こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は249話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
249話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ナディア
「ナディア様が無事のようですから、これで許してください。幸い、厳しい待遇を受けていないようですから」
パノがこっそり二人の仲を塞いだ。
その言葉が光明でもあるかのようにナディアは明るく笑いながら言った。
「パノ!やっぱり私の味方はパノだけ・・・」
「処罰はアトランシアに戻ってからにしましょう」
その言葉にナディアは言葉を切る。
裏切られた気持ちでパノを睨んだが、彼は知らないふりをした。
グンヒルドは腕を組んだまま、冷たい目でナディアを見つめ、長く息を吐く。
安堵が混じった息遣いだった。
「まあ、無事だからいいよ」
ようやく説教が終わったようだ。
ナディアはいつ殴られたかというようにヘラヘラ笑っている。
「ところで、ヒルド姉さん、いつ髪を切ったの?よく似合ってるわ」
その平然たる声が、消えゆく怒りを蘇らせた。
グンヒルドが再び背中を研ぐ前に、パノが慌てて割り込んだ。
「鍵を作る見返りに鍵を捧げたのです」
「鍵?何の鍵を作ったの?」
「ナディア様の呪いを解くために、お姫様と王子様たちが髪の毛を切って、それと引き換えに魔剣を作りました」
その言葉にナディアの顔から笑みが消えた。
パノは腰に付けていた鞄から何かを取り出す。
それは短剣だった。
切れ目を抜くと、白い海鉄がこもった光で揺れている。
「これで王を刺し、その血を足に塗れば、また人魚に戻れますが・・・」
パノはナディアをチラリと見る。
彼女の耳はピクピク音を立てていた。
グンヒルドは太い指で自分の髪を乱暴に撫でている。
「はあ、余計に苦労したじゃない」
「・・・ごめんね、姉さん。そこまで心配するとは思わなかった」
短い髪が赤い珊瑚のように見え、グンヒルドは不平を言った。
「今からでも分かってもらえれば幸いだ。だから早くアトランシアに戻ろう」
「せっかく来たんだから、もう少し後でもいいんじゃない?」
ナディアが哀願するような口調で話すと、グンヒルドは呆れた表情になる。
彼女は妹の肩をギュッと掴んだ。
「ナディア、一体いつまで分別がないんだ。この危険な場所で一体どうしたんだ?」
「危なくないわ。これまで私はよく保護されて元気だったわ。この人間たちはモルッカとは違う」
ナディアは断固として抗議する。
しかし、使節団の反応は冷静で、グンヒルドは尚更だった。
「違う?たった1、2ヶ月一緒にいた彼らを信じるのか?彼らが私たちの種族にどのように接するのか、あなたも知っているでしょう?」
彼女は声を低くして怒鳴りつけていた。
その低い声には憎悪と敵対感が濃く染み込んでいる。
それは人魚として持つ感情でもあったが、王女だから持つ憎悪でもあった。
人間は人魚の領域を侵し、破壊した。
生計を立てるために漁業をすることまでは理解できるが、程度が酷かったのだ。
人間たち、特にモルッカでは領域を侵犯してクジラを乱獲していた。
クジラの骨がコルセットの主な材料だからだ。
それだけではない。
人間によって苦しむ数多くの民を見た。
たかが真珠が欲しくて、歌声が聞きたくて、不思議だという理由で犠牲になった者がとても多かった。
「ナディア、あなたはこの宮の人間たちが違うと言ったでしょう。本当に違ったの?私たちを見つめる彼らの視線を感じなかったの?」
謁見室に向かう途中で出会った数多くの瞳には、軽蔑あるいは好奇心がこもっていた。
まるでサーカス団に売られてきた獣を見るような視線。
ナディアはしばらく言葉を飲み込んだ。
彼女も王宮に滞在している間、無数の侮辱を経験したから。
ナディアの沈黙にグンヒルドは深くため息をついた。
いつも海の向こうの土地と愛を夢見る妹がもどかしくて心配だった。
「ナディア、私はこの吐き気がするところに一瞬もいたくない。海が懐かしくない?こんな場所にどうしてそんなに執着____」
「ブランシュがくれた花束、綺麗だったよね?」
その言葉にグンヒルドは言葉を止める。
ナディアは部屋の片隅に置かれていた花束を持ってきた。
綺麗な花々が今でも新鮮だ。
「冬が来る頃には地上にも花が咲かないんだって。でもそれをやっと育てて、あの小さなおひめさが一晩中これを作ったの」
その言葉にグンヒルドはブランシュを思い出す。
人間なら誰でもゾッとするが、不思議なことにブランシュを見ると気分が和らいだ。
幼すぎて、小さくて、弱くてホッとしたのだろうか。
それとも、あの子の視線が他の人間とは全く違っていたからだろうか。
「もちろん人間は嫌いよ。彼らが私たちにしたことは許せない。でも・・・」
ナディアが持っていた花束を差し出した。
グンヒルドには目が眩むほど香ばしい花の香り。
ナディアはまっすぐな視線で姉を見つめた。
「私たちを理解しようとする人間がいる。だから彼らに理解する機会を与えてくれない?たった一度だけでいいから」
このままナディアが帰ってしまえば、今後二度と人魚族との交流は望めないでしょう。
なんとかしてグンヒルドを説得してほしいです。