こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は286話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
286話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 光の季節
ブランシュはヴェリテの言葉にただ沈黙で答え、それからそっと鏡の上に手を置く。
「ヴェリテ」
その声はとても優しく、ヴェリテは顔を上げた。
ブランシュの小さな柔らかい手が鏡に触れていた。
「ヴェリテ、約束したじゃん。寂しい時はお互いに呼び合うことに。それで、こうやって手を繋いであげるって」
その約束を一瞬も忘れたことはない。
ヴェリテはブランシュとこっそり手を合わせた。
温もりが感じられるはずがないのに、なんとなく暖かかった。
「ヴェリテはどんな姿でも私の友逹だよ。どんな顔をしていても私はヴェリテが好き」
ブランシュはそう言って明るく笑う。
すべての空の星の光がここに降りてきたような気がした。
嘘や誇張など一つもない、鏡に映るように、ひたすら正直な気持ち。
「君が鏡の中にいても、鏡の外にいても私は好き。でも、私はヴェリテを抱きしめてあげたいから・・・」
ブランシュはじっと手を縮めた。
鏡越しの小さな手を取り合おうとするかのように。
「だからヴェリテが外に出てほしい」
その声が本当にまっすぐで優しく、ヴェリテはずいぶん魂が抜けていた。
ブランシュはそのようなヴェリテをじっと見つめながら、少しふくれっ面になる。
「もしヴェリテは私が別の顔だったら、私と友逹になってくれないの?」
「そんなはずがない!あなたがカエルになっても友達だよ!」
ヴェリテは急いで叫んだ。
ブランシュなら、どんな姿でも良かった。
カエルという言葉にブランシュが花が咲き乱れるように微笑んだ。
「私もヴェリテがカエルでもいい」
その言葉にヴェリテの顔がリンゴのように赤く染まる。
まるで真夏の太陽が鏡の中にやってきたような。
ブランシュはくすくす笑って、何かを思い出したように言った。
「あ、そうだ。私、話したいことがあって来たの」
「うん?何の話?」
「さっき、お母様とお父様がチューするのは倫理的に駄目だと言ったじゃない」
ヴェリテはついさっきの騒ぎを思い出し、なんとなく気まずくなった。
そして、ブランシュとキスしたい気持ちがばれるのではないかと心配でもあった。
「うん、それで?」
「もしかして・・・、私とするのも倫理的に問題があるの?」
瞬間、世の中が停止する感覚に。
鏡の中のヴェリテは、石化魔法にかかったように、むっつり固まってしまった。
それから数十秒後、ヴェリテはなんとかブランシュを振り返った。
銀色の瞳は打ったように揺れている。
「何で、何でそんなこと聞くの・・・?」
「お母様の言う通り、とりあえずチューしてみたらどうかなと思って。ヴェリテも早く出たいじゃない」
ブランシュが平然と話す。
緊張感を全く感じさせない顔だったので、ヴェリテはこの事実を喜ぶべきかどうか分からなかった。
「だからとりあえず私がキスしてみようかと思うんだけど、やっばり嫌なのかな・・・」
「いや!嫌じゃないんだけど?私は好き!」
ヴェリテが顔を真っ赤にして慌てて言った。
まるでトマトの妖精のように。
「いいよ。じゃあ、近くに来て」
ブランシュが軽く手招きすると、こわばったヴェリテがおもちゃの兵隊のように歩いてきた。
索漠とした部屋なのに、なんとなく周りに花の山がいっぱいに咲いているような。
藪入りのイチゴとノイバラの香りが漂ってくるようだった。
二人の子供は鏡の中の自分を見つめるようにお互いに向き合う。
ブランシュが両手を鏡の上に上げると、ヴェリテも慎重に手を合わせた。
「じゃあ、するね!」
「う、うん!」
ブランシュが目を閉じてつま先立ちをする。
ヴェリテも赤く染まった顔で両目をぎゅっと閉じた。
鏡の中の世界には香りがないにもかかわらず、ただ春のようだった。
ブランシュが鏡にちゅっと軽くキスするのが聞こえた。
唇が触れたところに春の花が咲くようだった。
その時、天井が開いて光が降り注ぐように閉じたまぶたの上が明るくなる。
目を覚ますと、光の群れが現実と鏡の境界に花のように咲いていた。
二人の子供は光の間からお互いの驚いた顔を見る。
白い桜の花びらが風とともに舞うように、光の季節がやってきた。
鏡の中も鏡の外もただ白だから、まるで二つの世界が繋がっているかのような。
その白い光はますます大きくなり、もう目の前が見えないほど。
ブランシュは目がひりひりするような目つきでしかめ面をした。
「ヴェリテ?ヴェリテ!」
あわててヴェリテを呼んだが、返ってくる答えがなかった。
目の前に広がるのは、ただ白い世界に過ぎなかった。
呪いが解けたのかな?
しかし、ヴェリテが見えないので、ただ怖くて焦っていた。
ブランシュは片手で光を遮ろうとしたまま、残った手で周囲を手探りする。
まだヴェリテの声は聞こえてこない。
「ヴェリテ、あなた、大丈夫・・・」
「ブランシュ」
その時、何かが手に入った。
暖かくて柔らかい手。
長い間待っていたように、手の主はブランシュの小さな手をしっかりと握る。
徐々に光が消え始めた。
ブランシュはそのきらびやかな光源の間に、光よりも輝く銀色の瞳を見た。
少年が泣くように微笑んだ。
「すごく会いたかったよ、ブランシュ」
私は壊れたブローチをいじっていた。
数百年間、東部を守ってくれたブローチにひびが入るなんて、ありがたくて申し訳ない。
本当にこのブローチがなかったらどれくらいかかっただろうか。
ブローチは自分の役割を果たしてくれたので、残りはもう私の役目だ。
「ふぅ、いいね。もう一度解釈してみよう」
鏡から出ることができると言った時、期待感に輝いていたヴェリテの視線が鮮明だった。
だからできるだけ早く解釈するしかない。
セーブルと一緒に時間を過ごしたかったが、とりあえず今日は先に寝かせることにした。
さて、それではどうしようか。
私は目を閉じて、暗闇の中で輝く数式を眺める。
本当に何度見ても悪質だ。
解けないように決心して作ったということが露骨に感じられた。
とりあえず、私が知っている童話を思い出してみよう。
呪いにかかって解放された主人公たちは数えきれないほど多かった。
「眠れる森の王女」は王子のキス、「美女と野獣」は真実の愛に気づくこと、「カエルの王子」は壁に投げつけたら解けたと思うんだけど・・・。
う一ん、ヴェリテを投げつけるわけにはいかないよね。
一応キスの部分は確かだから、愛や王族のキスである確率が高いんじゃないかな。
答えを知って問題を解けば、過程もある程度予想される。
一応愛がキーワードだと仮定しておいて解釈してみよう!
愛、ラブ、ウォーアイニー。
無知に計算を繰り返すと、少しずつ解釈になってきた。
しばらく計算を繰り返した末、私の目の前に完全な解決法が明らかになった。
[この呪いは呪われた対象が愛する者の口づけを受けてこそ解くことができる]
解いた!解いた!やはり予想どおり愛がキーワードだった。
これからはヴェリテが愛する人を探さなければならない。
そして口づけだけすれば・・・。
ヴェリテの呪いが解けました!
ブランシュがキスをしたと知った時の、アビゲイルとセイブリアンの反応が気になりますね。