こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は66話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
66話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- お茶会の終わり
「本当にありがとうございます。王妃様からの贈り物なんて・・・、勿体無くて、どうやって着たらいいでしょうか?」
「他の令嬢たちに自慢しなければなりません!」
若い女性たちのウキウキする声に、アビゲールは嬉しそうに微笑んだ。
そうしていると、侍女が中に入ってきた。
「お楽しみの途中で申し訳ございません。そろそろお帰りの時間のようで・・・」
時計を見ると、予定よりも時間が過ぎている。
令嬢たちは一様に名残惜しそうな表情を見せた。
「時間が過ぎるのが本当に早いですね。楽しくて時間が過ぎているのも忘れていました」
「本当ですね。王妃様、本日は素晴らしいお茶会をありがとうございました。プレゼントしてくださった服もありがとうございます」
最初のぎこちなく硬直していた雰囲気は見られない。
アビゲールは心の片隅でホッとする。
「こちらこそ、来てくれてありがとう。今度また来てくれたら嬉しいです。その時は最近流行っている化粧方法について話したいですね」
「「もちろんです!」」
女の子たちが喜んでいると、ブランシュもニッコリ笑う。
彼女は目を輝かせながら口を開いた。
「アビゲール様、令嬢たちをお見送りしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、一緒に行きましょう」
アビゲールは令嬢たちと共に宮殿の入口に向かう。
雰囲気はとても和やかだ。
「それでは、お気をつけてお帰りください。今度またお茶会を・・・」
令嬢たちを見送る途中、アビゲールは言葉を遮った。
入り口に誰かが立っているのが見えたのだ。
ストーク公爵だった。
「ああ、お元気でしたか、アビゲール様。やっとお茶会が終わったようですね」
「こんにちわ、ストーク公爵」
話し方を見ると、彼はお茶会が終わるのを待っていたようだ。
どうして?
何だか気持ちが落ち着かない。
ストーク公爵は高らかに笑いながら言った。
「今日、私の娘がお茶会に参加していると聞きましたので。一緒に帰宅しようと思ったのですが、うん?」
彼は怪訝な目で辺りを見渡す。
おそらくカリンを探しているようだが、いるはずがなかった。
「失礼ですが、今日カリンは参加しなかったのですか?」
「ええ。少し体の具合が悪くなって先に帰られました」
「ふーむ。そうですか」
特に心配している様子はない。
ストーク公爵は暗に首を捻ってブランシュ王女を見る。
「カリンは具合が悪そうでしたか、ブランシュ王女」
「お祖父様、カリン様は少し体調が悪そうに見えました」
ブランシュは公爵の顔色を窺っていた。
セイブリアンに対する時ほどではないが、ストーク公爵も難しい相手のようだ。
「なるほど。朝見た時には、心安らかな様子でしたから」
ストーク公爵は内心で舌打ちする。
最初からカリンが新しい服で注目を集めると言った時から気に入らなかった。
あまりにも大言壮語を言うので、どうなるか見届けてきたのに。
アビゲールは令嬢たちと楽しい時間を過ごしたようだ。
ストーク公爵は令嬢たちをジロジロ見つめる。
そういえば、みんな同じ服を着ていた。
見た目が独特なところを見ると、おそらくアビゲールの作品だろう。
「ところで皆さん、変わった服を着ていらっしゃるのですね。一見すると紳士服のようですが・・・」
「ええと・・・」
公爵の指摘に令嬢たちが困惑する。
彼はただのお人好しのように話を続けた。
「最近、若い令嬢の間で変な流行が出ているようですね。パジャマを着るだけではなく、男性の服を着るなんて」
「何が問題なのですか?」
アビゲールの問いは刺すように鋭い。
その敏感な反応をストーク公爵は見逃さなかった。
「心配で言ったのです。そんな有様では他の人にどう見られるかと思いまして。このままだと女性たちが口ひげを伸ばすのではないでしょうか?」
その冗談が気に入ったのか、彼は満足げに笑う。
他は誰も笑っていないが。
「令嬢たちもそう思われませんか?女性には女性の服があるのに」
令嬢たちは簡単に答えられなかった。
どちらの言葉を否定すべきか、それは不可能だったから。
双方の顔色だけを見てまごまごしていた時。
一人の令嬢が口を開いた。
「こ、国王陛下!?」
その言葉にみんなの視線が集中する。
令嬢たちは腰を曲げてお辞儀をし、ストーク公爵も慌てて頭を下げた。
そんな中、平然としているのはアビゲールだけ。
平然としているというよりは当惑した様子だ。
「アビゲール、お茶会は無事に終わりましたか?」
物静かでありながらも、密かに優しい声。
「はい、おかげさまで。ところでその服は・・・」
アビゲールの視線はセイブリアンの顔ではなく、彼の体に当たっていた。
「あなたがプレゼントしてくださった服ですが」
彼はアビゲールに合わせたようなルダンコートを着ていた。
藍色の生地も、そこに刻まれた刺繍も、すべて同じ。
確かにプレゼントしたが、まさかその服を着て来るとは思ってもいなかった。
慌てたアビゲールを見つめている令嬢たちも驚いた様子だが、それは少し違う種類のもの。
まったく同じ服を着て向かい合った夫婦は、とても愛おしそうに見えたのだ。
まるで、最初からお互いのために作られたような形に。
お茶会は無事に成功しました!
けれど、最後にストーク公爵との対面。
ブランシュも彼は苦手のようですね・・・。