こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は190話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
190話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 誰が彼女を殺したのか
飛び散った瓶の破片を見て、ケインの首筋に血筋が浮かぶ。
妹の機嫌を取るための彼の忍耐力が底をつく。
彼は大声で叫んだ。
「アビゲール・クローネンバーグ!何をしているんだ!」
ケインがアビゲールの腕をギュッと掴んだ。
その握力に彼女は呻き声を上げようとするのを辛うじて堪えた。
首でも締め殺すような気勢でケインが叫ぶ。
「性格が醜いのなら、顔だけでも整えなければならない。こんなに醜く太ったにもかかわらず、こんな娼婦のような服を着て、薬も使わない?毒だから嫌だ?死ぬのが怖いのかな?そんな太った体で生きていくなら、死んだ方がマシだ!」
彼の暴言にアビゲールは再び体が硬くなる。
死ぬ?
それを聞くと、百合の記憶とアビゲールの記憶が混ざっていくような感覚に。
嫁に来たばかりのアビゲールの記憶。
彼女は毎日のように鏡を覗きこんで、コルセットを少しでも締め付けようと努力していた。
彼女は怖かった。
醜く生きるより美しく死んだ方がマシだった。
水銀の入った白粉を塗る。
毒性があることを知りながらベラドナを目に入れた。
息が詰まるほどコルセットを締め、寝る時さえもコルセットを使っていた。
今度は百合の記憶。。
彼女は何かを口にするとすぐにトイレに駆けつけ、吐き出していた。
不安でたまらなかったのだ。
どれだけ努力しても太っているという理由だけで自分を怠惰に見る視線が嫌だった。
それで誰にも認められるように熱心に働き、過労をする渦中にも太らないように努力した。
アビゲールは鏡の中の自分を見つめていた。
魔力のない平凡な鏡に向かって、彼女は物乞いのように哀願する。
『鏡よ、鏡よ。世界で誰が一番美しいですか?私が一番美しいと言って。どうか、私が美しいという事実を認めてください』
アビゲールは、百合は、彼女は限りなく自分を鞭打った。
美しくならなければならないという呪いにかかったまま、絶えず自分の息の根を締めていく。
そして、死んだ。
「・・・まさか」
アビゲールの死因は不明だった。
いいや、本当に不明だったのだろうか?
コルセットをつけたまま寝て死んだはず。
この王宮の誰よりも痩せて細い腰を持っていたにもかかわらず。
彼女は直感することができた。
アビゲールの死因は美しさだったのだ。
それなら犯人は誰?
彼女を殺した人々は、アビゲールを殺した人々は・・・。
「アビゲール、しっかりしろ!」
ケインは固まったアビゲールに向かって激しく叫ぶ。
「こんな醜い姿で生きていく自分が恥ずかしくないのか?いっそのこと、このように生きるなら死ね。醜く生きるより美しく死ね!」
その叫び声にハッとなる。
恐怖で固まっていた彼女の顔に憎悪が広がる。
アビゲールは自分の腕を掴んでいるケインの手首をしっかりと掴んだ。
「生きてはいけないの?」
あり得ない怒りが声に込められて流れた。
怒鳴りつけていたケインでさえ、思わず後ろに下がってしまうほどに。
そんな中、その怒りは百合のためのものではなかった。
アビゲールが可哀想だったのだ。
自分のために怒ることはできなかったが、他人のために怒ることはできた。
「ブサイクで醜かったら生きてはいけないの?あんたがどうして私が生きてもいいのか、どう生きていけばいいのか決めるの?」
「アビゲール、どうして怒る?私はあなたのことが心配でアドバイスしてあげたのに!」
「アドバイス?誰がアドバイスしてくれって言ったの?私の顔について、私の体について、あんたがどうして騒ぐのよ!」
もし人々が美しくならなくても大丈夫だと言っていたら。
もしそうだったら、彼女は生きていただろうか。
「私が恥ずかしくないかって?私には恥ずかしい理由が一つもない!浅はかで醜いのは、あんたの魂よ!」
自分の妹に醜く生きるより死ねと叫び、両目に毒を入れろと強要する人より、自分が醜いと思う理由が一つもなかった。
「私が足を出して娼婦見たいって?色々な女に手を出しているアンタよりも娼婦の方が高潔よ!」
アビゲールは精一杯歯軋りをする。
ケインは顔が張り裂けそうになり、手を上げた。
「この女・・・!」
彼はアビゲールの頬を殴ろうとした。
しかし、それと同時にアビゲールが精一杯ケインのあごを殴る。
急襲を予想できなかったケインは、そのまま殴られて倒れてしまった。
アビゲールはケインの胸ぐらを掴み、全力で殴りつける。
「言葉が通じないから殴り合うの?自分の妹に、自分の妻にいつもこうやっていたの?このゴミ野郎!」
生まれて一度も人を殴ったことがなかった。
けれど、今退いたら一生後悔するだろう。
「狂っているのか!?やめろ!」
「気が狂っていることを今知ったの!」
こんな世の中を生きていくのに狂わずに耐えられるはずがなかった。
ケインは無我夢中で殴られる中、腕を振り回してアビゲールの髪を掴む。
「あっ!」
アビゲールの頭がふらりと後ろに折れた。
ケインが残った手でアビゲールの首を掴もうとする瞬間、誰かの声が聞こえてくる。
「今すぐその手を放せ」
アビゲール・・・。
彼女を殺したのは周りの人々の声だったのですね。
「鏡よ、鏡よ・・・」がこれほど悲しく聞こえると思いもしなかったです・・・。
百合がアビゲールの代弁をしてくれてスッキリしました。
最後の声の主は?