こんにちは、ちゃむです。
「あなたの主治医はもう辞めます!」を紹介させていただきます。
今回は67話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
67話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 裏切り
ウェデリックはじっくり考え込んだ。
もしイシドール男爵がこの話を聞いたとすれば「あの方」が命令しなかった単独行動は危険だとし無条件に反対しただろう。
しかし、ウェデリックは「そのように慎重に行動しすぎてこれまで得たものは一つもない」という立場だった。
ただ疑われようが疑われまいが、幼い時に毒殺してしまっていたら、事がここまで大きくならなかっただろう。
5年ぶりにこんなに元気な青年になって存在感を誇るとは。
こんな機会は二度と来ないかもしれない。
時間を稼いでいる間、あまりにも成長してしまったエルアンを思い出すと、心が焦った。
自分の手には武器があり、他の人たちは皆、人里離れたところに散らばっている。
エルアンは面倒だと言って、護衛騎士を連れて歩くことさえしなかった。
彼に勝つ自信はないが、油断している従弟の左ひざに矢ぐらいは剌せるだろう。
「早く終わらせましょう、ウェデリック様」
アーロンは扇ぐようにささやいた。
「早く公爵城の主になったウェデリック様にお目にかかりたいです。代わりに、リチェ・エステルの処分は私に任せてください」
「なんで?」
「生意気この上ない行儀の悪い女なので、私が直接殺したいのです」
「そんなに難しくない」
ウェデリックは決心したかのようにうなずいた。
「そう、余計にずるずる引きずる必要がない。どうせ父の昔の計画は失敗したし、もう時間がないからね」
・
・
・
ウェデリックはエルアンを簡単に見つけることができた。
通りすがりの人々が東の森の川に行ったという話をしていたからだ。
実際に今、みんながウェデリックとエルアンに注がれる余裕がなかった。
皇太子のジェイドが暗殺攻撃を受けたのだ。
もちろんジェイドはエルアンと共に多くの暗殺者たちを皆殺し、負傷なしに帰ってきたのだが。
そして、ハンカチが口にいっぱい入った刺客2人を副官に投げつけ、尋問するように明るく命令した。
「私は頭を使うのは嫌だから。勝手に背後を教えてくれ」
ジェイドは無邪気に言った。
「こんなに皆殺しにしたら、反乱を起こしても自分が損だということが分かるはずだ。セルイヤーズ公爵は.なぜ必ず背後を突き止めろと言うのか分からない」
ジェイドは穏やかな声で、剣の血をぬぐった。
「状況を最後まで追い込まず、慈悲深く自ら退く機会を与えるのが聖君の態度だろう?」
変わらないのはジェイドだけで、狩猟大会のすべての人が大騒ぎになった。
人々が見えないエルアンについて尋ねると、ジェイドはエルアンの指示通りに答える。
「ああ・・・希代の忠臣、セルイヤーズ公爵?膝が痛いとリチェ嬢のところに行ったんだけど」
もちろん、このような未曾有の事態にエルアンまで気を使う人はいなかった。
いろいろといい機会だった。
ウェデリックはエルアンが小川で一人で左ひざのサポーターをはずしているのを発見する。
大会中ずっと護衛の騎士も連れて行かないエルアンの性向を知っていたため、ウェデリックは乾いた唾を飲んだ。
このように赤裸々に彼の弱点があらわれる機会をつかむことができるとは思わなかった。
人の気配を感じたエルアンが振り返る。
「あ」
リチェはどこにいるのか見当たらなかった。
「ここまでどうしたの?」
「なんで一人でいるの?リチェに会いに行ったと聞いたけど」
「リチェは薬を取りに」
エルアンの平然とした言葉にウェデリックは右手を上げると、彼が連れていた護衛騎士たちが一斉に弓を構える。
そして、ウェデリックも直接弓を引いた。
エルアンは眉をひそめる。
「何の仕業だ?やめてくれ、私今膝が良くない」
エルアンの言葉が終わる前に、矢がエルアンの左膝に向かって飛んでいった。
(かすめるだけでいい。鉄で傷さえつけば)
ウェデリックが大きなセルイヤーズ公爵城を考えて喜悦に口角を上げる時だった。
エルアンは無表情で起き、持っていた剣で矢をあまりにも簡単に防ぐ。
「信じられませんね」
そして彼の首に大きな剣が垂れ下がった。
「イザベル夫人が知ったら、倒れます」
ウェデリックを直接捕縛したのはホアキンだ。
護衛騎士たちは、いつの間にかセイリン卿の剣に倒れていた。
リチェはついにウェデリックを捕まえたという考えに胸がいっぱいになり、堂々と微笑んだ。
一人でお菓子の成分を突き止めるとくよくよしたが、いろんな人と協力して結局は捕まえたものである。
アーロンを利用して餌を投げ、見慣れた鳥の音が聞こえることを確認した後、エルアンに連絡をしたのだ。
エルアンには一人で人里離れたところで膝が痛いふりをするように指示しておいた状態で。
そして、ホアキンとセイリンを連れて隠れていた。
ホアキンとセイリンにはとても簡単に説明した。
「ウェデリックが疑っているなら、エルアンを攻撃するかどうかだけ試してみよう」と話したのだ。
「平民のくせに主人の血縁を疑う」とし、「飛び跳ねるかも知れない」と予想したホアキンは、意外にも無条件の支持を送った。
「私はリチェ様に忠誠を誓いましたから」
リチェはベテランの礼儀正しさに、むしろ驚いた。
「何でもやらせて」
エルアンは意外と怒っていなかった。
ただ、ウェデリックがホアキンに捕まった時、ため息をつきながらつぶやいた。
「本当に違うことを願っていたのに」
彼は笑いながら、何も言えないウェデリックの頬をトントンとたたいた。
「私が使える一つの札として残っていたら、命は助かっただろうね」
ウェデリックは首を横に振りながら大声で叫んだが、理解できなかった。
「それがちょうどお兄さんの位置だったのにね。欲張るものを出さなければ」
リチェの計画通りに戻らなかったことが一つだけあるとすれば、それはアルガだった。
この場にアルガが来るとは全く思わなかったのだ。
偶然エルアンに出会い、やむを得ずこの全てのことを密かに目撃してしまったアルガは、不本意ながらエルアンの両方の顔を見ることに。
自分はもちろん、皇太子にも行儀が悪かったあの冷たい表情を思い浮かべると、イザベルの子供の教育は滅びたという気がした。
「元々ウェデリックにとっても、途方に暮れていたのに・・・」
ウェデリックを眺めるエルアンは、特に裏切られたという苦しさが見える表情ではなかった。
まるで面倒くさくて生かしておいた虫を誠意なく捕まえるという態度だ。
「なんでテーマが分からないの。このように現状把握ができないのに、公爵領を持っても何ヵ月も守ることができるのか」
エルアンは情けないように舌打ちをすると、ホアキンに命令した。
「誰にも言わないで、静かに引っ張って公爵城の地下牢に閉じ込めるように」
「公爵城には今、イシドール男爵が・・・」
「イシドール男爵はもちろん、母上にも知らせるな」
ホアキンはウェデリックをノックアウトした後、急いで姿を消した。
ついにウェデリックを捕まえましたね!
リチェの努力が実を結びました。
ウェデリックから情報を得ることはできるのでしょうか?