乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する

乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する【156話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。

今回は156をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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156話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 喜びの再会

ダリアは偶然通りかかったメリダに出会い、大広間に連れて行かれ、髪を再び結び直してもらった。

ベオルドが髪を乱雑に触って去った跡がそのまま残っていたためである。

「髪型がずいぶん自由奔放な感じですね、ダリア様。今日は馬上少女スタイルですか?」

そう言いながらメリダは彼女を素早く女性専用の休憩室に連れて行った。

「メリダ様、今日はお越しになったのですか?」

「もちろんよ。首都で名高い家門はみんな来ているわ。」

メリダは今朝ヘアスタイルを思い切って変えてみたようで、彼女の髪を高くまとめ上げて結んでいた。

ダリアもそのスタイルを気に入った。

「アドリサ様はこういうことにも気を配らないのね。一体何をしているのかしら。でもまあ、楽しく遊んでらっしゃい、ダリア様。」

メリダはいつものように冷ややかにアドリサを非難して、さっとその場を去っていった。

ダリアは休憩室に一人取り残された。

彼女は時計をちらっと見た。外に出ればメルドンが彼女を待っているだろう。

(もう会議は終わったのかな?)

ルウェインは今日に備え、自分が使えるすべての人員を動員したと言っていた。

(メアリー・ブルーポート公爵様も来てくださればいいのに。)

彼女はまだメアリー・ブルーポートのことを考えていた。

彼女が地方の領地へと下った後、何度か手紙のやり取りはしたが、再会することはできなかった。

ダリアがブルーポート公爵領でルウェインと出会ったのが彼女の心を引き裂いた理由だ。

そのため彼女はそこを離れてしまった。

そして後悔の念が押し寄せた。

もっと会って、もっと良い言葉を伝えればよかったのに。

「ダリア。」

その時、まるで奇跡のように、ちょうど考えていた声が聞こえた。

彼女は驚きで目を見開き、振り返る。

「会いたかったです。」

豊かな栗色の髪と高い背丈、馴染みのある顔。

何年経っても、ダリアにとって唯一無二の存在だった。

同じ人物。

彼女の目の前にはメアリー・ブルーポート元公爵が立っていた。

「こ、こ、公爵様?ここにどうして?」

「もう公爵じゃないんだけどね。」

メアリー・ブルーポートはダリアに向かって腕を広げる。

「会いたくなかった?」

自然と目頭が熱くなった。

ダリアは彼女に駆け寄り、そのまま首に抱きついた。

「・・・とても会いたかったです。」

喜びで胸が高鳴り、言葉にならない声が溢れ出た。

「ちょうど公爵様に会いたいと思ってたんです。でも目の前にいらっしゃるなんて、本当に、本当に・・・。」

「私もとても嬉しいわ。」

メアリー・ブルーポートは優しく彼女を抱きしめてくれた。

その瞬間、心が穏やかになる。

「こんなに大切な存在だと分かっていたなら、もっと早く会いに来るべきだったわ。ごめんなさい。」

「いいえ、そんなことないです。ごめんなさい。」

こうして彼女に再び会ったことで、これまで恐れから会いに行けなかった自分が愚かしく思えた。

ダリアは無性に涙がこぼれそうな気持ちになる。

しばらく抱きしめた後、ダリアはメアリーから離れた。

そして指輪を外し、彼女に渡す。

彼女は微笑みながらそれを受け取った。

「この感覚を再び味わえるなんて思いませんでした。ずっと能力をあまり使っていませんでしたが、ダリアの愛が恋しかったんです。」

ダリアも一緒に笑った。

久しぶりに彼女を目の前にすると、心が安らいだ。

無駄な心配がすべて消えた気分だった。

「でも、公爵様、ここでは何をしているんですか?」

確かに、少し前までメアリーは爆発事件のせいで都での評判が悪く、辺境で身を隠す予定だと言われていた。

さらに、都は彼女にとって良い思い出のない場所でもあった。

(きっと相当大変だったに違いない。)

メアリー・ブルーポートは優しい微笑みを浮かべた。

「今、首都で困ったことが起きているって聞きました。それで助けに来たんです。」

「ああ・・・」

「まったく、あの子が私の息子とは思えないほど、全部きちんと説明してくれましたよ。」

ダリアは軽く笑いながらうなずいた。

しかし、メアリー・ブルーポートは感激したようでハンカチを取り出し、目元をそっと拭った。

「私たちの息子がそんなにしっかりしているなんて思いませんでした。これもみんなダリアのおかげです。」

どうやら彼女は感動したようで、嬉しい出来事のようだ。

ダリアはその様子に隠れていたルウェインの数々の奇行を、ひそかに黙っておくことにした。

 



 

その時、休憩室に入ってきた一人の女性が、急いでメアリー・ブルーポートに駆け寄り、小声でささやいた。

「前公爵閣下、すぐに行かなければなりません。」

「あら、もうそんな時間・・・」

彼女は時計を見て小さくため息をついた。

「もう行かなきゃいけないみたい、ダリア。今回の会議で別の仕事が入っているから。」

ダリアはなんとなく惜しくなり、彼女の手を握りしめた。

「どこに行かれるんですか?」

「あら。」

公爵は軽く身を屈めて、ダリアの耳元でそっとささやく。

「私が舞踏会の間、アルゲルを守ることになるの。」

「・・・」

「私だって、アセラス軍に復讐してあげないといけないんじゃない?」

そう言って彼女は軽い笑い声を立てた。

しかし、ダリアは胸がざわめいた。

あの時もそうだったが、メアリーは命を懸けていた。

本当に、大丈夫だろうか?

「・・・無理はしないでください、公爵様。また無理をなさると、私は・・・」

ダリアは不安が先立ち、握った手を離すことができなかった。

メアリー・ブルーポートは微笑みながら、その手の上に自分の手を重ね、優しく微笑みかけた。

「ええ、気をつけます。」

その言葉を残し、彼女は一人の女性とともに休憩室を出て行った。

ダリアはしばらく彼女を見送っていたが、席を立ち上がった。

(私も頑張らなきゃ。)

みんなが懸命に努力しているのだから、ダリアもじっとしていられるはずがない。

 



 

ダリアが休憩室を出て、メルドンが待っている舞踏会場に戻ると、メルドンの隣には見知らぬ人が立っていた。

その顔を見た瞬間、ダリアは顔を真っ赤にして走り寄った。

昨日の出来事が再び頭をよぎったからだ。

「セ、セドリック様?」

「やあ、ダリア。忙しい中ちょっと寄っただけだよ。ひょっとして、邪魔しちゃった?」

セドリックは微笑んでいた。

昨日の夜明けに皇宮に戻らなければならなかった彼だが、ダリアと同じくほとんど眠れなかったのだろう。

疲れた気配の中でも、彼は普段よりもずっと美しく見えた。

笑顔を浮かべるたびに周囲に花が咲いたような気がする。

近づくと、ダリアが贈った香水のほのかな香りが漂った。

ダリアにとって守るべき人。

昨日の出来事で彼の顔を見るのも難しかったが、彼はいつも通りにとても自然体だ。

ダリアはなんだか恥ずかしくなった。

「何か特別なことはない? 昨日は無事帰れた?」

「はい。セドリック様は?」

「俺も。」

セドリックは微笑みながらダリアに一歩近づいて彼女を見つめる。

彼女はなんとなく視線を逸らし、髪を軽く触った。

「実は、急にやらなきゃいけないことができちゃって。」

メルドンはこれ以上見ているのが辛くなったのか、突然懐中時計を取り出して時間を確認した。

立ち去ろうとする彼をセドリックが引き止める。

「君が去るのはもちろん寂しいけど、君にはやるべきことがあるんだよ。」

「おや、それは。」

メルドンが足を止め、無言で腕を差し出した。

セドリックはメルドンの腕を掴んで目を閉じ、呪文のような言葉を口にした。

しばらくして彼は手を離した。

「終わった。」

「わぁ、男性の魔力が身体を巡る感覚って、こういう感じなんですね。本当に感動的です。」

「それは良かった。」

セドリックは微笑んだ。

メルドンは腕をひょいと振り払いながら、そっとその場を去ろうとする。

怯えるような様子のダリアを見て軽く言葉をかけた。

「それにしても、お嬢さん、知らなかったでしょう?素晴らしいセドリック様がまた新しい技術を開発されたんですって。この技術は毒だけでなく、神聖力を用いる刃や銃弾までも防ぐことができるそうですよ。」

ルウェインが以前に話していた通り、神聖帝国の大軍の動きは、毒の使用だけでなく、暗器や銃撃においても神聖力を利用する技術を開発していた。

皇宮の幕僚たちが頭を悩ませる中、最終的にその対策が整ったのは、ルウェインの存在があってこそだ。

彼がいなければ不可能だっただろう。

彼は魂の転送魔法までも研究しており、この理論に基づいて全てを設計していた。

しかし、正確に再現するには極めて高度な技術が必要であり、ルウェインですらまだ実現できていなかった。

セドリックは全ての労力を注いでそれを実現し、ついに成功を収めた。

それが、今しがたメルドンに施した技術であった。

「でも、全身を完全に保護できるわけじゃない。隙間もあるから、そこを突かれたら祈るしかないよ。」

セドリックは簡潔に説明を付け加えた。

「ああ・・・。」

ダリアは呆然としながらつぶやいた。

神聖帝国に対抗するための新たな武器が生まれたことは嬉しい知らせだったが、それによってセドリックが更に力を使ったのではないかと考えると、胸が痛んだ。

セドリックは無造作にメルドンの肩を軽く叩いて言った。

「おめでとう。君が最後だ。」

「わぁ、ありがとう。じゃあまた今度ここに来るよ。さもないと、怖いセドリック様に殺されちゃいそうだし。」

メルドンは軽口を叩きながらセドリックを見つつ、同時にダリアの方へも視線を投げる。

 



 

 

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