こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は287話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
287話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 光の季節②
「ビビ。ちょっとよろしいですか」
その時、ドアの向こうからセーブルの声が間こえてきた。
ああ、私が会いたくて来たみたい。
チューを一回してから帰さないと。
私はそっとアトリエのドアを開ける。
ところが予想外にセーブルのそばに誰かがいた。
ブランシュだった。
「ブランシュ?どうしたんですか?」
「ヴェリテの呪いが解けました!早く一緒に行きましょう!」
いや?解けたって?どうやって?誰が?
ヴェリテの愛する人が近くにいたの?
慌てている間にブランシュが私の手を引っ張った。
「一緒に来てください。今、ヴェリテ、鏡の部屋に一人でいるから・・・」
「ああ、わかりました。早く行きましょう」
何だか分からないけど、とりあえず行ってみよう。
私はセーブルとブランシュと一緒に急いで鏡の部屋に向かった。
行く途中ずっと戸惑うばかりだ。
鏡の部屋に近づくと、ブランシュはこっそりノックした。
それからそっと囁く。
「ヴェリテ。お母様とお父様を連れてきたよ」
「・・・入ってきて」
ヴェリテの声は低い。
どうしてこんなに怖がっているように聞こえるんだろう?
静かにドアが開くと、隅に何かがハムスターのようにうずくまっているのが見えた。
後ろ姿だけだが見慣れた空色の髪の毛。
本当に呪いが解けたんだ。
よかった、本当によかった!
ところで、なんでそんなに隅っこにいるんだろう?
「ヴェリテ、どうしたの?早くこっちへ」
私の呼び声にもベリテはびくびくするだけで、何の返事もなかった。
それからしばらくして、そっと後ろを振り返る。
いつも見てきた顔だった。
確かに鏡で見た見慣れた顔なのに、何かが違う。
「ベリテ、耳が・・・?」
ベリテの耳がとがっていた。
まるで妖精のように。
ベリテはとても気後れして自分の耳をいじくり回した。
「おかしい?」
妖精を見るのは初めてで少し驚いた。
何か衣装も新鮮で。
しかし、どんな姿になってもベリテはベリテだ。
このように鏡の外で話ができてただ嬉しいだけだった。
「おかしいはずがないじゃないか。ベリテなんだもん」
私はベリテに手を差し出す。
ベリテは怯えた目で私を見上げ、それからそっと私の手を取って立ち上がった。
ああ、本当にベリテって人だったんだ。
本当にうちの子、お疲れ様。
ところで・・・、うん?
「元の姿はずっと小さいですね」
後ろに立っていたセーブルが無頓着な声で言った。
顔を見ると、ブランシュと同じ年頃であることは事実だが、鏡の中で見るより背が少し低かった。
鏡の中ではブランシュよりー指くらい大きかったが、今はほとんど同じくらい?
ブランシュが同年代に比べて非常に小さいことを考えれば、ベリテもやはり低い身長に属した。
なんだかベリテみたいな人が7人いると、原作の「白雪姫」とよく合いそうだけどね。
「妖精たちは元々人間より小さい。仕方がないんだよ」
セーブルの言葉にベリテが少し拗ねて言った。
こんなこと言うのはなんだけど、本当に・・・、可愛い!
な、何だこの子。
鏡の中でも可愛かったのに、出てきたらもっと可愛い!ハムスターみたい!
「な、なんで笑うの?」
「好きだから」
ベリテが私たちのところに来てからほぼ3年になろうとしていた。
3年間、このように閉じ込められて過ごすなんて、どんなに辛かったことだろうか。
そして、そのような感情を感じるのは私だけではないようだ。
ブランシュがベリテをぎゅっと抱きしめる。
両目が感激でうるうるした。
「本当によかった、ベリテ。すごく嬉しい!」
ブランシュに抱かれると、ベリテは中腰に固まって冷や汗を流していた。
ベリテが赤くなった顔でどもるように話す。
「ありがとう。全部ブランシュのおかげだよ」
うん?おかげだって?
私は2人の子供を見た。
嬉しそうに笑っているブランシュとは違い、ベリテは少し恥ずかしそうな様子だ。
セイブリアンが目を見開いて尋ねた。
「ベリテ、ところで呪いがどうやって解けたんだい?」
セーブルの問いにベリテは答えるのを躊躇っている。
そう、私もそれが気になっていたところだ。
愛する人のキスが必要だと思うけど?
その時、ブランシュが明るい声で言っ」た。
「私がチューしてあげました!」
「え?」
「え?」
一瞬、セーブルが稲妻にでも当たった人のように硬くなってしまった。
ブランシュは興奮した顔でぺちゃくちゃしゃべった。
「念のためやってみたのですが、解けました!本当によかったですよね?」
じゃあ、ベリテが好きな人がブランシュなんだ!
あらあら、あらあら。
これはどういうことだ。
二人が仲良いことは知っていたが、ベリテがね・・・?
そんな中、私のそばでガタガタ震える声が聞こえてきた。
「うちの娘が。・・・ベリテに、キ、キスを・・・?」
ブランシュの父はショックと恐怖、混乱に陥っていた。
まるで誤作動が起きた機械を見ているようだ。
ブランシュのお父さん、現実を受け入れていないんですね。
とりあえず別室に連れて行って落ち着かせよう。
そんな中、ブランシュはベリテの手をぎゅっと握って、とても浮かれていた。
ベリテが顔を赤らめてたじたじとなっている。
「えへヘ。ベリテ、もしかして記憶が戻った?」
「・・・それはまだ」
やはり錠が別々にかかっている見ると、一度に解けないようだ。
それでも一応鏡から抜け出せてよかった。
「ところで、ベリテは今日どこで寝るんですか?」
客間を出せばいいのだが、夜中に突然見知らぬ少年が現れたら、それはそれなりに注目を集めるだろう。
私はしばらく悩んだ末に言った。
「今日は私とブランシュと一緒に寝て、ベリテがセイブリアンと一緒に寝るのはどうですか?」
すると、ベリテの表情が一瞬にして暗くなる。
魂が抜けていたセーブルがばっと気を取り直した。
「とてもいい考えです。ベリテと話すこともあるし」
「おじさんとは話すことがない」
はあ、この人は・・・。
何だか忘れていた家族を再び見つけたような気がした。
明日からは4人で食事ができるかな?
早くも次の日が楽しみになってきた。
薄暗い作業室には魔力ランプ一つだけが静かに光を放っている。
鏡も窓もなく、ただ壁だけだった。
事務的で索漠とした空間。
数冊の本、何かを書いた紙が、インク瓶とペン程度が机の上に匿かれた全てだった。
紙には複雑な修飾が書かれているが、魔法について知らない者は外国語だと思うだろう。
レイブンはその公式を長い間見下ろしていた。
それから、無色の宝石をしっかりと描いたまま、目を閉じる。
手のひらに出した傷から赤い血が流れていた。
宝石の底が赤く濡れていく中、レイヴンが何かをつぶやく。
すると、傷口から血の代わりに魔力が流れ出した。
金色の魔力が宝石を包み込む中、彼は低い声でつぶやいた。
「この呪いにかかる者は・・・」
つぶやきとともに魔力の色が少しずつ変わり始める。
きらびやかな金色が少しずつ濁り、ある瞬間黒に変わった。
しかし、刹那に過ぎなかった。
魔力の色が黒に変わった瞬間、レイブンは全身から力が抜けていくのを感じた。
「ゲホッ、ゲホッ・・・!」
激しい咳とともに血が噴き出る。
全身を焼くような苦痛に彼は床に座り込んでしまった。
血に濡れた宝石がガランと音を立てて隅のどこかに転がってしまう。
レイブンは激痛を抑えようとしたが、息をすることさえできなかった。
「やっばり、黒い魔力ではない者が代価を払わずに呪いをかけるのは無理だろうか」
試しに作ってみようとした呪い。
鍵もしっかり用意してあり、呪いの強さも弱かった。
それなのに、この程度の負担だなんて。
あっという間に体から魔力が抜け出るようだったが、内傷まで負ってしまった。
しばらく息を整えた後、彼はかろうじて壁に背を向けて座る。
深いため息が漏れた。
「それでも不可能ではないね」
そうして彼は自分を慰め、部屋のどこかを眺める。
「メロディ、こっちおいで」
呼ばれてガラスの鳥が飛んできた。
彼は愛らしいようにガラスの鳥をなで、小さくささやいた。
「彼女の声を聞かせてくれ」
命令にガラス鳥のくちばしがそっと開くと、アビゲールの声が流れ始める。
[自分を代替材だと思わないでほしいです。レイブンはただレイブンであるだけです]
数十、いや数百回間いたが、依然として甘い声だった。
ガラス鳥は壊れた機械のようにアビゲイルの言葉を繰り返したが、レイブンはそっと微笑んでいた。
彼は黙ってガラスの鳥にキスをする。
拭いきれない血がガラスの鳥ににじみ出ていた。
「アビゲイル・・・」
彼は静かに王妃の名前を囁く。
レイブンは静かにガラスの鳥をなでていた。
ガラス鳥は絶えずアビゲイルの音を繰り返している。
二人がキスをしたことにセイブリアンがショックを受けているのが面白いです。
ヴェリテはもう鏡の能力を使うことができないのでしょうか?
レイブンの行動も不穏ですよね・・・。
誰に呪いをかけるつもりなのでしょうか?