こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は254話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
254話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 人魚との晩餐会②
話し終えて、アビゲールは照れくさそうに話を続けた。
「レイブン卿も、そうするには少しあれですよね?」
「正直、ちょっと戸惑っていますね」
「それで今日の晩餐会には私とセイブリアン殿下、二人だけで参加しようと思います」
「・・・そうですか」
レイブンは笑っていたが、刺すような痛みを感じていた。
不参加を勧める理由は十分理解できる。
しかし、気分を害するのは仕方がなかった。
「しょうがないことです。私のことは気にしないでください」
「ご理解してくださりありがとうございます、レイブン卿。それでは失礼します」
アビゲールは感謝の気持ちで微笑んで部屋を退出する。
レイブンはしばらく彼女の後ろ姿を見てソファに座り込んだ。
5分も留まらなかったが、話をしていた瞬間は永遠のようで刹那の出来事。
晩餐会に出席できないのは特に残念ではない。
人魚たちのご機嫌を取るのは嫌だったから。
アトランシアとネルゲンが同盟になれば、セイブリアンの評価はどのように変わるのだろうか。
レイブンは10年間宮殿に滞在し、セイブリアンが油断する隙を狙ってきた。
彼を暗殺して王位を略奪する方法も考慮してみた。
しかし、そのような方法で王位を得ても、人々の信仰を得ることはできないだろう。
認めたくないが、セイブリアンは自分より優れており、君主の資質もある。
完璧な君主が殺されても、結局自分はセイブリアンの嘆きの声を聞くことになるだろう。
そのため、彼が暴君になったり、愚かな君主になるのを待ってきた。
「人間と同盟になることは必ずしも良いことではない」
宮殿にはセイブリアンが異種族に国を売ろうとしている話が出回っていた。
まだ人間にとって人魚は軽蔑の対象だったからだ。
「人間との同盟が成功しても、失敗してもセイブリアンは打撃を受ける」
だから自分には良いことだった。
しかし、今は泥水を飲んだように気持ちが汚れている。
アビゲールのせいだった。
晩餐会に出席しなくてもいいということ。
なぜか彼女が自分を押し退けているようでイライラした。
「最近、あの二人の仲が良さそうだね」
二人の間に何があったのか、最近になって親しくなったアビゲールとセイブリアン。
遠くからその姿を見るたびに、レイブンは心臓がはち切れそうだった。
彼は疲れたように目を閉じる。
するとアビゲールが言ってくれた言葉が生々しく浮かんだ。
『自分を代替材だと思わないでほしいです。レイブン卿はレイブン卿なのですから』
それを聞いたとき、レイブンは自分を取り囲んでいた鳥籠が割れるような感覚に。
誰も自分にそんなことを言ったことがなかった。
自分の将来と運命は、全てセイブリアンのために設計されてきた。
実際、アビゲールに自分の本音を打ち明けたのは、彼女の同情心を得るため。
彼女の心を手に入れて利用するためだったが、気がつくと目的が転倒していた。
銀色の髪が見えると、彼は席で立ち止まった。
彼女と短い視線で挨拶を交わす日は、一日中気分が良かった。
彼女の痕跡の至る所に光が宿った。
アビゲールは太陽の光を含んだガラス工芸品のようで、金の装飾のようで、煌びやかに輝く宝石のようだった。
輝くものを欲しがるのはカラスの習性だ。
彼はじっと自分の顔を撫で下ろして目を開ける。
レイブンの金眼が鋭く輝いていた。
「グンヒルド王女様、そろそろ晩餐会場に行く時間です」
侍従の一人が丁寧に頭を下げたまま話しかけた。
「はあ、そうだね。行くようにしよう」
グンヒルドは嫌味を隠さずに立ち上がる。
使節団も表情が殺伐としていた。
使節団が王宮に入って一日が過ぎたが、ネルゲンが提供する食事を一度も受け入れていない。
敵が差し出す食事を受け取るほど愚かではない。
そのため、これまで海から持ってきた食糧だけを食べていた。
そのような状況なので、この晩餐が嬉しくなかったが、仕方がない。
ナディアとの約束のためだ。
「食事さえすればすぐに帰るから、我慢しよう」
グンヒルドはそのように自分をなだめながら侍従の後を追った。
そのように晩餐会場に向かう道、数多くの人間の視線がついてくるのが感じられる。
「あれ見て、あれ。本当に鱗があるわ」
小さく囁く声が聞こえてきた。
普通の人間なら聞こえていないだろうが、人魚たちの耳は鋭くその音を捉える。
「靴も履かず野蛮なことだ。それに男がスカートを履いているぞ」
「女王という人魚も男みたいだ」
パノは睨むような目つきで彼らの方を振り返った。
視線が合うと、悪口を言っていた人間たちが後退りする。
その時、グンヒルドは低い声で言った。
「無視しなさい。相対する価値もない」
どうせ今日以降は見ることのない顔だ。
グンヒルドの引き止めに、パノは歯を食いしばって正面を凝視する。
適当に食べて早く帰ればいい。
これが最初で最後に食べる人間の食事だと思い、グンヒルドは角を曲がった。
アビゲールの魅力が多くの男女を惹きつけますね。
レイブンの視線が怖い・・・。
いよいよ人魚たちとの晩餐会ですが、アビゲールはどのような歓迎をするつもりでしょうか?