こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は232話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
232話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 娘の叱責
ブランシュは躊躇いながら話し続けた。
「ナディア王女はお母様によく愛情表現をします。お父様ももう少し表現したら、お母様がもっと好きだと思うのではないのでしょうか?」
ナディアの名前が取り上げられると、セイブリアンは言葉では言い表せない感情を感じた。
彼女は好きではない。
しかし、客観的に見ればアビゲールにとって良い相手のようだ。
一国の王女だから権力と財力は保障されている。
そしてアビゲールに優しかった。
アビゲールの命を救い、闇市に売られる危険を冒して彼女についてきて、彼女のために国王になろうと・・・。
どれほどアビゲールを愛しているのかが分かる。
その上、ナディアはアビゲールに暴言を浴びせたり、彼女が大事に作った人形を破ったこともない。
ナディアは自分よりも良い配偶者かもしれない。
そう考えると、口の中が乾くのを感じた。
もしアビゲールがナディアを愛しているなら、彼女を諦めるのが片思いの礼儀なのかもしれない。
アビゲールが言ったように。
セイブリアンは両手を握りしめたまま口を開いた。
「・・・もしアビゲールがナディアを選ぶなら、仕方ないことだ」
自分はアビゲールの主人ではない。
だから彼女の選択にあれこれ言うことはできない。
ブランシュは驚いて尋ねた。
「お、お父様。それは一体どういうことですか?さっき、お母様を愛していると・・・」
「私はアビゲールを愛している。しかし、彼女の心が私と同じかどうかは分からない」
おそらく同じではないだろう。
自分が犯した罪があるのに、どうして彼女が自分を愛していると思えるだろうか。
「いいえ、きっとお母様もお父様も愛しているでしょう」
「ブランシュ、私がアビゲールにしたことを君も覚えているじゃないか」
その言葉にブランシュは口をつぐんだ。
セイブリアンがアビゲールを冷遇した記憶が鮮明に残っているからだ。
「だから、私がどうしてアビゲールを捕まえることができるか。アビゲールがナディアについていくことを望むなら・・・」
ただ行かせるしかない。
どうしてもその後の言葉は肉声に繋げられなかった。
ブランシュは沈黙していた。
ヴェリテはもどかしくて死にそうだった。
堪えきれず一言言おうとした瞬間、ブランシュが口を開く。
「私は嫌です」
顔を上げたブランシュの表情には悲しみが漂っていた。
拳をギュッと握った子供は、ハッキリとした発音で言った。
「私は、お母様とお父様が離婚するのは嫌です」
「でもブランシュ。私がアビゲールにしたことは・・・」
「お母様は以前、私をとても遠ざけていました。でも私に謝ってくれて、今は仲良くしています」
その言葉にセイブリアンは沈黙する。
子供は引き下がる気配もなく父親をハッキリと見つめながら言った。
「お母様に悪いことをしたと思うなら、謝るのが先じゃないですか。そして本当にお母様が去ることを望まなかったら、お願いしてみなければなりません」
ブランシュの言葉に間違いは一つもない。
今のセイブリアンは怖がって逃げているに等しいのだから。
ブランシュは泣きたい気持ちを堪える。
アビゲールが去ると思うと、もう涙が出てきそうだった。
セイブリアンは自分の娘の顔色を伺う。
そして静かに口を開いた。
「でもブランシュ。アビゲールがナディア王女を選ぶなら・・・」
「私はそんなの嫌です!お母様が行くのは嫌なのです!」
ブランシュが大声で叫ぶ。
これまで大声を出したことのない娘が声を大きくすると、セイブリアンは慌てた。
「お父様が何もしないなら、私が行かないでとお願いします!」
「ブランシュ、アビゲールを困らせてはいけない」
セイブリアンは娘をなだめようとしたが、かえって逆効果を生んだ。
「お父様は、お父様は・・・!」
ブランシュが飛び起きる。
そして涙を滲ませたまま最後の言葉を吐いた。
「お父様は・・・、馬鹿です!」
そう言って彼女は執務室を飛び出す。
ヴェリテは情けない目でセイブリアンを見つめながら言った。
「ブランシュがここまで言ったのに何もしなければ、あなたは本当に馬鹿だよ」
そして、ヴェリテは鏡越しに消えていく。
一人残されたセイブリアンは大きな衝撃を受け、ブランシュが去った場所をただ眺めていた。
娘の叱責が他のどの師匠の言葉よりも苦いと感じながら。
ブランシュの言葉が正論過ぎる!
以前は自分も冷遇されていたからこそ言える言葉でしたね。
ここまで言われたら流石のセイブリアンも黙ってはいないはず・・・。