こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は175話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
175話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- アビゲールの懸念
「ところで、今回は何のご用件でしょうか?何か重要な話が?」
私が聞いているのは、嫁いだ妹に会いたくなって訪問すると聞いただけ。
けれど、二人はそれほど親しい兄妹のようには見えなかった。
ましてや王家の人間が、たかだかそんな理由で訪問するわけがない。
何か重要な理由があるのだろう。
ケインはしばらく私を見つめ、口を開いた。
「久しぶりに妹に会いに来ただけさ。もうすぐ建国祭も始まるから、それより早く到着したのもあるし」
う〜ん、怪しいがたかがそんな理由で?
ケインの表情を見ていると、彼は視線を逸らした。
「まあ、とにかく久しぶりに会えて嬉しいよ。君へのプレゼントも持ってきたから後で見てね」
「はい、ありがとうございます」
プレゼントを貰ったが、さっき聞いた暴言のせいで気分は良くない。
本当に純粋な目的で訪問したのだろうか?
それなら顔も見たから早く帰ってほしいよ。
宴会の時にもうわ言を言うつもりじゃないでしょうね?
アビゲールの懸念とは裏腹に、宴会は友好的な雰囲気で締め括られた。
ケインは王族特有の優雅さを例としてセイブリアンに接した。
特に口数の多い性格ではないセイブリアンを相手に会話を上手く導いていくのを見て、アビゲールも感嘆する。
彼は時々冗談を言ったり、隠しておいた宝石を取り出して見せるようにアビゲールの子供時代を話したりもした。
「この子が話す前から、みんながアビゲールを見て恋に落ちました。自分でもそれを分かっているようで、毎日のように鏡の前に座っているんですよ」
主にアビゲールがどんなに可愛らしかったか、それを称賛するないようだったが。
私の記憶にはない過去を一切れずつ拾うたびに何となく安堵する。
宴会の内容は、ほとんどそのような話で構成された。
本当に友愛を目的に訪問した人のように。
アビゲールはケインがうわ言を言わなくて良かったと思いながらも、あまりにも無難に終わって少し戸惑った。
「久しぶりに家族に会えて嬉しいですね」
セイブリアンとアビゲールは寝室に戻り、寝る準備をしていた。
ソファに座って物思いに耽っていたアビゲールがうなずく。
感情のこもった頷きではなかった。
ただ反射的な行動だっただけで、宴会に出席する前にケインと私的な席を設けていなかったら、もっと誠意のある反応が出たのかもしれない。
「愉快な人でしたね」
「ケインお兄様がですか?」
「ええ」
セイブリアンはケインにかなり高い評価を与えた。
アビゲールの家族だからこそ可能なことだろう。
アビゲールのような髪の毛と瞳を持った人物。
それだけでもセイブリアンはケインに親近感を感じた。
それに彼は貴重な贈り物をくれた。
セイブリアンはテーブルの上に置かれた小さな肖像画を覗き込む。
それは子供の頃のアビゲールが描かれたものだ。
今のブランシュと同い年くらいだろうか。
手のひらほどの大きさの肖像画を見て、彼はじっと笑う。
幼い頃のアビゲールは、唇をギュッと閉じたまま正面を睨む視線が可愛かった。
「まだご覧になっているのですか?もう見ないでください」
アビゲールは恥ずかしそうに肖像画を片付ける。
「ところで、殿下が私の兄をあれほど歓迎してくれるとは思いませんでした」
「歓迎?」
「会ってすぐに抱きしめたじゃないですか。私は少し驚きました」
その言葉にセイブリアンは肯定も否定もしない。
特に彼を歓迎して抱きしめたわけではないからだ。
「最近、殿下の性格がとても優しくなったようです。臣下たちもしっかりと抱きしめてあげて」
それも事実とは違っていた。
特に性格が穏やかになったわけではなく実験のためだ。
ヴェリテは愛する人を抱くことと、そうではない人を抱くことが違うと言った。
それで確認してみようと思ったのだ。
実験には比較対象が必要だったので、数十人の男たちを抱きしめてみたが、感動はなかった。
ただ嫌な人間を抱くときは、その体温すら気持ち悪いということをストーク公爵のおかげで悟ったのだが。
実験をしてみると、ヴェリテの言葉が一理あるという気がし始めた。
ブランシュを抱きしめた時は確かに感じが違ったのだから。
アビゲールを抱きしめたら、これと似たような気分になるのだろうか?
「ブランシュも抱きしめてくれて嬉しいです。うーん、でも・・・」
アビゲールが恥ずかしそうに言葉を濁した。
セイブリアンは黙って彼女を見つめる。
そうするうちにアビゲールが慎重に尋ねた。
「どうして私とはハグをしないのですか?」
ケインの目的は本当に友好のためだけ?
アビゲールの子供時代の写真を手に入れて嬉しそうなセイブリアン。
第3者の目線でみるとちょっと・・・。
ついにセイブリアンの抱きしめる行為に質問をしたアビゲールですが、セイブリアンは何と答えるのでしょうか?