こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は277話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
277話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ブランシュの決意③
セイブリアンは静かに彼女の肩を軽く撫でる。
「とりあえず急ぎの仕事から処理しましょう。ビビから書類も貰ったので、もう行かないといけませんね」
「え?まさか書類をもらいに来たんですか?召使いにさせてもいいことなのに・・・」
「あなたに会いたいのに、仕事の邪魔をしたくないので、書類の言い訳をしてきました」
セイブリアンは照れくさそうに話す。
触れているアビゲイルにもその緊張が、躊躇いが伝わってきた。
その言葉と心がとても綺麗で愛らしくなる。
アビゲイルは彼の頬を撫でながら言った。
「お仕事が多いと思いますが、セーブルも疲れていませんか?」
「はい、疲れました」
彼はため息をついて言った。
誰が見ても演技なので、アビゲイルは笑いをこらえようと努める。
「ビビの口づけを受ければ元気が出ると思うのですが・・・」
彼が黒渾の塀を越えるように、それとなくアビゲールの腰を引っ張った。
二人の体がびったりくっつく。
「私がキスしてもよろしいですか?ビビ」
セイブリアンのこのような要請は初めてではない。
彼は1日に何度もキスを頼んだものだ。
アビゲイルは冗談交じりに笑いながら言った。
「いいですよ。政務中だけど一度くらいは・・・」
「おい!ねぇ!あんたたち、チューしてるの?チューしたらダメだよ!ブランシュが向かってる!」
ヴェリテの切羽詰まった叫びに二人は慌てて離れる」
普段なら鏡を睨んだはずのセイブリアンだが、ブランシュの名前が取り上げられると、彼としても仕方がなかった。
「ブ、ブランシュが来るって?なんで?」
「それが毒リンゴを食べそうになったのが自分だという事実を知ってしまったんだ」
その言葉にアビゲイルの瞳が凍りついた。
それはセイブリアンも同じだ。
「ブランシュが?どうして?」
「それが・・・、もしかして自分が関連あるのかと聞かれて私が答えてあげたの」
ヴェリテは申し訳なさそうに言った。
これをどうすればいいのか悩んだその時、ドアの外から人の気配が感じられた。
「ブランシュです、入ってもいいですか?」
ブランシュの声だ。
アビゲイルはセイブリアンと静かに覗線を交わし、低い声で口を開く。.
「どうぞ、ブランシュ」
許可が下りると、重いドアが静かに開いた。
アビゲイルは笑おうとしたが、顔はただ強張っていた。
ブランシュがどれほどショックを受けたか想像もつかない。
どうしても口が開かなかった。
ブランシュも少し怯えた目つきで二人を眺めていた。
するとすぐに頭を下げた後、口を開いた。
「ええと、ヴェリテから聞きました。私がもらった毒リンゴのせいで、お父様が・・・、そうなったということを」
ヴェリテはブランシュのせいではないと言ったが、ブランシュの心の中には依然として罪悪感が残っていた。
気持ちとしては、セイブリアンに謝罪したかった。
しかし、そうしてみても、2人がかえって悲しむことを知っている。
なのでブランシュは拳をぎゅっと握ったまま、そっと怒った顔でがっしりと話した。
「だから、私はその毒リンゴをあげた人を許せません!だからその人を捕まえます!」
ブランシュは目をばちばちと開けていた。
セイブリアンはその覗線をどう受け止めるべきか分からずにいる。
そのため、彼は口を開ける代わりに両腕を広げた。
かつては抱擁を躊躇っていたブランシュだったが、今はかなり慣れた姿勢で抱かれた。
セイブリアンはしばらく黙っていた。
ありがたくて、申し訳ない気持ち。
彼はなんとか口を開いた。
「ブランシュ。そう言ってくれてありがとう。しかし、私はあなたを絶対に危険なことに引き入れるつもりはない」
「・・・」
ブランシュは答えなかった。
嫌だという意味だ。
セイブリアンもその事実に気づき、静かに話を続ける。
「だから犯人を捕まえるのは私たちがやる。代わりに君がちょっと手伝ってくれたらいいな。その時どんな状況だったのか話してくれる?」
これがセイブリアンができる限りの妥協。
ブランシュはやっと頭を下げた。
交渉の末、3人は集まってソファに座る。
真ん中には鏡も一つ置いたままだった。
セイブリアンはブランシュの手をぎゅっと握って話を始めた。
「犯人は現在捜索中で、毒リンゴの出所を探そうとしている。両方とも道行中の状態だそうだ」
魔法館で調査したが、そこで毒リンゴが作られた跡は見つからなかった。
アビゲイルが火の魔法を使う場合、千倍の魔力が必要ならば、普通の魔法使いたちも呪いを作る時に相当量の魔力が必要だ。
もし魔法館の誰かが毒リンゴを作成していたら全ての魔力が枯渇し、周りが異変に気が付いたはずだが・・・。
「魔法館の魔法使いたちは皆元気に過ごしています」
アビゲイルの言葉にヴェリテが同意するかのようにうなずいた。
王宮の魔法使いの中で身体に変化があったり、魔力が枯渇した者はいなかった。
「闇市場で買い入れた可能性が高いので追跡中です。今の,ところ調査中ですが」
闇市場はあまりにもベールに包まれているため、探すのが容易ではない。
ブランシュが話を聞いて口を開いた。
その年に似合わず、慎重な声で。
「私にリンゴをくれた人夫はいなくなったと聞きました。目撃看もいないし」
「そうだ。だからちょっと困ったところだよ」
「その話を聞いて私にある考えが浮び上がったんですが・・・。お年寄りを目撃した人はいませんが、目撃した動物はいないのでしょうか?」
その言葉に一瞬静寂が訪れる。
ヴェリテはうっとりとしてブランシュを見つめ,興奮して声を上げた。
「そう!人間じゃなくて動物なら分かるかもしれない。どうしてそれが思いつかなかったんだろう?」
ブランシュに事件の真実を知らせるつもりがなかったので、姫の能力さえしばらく忘れていた。
目撃した人はいないが、目撃した動物が1、2匹ぐらいはいるだろう。
アビゲイルは感心そうにブランシュを眺めた。
「そうです。ブランシュなら目撃した動物を見つけることができるでしょう!」
「で、でも見つからないかもしれません・・・」
「それでも大丈夫です。試してみる価値が十分にあると思います。そうですよね?セーブル」
アビゲイルが尋ねると、セイブリアンもうなずいた。
彼は誇らしげな目で自分の娘を見つめる。
「アビゲイルの言う通りだ。ただそのためにはあなたが直接老人の家と果樹園に行かなければならないのだが・・・」
セイブリアンはできるだけブランシュを宮殿から出したくなかった。
ブランシュが危険に晒されないよう万全の準備をするが、例外はいつも発生する。
「姫が外に出ると、みんなの注目を集めるだろう。だからといって、その辺の動物たちを皆捕まえてくるわけにもいかないし」
「私は少しのリスクくらいは甘受する価値があると思います」
「私はあなたが安全であることが一番大切だよ、ブランシュ」
セイブリアンはブランシュの手をぎゅっと握りながら言った。
その声にはあまりにも深い心配が滲んでいた。
それは後継者を失うのではないかという為政者の懸念ではない。
計算も実利もなく、ひたすら父としての心配だった。
ブランシュはしばらく黙った後、アビゲイルをちらりと見た。
そして切実な口調で話す。
「あの、お母様。私は本当に気をつけて行ってきます。私も役に立ちたいのですが・・・」
彼女もブランシュを危険にさらしたくなかった。.
しかし、ブランシュの目、父親によく似た君主の青い目を見ると、心が揺れる。
アビゲイルは小さなうなり声を出した。
しばらく悩んだ末、彼女はじっとセイブリアンを眺めた。
「変装をして暗行に行けば、少しは大丈夫でしょうか?」
「うん。どれだけ姿を隠せるかは分からないけど」
「それでは一度試してみますか?J
その言葉にセイブリアンとブランシュは怪認な顔をする。
アビゲイルはそっと微笑んだ。
ブランシュの特殊能力を忘れていました。
変装といえば、アビゲイルの得意分野が活かされますよね!