨハンは笑みを浮かべて言った。
「カードを公開しましょう」
「はい、Aフルハウスです!」
マリが公開した手札を見て、参観人たちは驚いた表情を浮かべる。
フルハウス同士の激突かどうかは察していたが、まさか最強のAフルハウスとは見当もつかなかったのだ。
「じゃあ、あの少女の勝利なのかな?」
「カタラク伯爵が負けた?」
彼らは半信半疑の表情をした。
ここまで見ればあの少女の勝利だが、なぜかカタラク伯爵が負けるとは思えない。
一方、ラエルも彼らと同じ気持ちだった。
ずっと不吉な感じがする。
その時、マリは強い声で言った。
「これで終わりです。約束した内容はそのまま履行してくれると信じています」
「ふむ。もちろん約束は守らなければなりません」
ヨハンは当然のように頷いた。
ところが突然、彼の笑顔が濃くなる。
ゾッとするような感じを与えるその笑顔にマリが訝しげな表情をした瞬間、ヨハンは言った。
「ところで、約束は私ではなくあなたが守らなければなりませんね」
「え?」
ヨハンの手がひっくり返ってカードが公開される。
そして現れたカードの正体は。
「フォーカード?」
マリの顔が死体のように真っ青になった。
ヨハンの札はフルハウスではなく、フォーカードだったのだ。
(あ、あり得ない。どうやってフォーカードが?)
マリの指先が震える。
信じられないことに彼女の敗北だった。
ヨハンはテーブルの上に積もったチップをすべて自分の方に引き寄せる。
「これで勝負は一通り終わったようですね。ここからはやってみるまでもないと思いますが、どうしますか?私は慈悲深いので棄権も受け入れてあげますよ?」
人の心を刺激するしなやかな声。
しかし、先ほどの衝撃から抜け出せなかったマリは、何の返事もできなかった。
(なんでフルハウスじゃなくてフォーカードが?どうしてそんなことができるの?)
もちろん不可能なことではない。
どれだけ少ない確率でも0%ではない限り起こり得るものだったから。
(けれど、よりによってその時、その低い確率を勝ち抜いて?まるで待っていたかのように?)
マリの顔が氷のように固まった。
ギャンブラーとしての能力が一つの事実を直感させる。
(これは・・・、騙しよ!トリックを使ったに違いない!)
マリは冷たい声で尋ねた。
「どんな方法を使ったのですか?」
「はい?どういうことですか?」
ヨハネフ三世は自然に答える。
「私はただゲームをしただけですが?どうやら勝利の女神が私に祝福を与えてくれたようです」
マリは唇を噛んだ。
トリックを使ったに違いない。
しかし、この場で追求しても言うはずがないだろう。
(まだ終わってない。絶対に負けない)
マリは決心した。
ヨハネフ三世は彼女の決心に気づいたかのように嘲弄する。
「ほう、続けますか?私は楽しい時間が増えて嬉しいですが、あなたに勝算があるかどうかは・・・」
「それはやってみないと分からないでしょう?」
すっかり動揺を静めた彼女の声にヨハンは爆笑する。
「はは!分かりました。また始めましょう」
まさかのマリの負け。
ヨハンがトリックを使ったのかどうかは分かりませんが、このまま続けても勝利は難しいのでは?
何か対策があるのでしょうか?