こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は243話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
243話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 人魚からの連絡③
「そうだ。使節団を迎える準備は誰がするの?担当者は私が決めるの?」
「担当者はまだ決まっていないので、私が割り当てます」
「じゃあ、私おすすめしたい人がいるんだけど」
ナディアはそう言って私の方を振り返る・
うん?なんで私を見るの?
「アビゲールのその仕事を担当させて」
「え?」
私に準備を引き受けてほしいって?
ナディアはニコニコ笑いながら話を続けた。
「セイブリアン、あなたも知ってるよね?人間と人魚が違うことを」
「知っています」
「人間は人魚使節団をうまく迎えることができると思う?私の考えでは失敗する可能性が大きいわ」
「それで?」
「正直、他の人間じゃ物事を台無しにするでしょう。私が信じられるのはアビゲールだけ。この王宮で人魚について一番よく知っているのはアビゲールでしょ?」
ナディアの声には強い確信が宿っていた。
セーブルも同意するかのように言葉を止めることはない。
「アビゲールは人魚に友好的でもあるし。大臣たちの中で私たちを嫌う人間も多いじゃない?」
「そうですね」
セーブルはあえて否定しなかった。
否定しても嘘だということにすぐ気づいたはずだ。
「だからアビゲールに、この仕事を担当させて欲しいのだけど?」
そういうのを聞くと、私が適任者のような気もした。
セーブルは乾燥した声で尋ねる。
「その前に大事なことが欠けていませんか?」
「うん?なに?」
「当事者の意見です」
ナディアが当惑した表情をすると、セーブルは淡々と言った。
「私はアビゲールに命令を下すことができません。彼女の選択に従うだけです」
そして、そっと首を傾げてナディアを正面から見つめた。
「私は彼女の主人ではないから」
セーブルの言葉に、ナディアは一瞬呆然として笑った。
二人の間に尋常でない気運が流れている。
ナディアは無理やり口角を捻りながら言った。
「ふぅん、そうだね。君の言う通りだね。アビゲール、ごめんね。君の意志を先に聞かなければならないのに」
「あ、大丈夫です」
「使節団を迎えてくれる?私はあなたにお願いしたいのだけど」
彼女は私に頭を下げ、赤い髪が軽く揺れた。
ここまで私を信じてくれるから、私も引き受けたいのだけど・・・。
大きな行事を準備するのは普通のことではないはず。
初心者の私がやってもいいのかな?
もしそうして台無しにしてしまったら・・・。
そんな考えをしているうちに、チラッとセーブルを眺める。
彼は相変わらず淡々とした顔をしていた。
不安一つなく、ただ信頼だけが感じられる視線。
「分かりました。やりたいです」
先ほどカリンにも偉そうに話したところじゃないか。
順調でないからといって退けばカリンに会わせる顔がない。
私の承諾にナディアが明るく笑う。
表に出して笑うその陽気な笑みが好きで、私も向かい合って笑った。
「代わりにナディアがたくさん手伝ってくれなければなりません。私は人魚についてよく知りませんから」
「ええ、もちろん。何でも聞いてね。アビゲールなら、きっと上手くできるよ!」
まだ準備を始めてもいないのに、なんとなく全てが上手くいきそうな楽観的な気分になる。
ナディアの元気が映ったのかもしれない。
そんな中、セーブルだけは浮かれた様子もなく静かだった。
「それではナディアさん、席を外して欲しいのですが。アビゲールと話があるので」
「私がいた方が役に立つと思うけど?」
「二人で話すことですので」
ナディアは拗ねた様子で執務室を出ていく。
セーブルの方を見ると、彼はいつもより厳しい顔をしていた。
どうやら公的に重要な話を交わさなければならないようだ。
「それでは殿下、何について話しましょうか?」
とりあえず予算策定からしないといけないよね?
しかしセーブルは議論という言葉に少し驚いた目になり、すぐ落ち着いて沈んだ。
彼はそっと視線を逸らす。
「実は議論のために残ってほしいと頼んだわけではありません」
「え?さっき話があるって・・・」
「政務以外の話をしたかったのです。ビビと二人きりでいたいから・・・」
彼は恥ずかしそうに私の頬を触った。
「やはり、こんな事を言われたら困ってしまいますよね?」
ダンビ、どうかそんなに可愛く見ないでくれる?
顔がばっと熱くなった。
以前から恥ずかしい言葉が上手な人だったが、私に告白した後はさらに躊躇なくなった。
まるで檻に閉じ込められていたヒョウが飛び出して、思う存分走り回るような。
それでも猛獣は優しくて従順だった。
檻から出てきたが、まだ首輪をつけていて、その紐を私が握っているような。
人魚への対応はアビゲール以外だと難しいでしょうね。
そしてセイブリアンが甘すぎる!