こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は109話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。

109話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 首都に訪れる災い
そうしてマリとカタラク伯爵、いや、モリナとヨハネフ三世の出会いが終わった。
彼女が邸宅を出た後、ある男が密かな気配を示して現れる。
執事に偽装した情報部副部長ロイスだ。
「今すぐ拉致してしまった方がいいんじゃないですか?」
陰険な仕事を主にしていた彼は平然と尋ねた。
「それなのに・・・、どうしてあんな賭けを?」
ロイスは理解できなかった。
ヨハンがモリナに言った賭けの内容は実は極秘だった。
陰謀が実現するまでは、どこにも漏れてはならない。
「・・・」
ヨハンは黙って窓の外を眺めていた。
そこには硬い顔色のモリナが馬車に乗っている。
「言ったじゃないか。彼女を望んでいるからだ」
彼は言った。
「賭けに負けたという無理な言い訳をしてこそ、彼女が少しでも納得できるだろう。ただ、そのような理由からだ」
一方、皇居に戻ったマリは苦悩に包まれた。
「もうすぐ首都に災いが訪れる?何の話をしているんだろう?」
ヨハンが本当に夢で未来を見たはずがない。
彼は首都で陰謀を企てていることを、そのように表現したに違いない。
「もしかして今進行中のカジノ事業?いいえ、まだ特に問題はなさそうだし・・・」
悩んでみたが、当然見当がつかなかった。
彼女は固い表情で考える。
「いっそ皇太子にヨハンの正体を暴露する?」
しかし、マリはすぐ首を横に振った。
自分の正体がバレることはさておき、事態解決に役立ちそうにない。
天下のヨハネフ三世が自分と関連があるという証拠を残しておいたはずがない。
一般的な言い訳ばかりして東帝国を離れることは明らかだ。
そうすれば事態はさらに五里霧中に陥るだろう。
いくら東帝国と西帝国が仲が良くないとしても、他国の皇帝をむやみに拘禁することはできない。
もちろん明白な過ちを犯したなら分からないが、ヨハネフ三世は表向きには全くそのような姿がなかった。
むしろ彼を注視して、決定的な瞬間に関連する証拠を掴んだ方がいいかもしれない。
そう結論づけた彼女は目を閉じた。
精神的に疲れすぎて我慢できない。
「夢を・・・、見るんじゃないかな?」
ふとマリは自分に能力を与えた夢を思い出す。
夢を見ると、いつも関係のあることが起こる。
そうすればヨハネフ三世の陰謀も推測できるだろう。
寝ながら望んだおかげだろうか?
マリはその夜、夢を見た。
『あの明晰夢だ!』
まるで現実のように鮮明な視野。
能力を与える神秘的な自覚夢であることは明らかだった。
『今回はどんな夢を?』
いつものように、夢の意味を推測するのは容易ではない。
「閣下、李将軍の南部軍が東に進撃中です」
「メクラレン将軍が備えているんだろうね?」
「はい、そうです」
夢の主人公は顎髭を生やした長身の男だ。
「それにしても軍資金の調達が問題だね。今すぐは問題がないとしても、戦争が長期戦に進むなら南部に比べて劣悪な我が軍の事情では耐えられないだろう」
「英国の銀行に手を差し伸べてはどうですか?」
参謀が助言するが、夢の主人公は首を横に振った。
「確かに一番手軽な方法だね。しかし、銀行に手を差し伸べると、戦後莫大な利息を払わなければならない。それは政府に大きな負担として作用するだろう」
「そうですが・・・」
「まったく新しい方法を見つけなければならない。軍資金を調達しながらも、戦争が終わった後に設立された政府が借金に苦しまない方法を」
そして夢の中の主人公は苦悩に陥る。
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マリはボサボサした表情で起き上がった。
「これは・・・、何の夢だろう?」
彼女は真剣な顔で呟く。
「ただの夢ではないと思うんだけど」
これはきっと自分に能力を与える神秘的な夢だ。
しかし、何の能力なのか見当がつかない。
「戦争中、総司令官になる夢って?」
戦争が起こるということだろうか?
それは違うと思う。
戦雲の兆しも全くなく、ひとまず夢の内容のポイントも戦争ではなかった。
「軍資金不足?帝国経済に問題が生じるってことかな?」
マリは真剣に悩んだ。
「もしかしてヨハネフ三世はハンザ同盟の巨商という身分を利用して、帝国取引に混乱を与えようとしているのかな?」
一理ない推測ではなかった。
現在、ヨハネフ三世の立場から血を流さずに一番簡単に帝国を揺るがすことができる方法だから。
「確認してみる必要があるわね」
マリは一旦獅子宮に出勤し、皇太子に首都の商取引状況を検討することを許可された。
幸い、皇太子は何の疑いもなく頷く。
「いい考えだね。農業が国のルーツなら、商業は国の血脈のようなもの。問題がないかいつも考えなければならない」
「そう言ってくださって、ありがとうございます」
「ただし、宮の外を出る時は必ず護衛騎士を同行させるように」
政務を論じる中でも、必ず欠かさず彼女を心配する皇太子だった。
(殿下)
そんな彼を見るとマリは最近のことが思い出され、突然胸が熱くなる。
彼と離れたくなかった。
ずっと一緒にいたかった。
夢の内容は、まだ不明ですね・・・。
一体首都に何が起きるのでしょうか?


